包み線とはらみ線!値動き考察の基礎的な考え方となります!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

ローソク足はそれひとつでも発生する場所によっては大きな意味がありますよね。

今回はローソク足の組み合わせでよくある包み線やはらみ線について書きました。

値動きを観察する上で基礎的な力となる考え方だと思います。ぜひ参考にしてみてくださいね。

    

包み線(抱き線)とは

まず包み線(抱き線)と呼ばれるローソク足の組み合わせを見てみましょう。

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見ておわかりのように、2つ目のローソク足が1つ目の安値から高値まですっぽりと覆ってしまうのが特徴です。

パターンとしては陰線と陽線の組み合わせによって4通りがありますが、

  1. 陽線で包む:陽の包み線
  2. 陰線で包む:陰の包み線

という言い方をします。

包み線の大きな意味合いとしては

1つ目のローソク足を包み込むほどの大きな値動き

がありますね。

そのため、基本的には包み線となったローソク足の方向に値動きが進んでいくと解釈します。

例えば、図の3番目の小幅陰線を大陽線で包み込んだパターン。

これが高値圏で出た場合には

小幅陰線が出始め、翌日安く始まったけど売りを覆すほどの大きな買い注文が観測された

という意味合いになり、値動きは上方向と解釈。

同様に、4番目の小幅陽線を大陰線で包み込んだパターンが安値圏で出ると、

小幅陽線で上がろうとしたけど、それを上回る売りが観測された

という意味合いになり、値動きは下方向と解釈。

それまでの値動きの流れや、価格帯にもよりますがローソク足が直近のローソク足を包み込んだという意味合いはそういった解釈が可能です。

はらみ線とは

では次にはらみ線を見てみましょう。

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先ほどの包み線とは反対に、2つ目のローソク足がすっぽりと収まっている状態です。

こちらも

  1. 陽のはらみ線
  2. 陰のはらみ線

なんて呼び方をします。

この時の1つ目の大きなローソク足は「母線」と呼ばれ、小さなローソク足は「子線」と言います。

はらみ線は、包み線と違って2つ目のローソク足にいまいち方向感がないのが特徴です。

1つ目で大きな値動きがあったのに、その直後にその大きな値動きの値幅内で推移してしまったからですね。

すなわち、はらみ線は

値動きの膠着状態

を表す意味合いがあります。

はらみ線の時点では値がある意味保ち合っている状態ですので、1つ目のローソク足の安値高値どちらを超えていくのかが注目すべきポイントとなります。

包み線とはらみ線の信頼性

包み線とはらみ線について簡単に解説しましたが、これらはどんな時間軸でも通用するわけではありません。

個人的には日足以上、FXであれば4時間足以上で特に有効ではないかと考えています。

ただし、株であれば出来高という概念があるので

  1. ローソク足
  2. 出来高

を組み合わせて解釈していくことが可能です。トレンド系のテクニカル指標も追加するとなお良いですね。

時間足によって信頼性が変化するのはローソク足に内包されたデータ量が変化するため。

日足で2つのローソク足の組み合わせを見るのであれば2日間の市場の値動きを考慮していることになります。

しかし、15分足のローソク足2つを見てもたかだか30分の市場の値動きを見ているに過ぎませんよね。

そのデータ量の違いが信頼性に影響するというわけです。

包み線の実例

では最後に包み線とはらみ線の実例を見て終わります。

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まずは包み線の実例です。このチャートはある高時価総額銘柄の日足チャート。

時価総額が大きいということは出来高もしっかりと伴っていて非常に信頼性が高い分析になりやすいと考えられます。

包み線は赤枠の「陰の足長同時線」です。

直近の10日以上のローソク足を全て包むような大きなローソク足となっているのがわかりますね。

包み線は前述のように基本的には包み線の方向性で解釈していきます。

ただし、今回の例の包み線は「十字線系」のローソク足となっていて、まだ完全に買い勢力が負けたわけではないとも見えます。

こういう場合は、はらみ線の考え方に習って

包み線の安値と高値どちらに抜けていくか

を確認するべきです。

この例では包み線から3日後に安値ブレイクとなり、700円の節目を下抜けるほどの下落となりました。

ちなみに、もしこの包み線が大陰線なのであれば翌日の始値が安値抜けしているかを確認することになります。

包み線で直近のローソク足を包みながら大陰線で下げたことで、翌日の始値も安く始まれば下落していく可能性が高いからですね。

はらみ線の実例

では次にはらみ線の実例です。

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はらみ線は図の赤枠部分。こちらもその後の10日分以上のローソク足をはらんでいる状況ですね。

この実例では高値圏で大陽線が発生して、そこからはらみ線の状況へと移行しています。

前述のようにはらみ線は「膠着状態」を表しているので、高値圏で売りが出ている状態なんだなと解釈できますね。

したがって、考えることは

  1. この高値圏での攻防がどうなるか監視しよう
  2. はらみ線を超えていけば上昇継続
  3. はらみ線を下抜けていけば下落もしくは押し目

ということです。

この実例では11日間の攻防の末、売り方が勝ちました。

12日目の寄り付き時点で

  1. はらみ線の安値抜け
  2. 中期線の下抜け

となっています。

その後は長期線にサポートされたものの、中期線に押し返されて下落する流れとなっていきました。

まとめ

いかがでしたか?今回は包み線とはらみ線の解説や実例をご紹介しました。

こういった考え方は色々な値動き考察に役立つ基礎的なものです。

包み線やはらみ線を通して値動きに対する解釈を深めていきましょう。

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