日経平均連動株に対する考え方や注意点を実例解説でわかりやすく伝授!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

皆さんはチャートを見ていて「この銘柄どうなっていくのかなー?」と悩むことはありませんか?

特に大して材料もないのに上がったり下がったりしている場合には余計に迷ってしまいますよね。

私の経験上、そういった銘柄は日経平均やマザーズ指数と連動して値動きしていることも少なくありません。

そういった指数に連動する銘柄のことを指数連動銘柄とか指数連動株なんて言い方をします。

今回は指数連動株の考え方を「日経平均連動株」を例に解説します。

    

日経平均連動株とは

銘柄の中には材料が直近で特になく、決算もぱっとしないような銘柄があります。

そういった銘柄は多くの場合指数と連動した値動きであることが多いでしょう。指数構成銘柄であればなおさらです。

実際に見ていただいたほうが早いのでこちらをご覧ください。

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上は日経平均連動株のチャート、下は日経平均のチャートです。

完全に一致するわけではありませんが、日経平均の上げ下げに合わせて日経平均連動株も値動きすることが多いですよね。

また移動平均線の並びや安値高値の位置も似通っていることがわかります。

つまり日経平均連動株の値動きはその名の通り、日経平均(地合い)次第の値動きとなるといった特徴があると言えます。

日経平均に連動した銘柄には

  1. 指数と比較して大きな値動きになることは少ない
  2. 連動銘柄群の個別状況の変化を見ていくと逆説的に地合いの変化に気づける

という特徴があります。

地合いに対して大きなパフォーマンスを得ることは考えづらいのはメリットでもありデメリットでもありますよね。

こういった銘柄の値動きを考える場合、単純に日経平均の状態や今後の方向性について考えることが間接的に連動株の値動きを考えることにもなります。

日経平均連動株は地合い次第

では日経平均の方向性を考えるには一体どのようなことに注目すれば良いのでしょうか?

これに関してはこちらの記事に詳しくまとめてありますので参考にしてみてください。

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今回は例として、2019年3月9日時点での日経平均を考察して間接的に連動株の値動き考察をしてみましょう。

まずチャートを改めて確認すると・・・

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2019年1月からはずーっと上昇が続いて、中期線だけでなく長期線まで上抜ける値動きを見せています。

ローソク足も小幅で安定した値動きでここまできているようにも感じますね。

移動平均線の並び的には上昇トレンドに転換していますが、直近値動きを見ると4日連続で下落しています。

また、赤枠内の出来高は増加傾向なので直近は売りが連鎖していると考えられます。

記事執筆時点ではちょうど下向きの長期線にタッチしているタイミングで、ここから反発できるかが注目ポイントです。

また、反発時の出来高が直近を加味した時に多いと感じられる水準になるかも気になるところですね。

次に外国人投資家の売買動向を見てみましょう。

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参照サイト:投資部門別売買状況(投資主体別売買動向) 日経平均比較チャート

外国人投資家は4週連続で売り越しているようです。

グラフ青線は外国人投資家の売買動向を表していますが、切り下げ初期の動きにも見えます。

外国人投資家は先行して売り越してくる場合があるので、このまま売り越しが続くようなら日経平均の下落が生じる可能性も考えられそうです。

次に騰落レシオを見てみましょう。

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25日騰落レシオは4日連続で下落しています。ちなみに6日騰落レシオはかなり下がってきている様子。

日経平均が安定した値動きで上昇していたためか、中期的な過熱感はあまり感じられません。

6日騰落レシオ的にはむしろ下げている状況なので、ここらへんで一度反発が起こる可能性もありそうです。

次に信用評価損益率を見てみましょう。

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参照サイト:ネットストック投資指標(当日分) | マーケット情報 | 松井証券

こちらは日経平均が上昇傾向だったこともあり-10%を上回るほど良化しているようですね。

状況的には個人投資家の信用売買は含み益が出ているので利益確定の時期だと言えそうです。

もし日経平均株価が急落するようなら利益確定売りが一斉に出始める可能性もあります。

次に新安値高値銘柄数を見てみましょう。

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こちらはいまいちぱっとしないですね。どちらかというと新安値のほうが多そうですが微々たる差です。

