株の窓開けと窓埋めとは?考え方や対応をわかりやすく解説!

    

株式投資でもFXでもそうですが、強い値動きがあった場合には窓開け(ギャップ)というものが生まれます。

この記事では

  1. 窓開けとはなにか?
  2. どんな時に生まれやすいのか?
  3. 窓開けを見たときの行動は?

ということを解説します。よく遭遇する場面だと思いますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

    

窓開けとは

まずこちらをご覧下さい。

f:id:higedura:20190410123127p:plain

長いことボックス推移していたところに好材料が出たことで、赤枠部分では前日終値から乖離して寄りついています。

この「前日終値を乖離して寄り付いた」という現象を「ギャップ」や「窓開け」と呼びます。正確には前日終値と乖離したあと、その方向に値動きすると窓開けが完成したと考えられます。

このチャートでは、上方向に乖離したあとに上昇したので・・・

f:id:higedura:20190410123521p:plain

この部分に窓開けが生じました。

もし窓開けしても、日中値動きで下げてしまえばチャート上の空間は消えてギャップは無くなります。

上方向に窓開けすることをギャップアップ、下方向に窓開けすることをギャップダウンと言います。

窓開けに必要な要素

そもそも窓開けするにはそれなりの理由が必要です。例えば、

  1. 中小企業が国内を代表する企業と資本業務提携をした
  2. 好決算で大幅な上方修正をした
  3. 思惑だったものが正式に確定した(事実となった)

というのが良い例ですね。

もちろん、窓開けは上だけでなく下方向にも起こります。つまり悪材料でもギャップを引き起こす原因となり得るということです。

つまり、窓開けに必要な要素として値動きに影響を及ぼすほどの材料が大前提として挙げられるわけですね。

その材料への期待感が大きいほど

  1. 窓開けも大きくなる
  2. 窓開けが連続する

という傾向があります。

先ほどの例のように、連日に渡って窓開けが続いたり短期間にギャップが頻発する場合には強い材料だったと判断できますね。

相場に絶対はないため材料がなくても窓開けすることもありますが、後々になって材料が出てくることも多々あります。

情報が漏れていたのかはわかりませんが、先見的なチャート変化として窓開けは重要です。

窓埋めとは

窓開けが生じた、ということは急激な値動きがあったということです。

例えばギャップアップであれば「大きく値上がりしたので売りたい」と考える人も多いはずですよね。

そのため株価の値動きとして売り圧力を消化しようという流れになります。すると株価が「窓開けの分だけ下落」という動きを見せることが多いです。

これを「窓埋め」と呼びます。

窓埋めは一般的に

  1. ギャップアップからの窓埋め:買いサイン
  2. ギャップダウンからの窓埋め:売りサイン

となりますが、窓埋めのタイミングは材料の強さによります。

タイミングとしては

  1. 窓開けで寄りつき後、当日中に埋める
  2. 窓開け後、数日から数週間で窓埋め
  3. 窓開け後、数ヶ月後に窓埋め

に大きく分けられ、ギャップが大きいほど材料も強く窓埋めが大変です。

窓開け・窓埋めに対する考え方

窓開けした!と言うのは簡単ですが、窓開け・窓埋めに対する考え方や対応は意見が分かれやすいというのが正直なところ。

私の考え方としては、窓開けはほぼ必ず、どこかのタイミングで埋めにくるというものがあります。

これに先ほどの窓埋めタイミングを組み合わせて、材料に対する

  1. 相場の長さ
  2. 相場の勢い

を測ります。

例えば、

  1. 大きな間隔で窓開け
  2. 窓を埋めずにどんどん上昇していく
  3. しばらく窓埋めが起きそうにない

という状況であれば

  1. 材料が相当に強く、値動きの勢いがある
  2. 大きな窓を放置した急騰なので、短期的な相場の可能性

と考えられます。例としては・・・

f:id:higedura:20190410125327p:plain

こんな感じです。

材料で大きく上げたものの1か月もしないうちに値動きが崩れだしているのがわかりますか?

窓埋めは一般的にエントリーサインとして機能しますが、

  1. 必ずしもすぐに窓埋めしない
  2. 「窓埋めしない=強い相場が長続き」というわけではない

というのがポイントですね。窓埋めを待つことは高値掴みしないことにつながり、リスクマネジメントの面では非常に有効な投資行動でしょう。

しかし、窓の大きさやギャップ後の値動きから市場センチメントを測ることも同じくらい重要です。ちなみに、相場が終わったあとに窓埋めした場合はトレンドが逆転して埋めにくるケースが多いですね。

ギャップアップの場合、

  1. 上昇トレンド初期で窓空け
  2. 大きく株価が上昇
  3. 天井を迎えて下降トレンド開始
  4. やがて最初の窓埋め

という流れなのでトレンドが上昇から下降に逆転しており、その場合は反発しても戻り高値になる可能性が高いので気をつけましょう。

窓開けは市場の期待を内包しており、連続した窓を埋めていく値動きはそれが収束している意味合いになります。

詳しくは「窓埋めしてはいけない!?市場の期待を内包した価格とは!」で解説していますのでご参考ください。

まとめ

いかがでしたか?今回は窓開け・窓埋めについて解説しました。よく遭遇するものですので、これを機会に色々と考察してみてはいかがでしょうか?

関連記事には

  1. アイランドリバーサルは強力な反転シグナル!窓開けを見逃すな!
  2. アイランドリバーサルで底値を見抜く!窓開けした株を簡単に探す方法!
  3. 窓開け後の株価の動きと時価総額!同じチャートに見えてエネルギー量に差がある?
  4. 明けの明星と宵の明星はローソク足1つで解釈するとわかりやすい!
  5. ギャップアップ投資法をするなら最低限知っておきたい4パターンとは?

がありますので、底値で仕込みたい方はぜひご参考ください。それではまた!