年末の暴落で新安値も出きったのでしょうか?これはなんとも言えないので様子見です。

3月までは昨年来の計測ですが、4月からは今年度の計測に変わります。ここでどう変化してくるのか注目しておきましょう。

次にVIX指数と日経PERです。

VIX指数は直近13前後でしたが16まで上昇。

日経VIは直近17弱でしたが20弱まで上昇。

日経PERはあまり大きな変化は直近でありません。

日経平均と連動株の値動き考察例

上記の情報から日経平均の状態をまとめると

  1. チャート的には上昇トレンドだが直近の売り連鎖が気になる
  2. 外国人投資家は日経上昇中だが直近売り越し。これが続くと日経平均の売りが強くなる可能性あり。
  3. 騰落レシオは短期的には下げすぎだが中期的には過熱感なし。短期的な反発の可能性があるがそのときの出来高に注目。
  4. 新安値高値銘柄数はなんとも言えない。4月以降の変化に注目。
  5. 信用評価損益率はすこぶる良い。利益確定の時期だと言えるので日経の下落で利確売りが降ってこないか警戒。
  6. 恐怖指数は直近で上昇傾向?
  7. 日経平均PERは異常なし

という感じですね。

以上から

  1. 日経平均チャートは下向き長期線に接していること、短期的な売りの過熱感があることから短期的に反発する可能性はある。
  2. ただし反発の度合いを出来高で推し量る必要があることと、そこで利益確定の流れになっていかないかに注目。
  3. 外国人投資家の売り越しが続けば日経平均の下落や新安値銘柄数上昇を助長していく可能性がある。

と考えられそうです。

つまり、日経平均と日経平均連動銘柄は短期的には反発するかに注目で、強い反発が続いていかないようなら下げる可能性が高いと言えそうですね。

<追記>

まずは記事執筆時点から1か月前後経過した段階における日経平均株価を見てみましょう。

次に日経平均連動株のチャートです。

日経平均連動株

一応、どちらも読み通り短期的に反発してくれたようですね。

また、出来高も25日出来高移動平均線と比較してそこまで多い水準ではなく、反発から再度急落しています。

ただし、日経平均のその後は再反発して高値更新したようです(結局はそこから安値更新の流れ)。

短期的な流れは当たったようですが、結局はこの記事に書いたような確認を日々行っていく必要はあるわけです。

日々の値動きが進むごとに流れも見えてくるので、短期的に当たったからといって喜ぶ話でもないでしょう。

というか本来は自分の中にだけとどめておく話なので、当たったとかは考えなくて良いです。

日経平均連動株の注意点

ここまで日経平均の状態から間接的に日経平均連動銘柄の値動きを考察してみました。

しかし、日経平均連動銘柄の注意点があります。

それは個別材料などによって連動しなくなる可能性があるということです。

例えば

  1. ぱっとしない決算だったのに突然上方修正が入った
  2. 業界全体を揺るがす出来事があった
  3. 自己株式取得や新商品などのサプライズがあった

などがそうですね。

基本的には材料も少なからず地合いは関係するのですが、状況があまり変化せずにインパクトのある材料が出た場合は材料優位になる可能性が高い気がします。

材料をトリガーに日経平均との連動が崩れて、個別のトレンドを作ってしまう場合があるので注意が必要です。

したがって個別の状況にも気を配りながら、ご自身の地合い考察を進めていくのがポイントということですね。

もしそういったことが許せないのであれば、最初から日経平均に連動したETFを売買したほうが良いでしょう。

<追記>

ちなみに、この記事で日経平均連動株の例として挙げているのはアサヒグループHDでした。

アサヒグループHDはビール株として有名で、夏前に買いが入りやすい特徴がありますよね。

この記事以降も・・・

実はある時期から日経平均との連動性が薄れ、アサヒは高止まりしてしまいました。

夏を過ぎるとまた似たような値動きに戻りましたが、季節性によって連動が崩れた例ではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたか?今回は日経平均連動銘柄を題材に指数連動銘柄の値動き考察について解説しました。

連動銘柄群の状況に目を配りつつ指数の状況を考察していくと、お互いの状況を逆説的に知ることができますのでご参考ください。

ただし日経平均連動株でも、なんらかの原因で連動性が崩れることはあるので覚えておきましょう。

関連記事には

がありますのでご参考ください。それではまた!