機関投資家の手法!種類によって手口が異なるのはご存知ですか?

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株式市場には日々、色々な種類の投資家が資金を流入させることで成り立っています。

一般に私たちは「個人投資家」という呼ばれ方をしますが、実は株式市場に参加しているのは私たち個人投資家だけではありません。

そこで、この記事では

  1. 株式市場に参加する投資家の種類
  2. それぞれの役割や立ち位置
  3. 機関投資家の種類一覧と手法

を詳しく解説します。記事末には機関投資家がよく行う手法を解説した記事のリンクもありますよ。

自分の立ち位置を知ると効率的に株式市場で立ち回ることができますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

    

機関投資家の手法や手口とは

株式市場に参加している投資家は大きく以下の2つに分けられます。

  1. 個人投資家
  2. 機関投資家

さらに機関投資家は以下の種類に分けられます。

  1. ヘッジファンド
  2. 投資信託
  3. 保険会社
  4. 年金基金
  5. 外国人(海外)投資家

このように、私たち個人投資家以外にも多くの機関投資家達が同じ市場に資金を送り込んでいます。

同じお金でも個人のためにやっているのか、仕事でやっているのかという違いがあり、プロとアマでは資金量も技術も格段に違うんですね。

また、機関投資家達は会社として行っているので年間のうち売買が盛んになる時期や休みがちになる時期もあります。

こういった事情が株式市場に影響することがあるので覚えておきましょう。

それでは投資家の種類、機関投資家の手口や手法をひとつずつ解説していきます。

個人投資家とは

その名の通り、個人単位で投資を行っている人を個人投資家と呼びます。

昨今の株式投資では、ネット証券が台頭しているため気軽に誰でも個人投資家になれる時代になっています。

この背景から、個人投資の中には10代、20代の若い世代の割合もかなり増えてきているようです。

投資の目的も、昔のように富裕層がより財をなすためではなく

  1. 将来の不安を少しでも解消したい
  2. ちょっとした余剰資金ができたので運用してみたい
  3. 株主優待や配当でコツコツ運用したい
  4. 株で勝てるようになってお金持ちになりたい
  5. 仕事をやめたい

といった多様性を見せています。

個人の投資資金は100万円以下の少資金から億を超えるケースまでかなりの幅があり、中には個人の域を超える方もいますね。

しかし、潤沢な資金を持っている個人投資家はほんの一握りで、個人投資全体の株式市場における立ち位置は弱いと考えられます。

その理由は機関投資家に莫大な資金で売買されてしまうと、結局はそちらの方向に株価が動いてしまうからです。

端的に述べると、機関投資家の資金が株式市場を牽引していると言えます。

こういった背景から、個人投資家は機関投資家の売買に逆行するのではなく、順行した売買を行うべきです。

機関が買っているのか売っているのかを見定めて同じ方向に売買すると、株価の流れに乗って利益を出すことが可能なんだと認識しておきましょう。

ヘッジファンドの手法や手口とは

ヘッジファンドとは複数の金融商品に資金を分散させて高い運用成績を得ようとする機関投資家のこと。

ヘッジファンドは多数の出資者から預かったお金を資金源として分散投資を行い、マクロ経済の流れを読みながら様々な手法で市場にアプローチします。

高い利益を追求することから、買いポジションも売りポジションも大きくポジションを取る傾向があり、どんな相場でも利益が出るように努めます。

過熱感のある銘柄に大量の信用売りを浴びせたりするので、高値でその銘柄を買ってしまった個人投資家は含み損で身動きが取れなくなる場合も多いです。

ヘッジファンドは積極的に市場に介入してくるので、自分が多数のヘッジファンドと反対売買にならないように気をつける必要があります。

ヘッジファンドには年間のうち売りを強める時期や、売買を休みがちになる時期があります。それは

  1. 5月:ヘッジファンドの半期決算前の売り。解約申し出が顧客から出た場合に備えて現金化が進むと言われている。
  2. 8月:ヘッジファンドの夏休み。お盆は国内機関も休み。夏枯れ相場とも呼ばれる。
  3. 12月:海外勢のクリスマス休暇。国内市場の売買高がしぼみがちになり小型株の値動き(個人投資家の売買)が活発になる。

有名なのはこれくらいですが、45日前ルールと言ってヘッジの決算1ヶ月前は基本的に現金化の売りが入ると言われています。

こういった機関の事情も頭に入れておくと良いですね。

投資信託の手法や手口とは

投資信託とは対象とする金融商品に対して分散投資を行うことで利益を得ようとする機関投資家のこと。

ヘッジファンド同様に、多数の出資者から資金を集めて運用する特徴があります・・・が、投資信託の場合は不特定多数から集めた資金を運用しています。

また、投資信託自体を金融商品として売っていて、それを買うのは個人投資家です。個人投資家の中には

  1. 投資知識が少ない
  2. リスク許容度が小さい

といった方もいるため投資信託はそこまで攻めた運用を性質上行いません。

対して、ヘッジファンドは年金基金などのもっと大きな相手かつ投資知識やリスク許容度が寛容な顧客から資金を集めているという違いがあります。

投資信託は個人投資家の資産を比較的長期的な目線で増やすことが目的であることが多いですが、ヘッジファンドは短期的に大きな利益を得ようとします。

もちろん長期的な運用を行うヘッジファンドもありますが、基本的には

  1. ヘッジファンド:攻め
  2. 投資信託:守り

という印象ですね。

また、投資信託は個人投資家とともに、後述する外国人投資家の売買受け皿となる傾向があります。

相場転換の際は特に、外国人投資家の売買と投資信託+個人の売買が逆行することも多いと覚えておきましょう。

保険会社、年金基金の手法や手口とは

いわゆる生命保険会社や年金機構のこと。資金源の性格や、投資の目的が長期運用であるため、保険会社や年金基金も長期目線で運用する傾向があります。

国債や債券をメインに、株式市場にも長期保有目的の資金を流入させることで有名です。

よくニュースで「GPIF(独立行政法人年金積立管理運用)の今年度運用成績が・・・」と流れますよね。

GPIFは年金機構という位置づけで、年金管理および運用を行う機関投資家です。

運用規模も100兆円を超えるため、市場に流入する資金として大きな割合を占めていることがわかります。

長期目的なので頻繁に資金が出たり入ったりはしませんが、日銀などと同様に市場の大きな資金源となっていることを認識しましょう。

ちなみに5年前と比較して株式保有比率が高まっていることも話題となりました。

外国人(海外)投資家とは

外国人投資家は外国証券会社を経由して注文を出す存在の総称。

したがって海外の個人投資家であろうとファンドであろうとすべて外国人投資家でひとくくりにされてしまいます。

外国人投資家の最大の特徴はなんといってもその流入資金の大きさです。

機関投資家の中でも最も大きな資金割合を占めるのがこの外国人投資家で、その割合は全体取引高の7割以上を占めています。

このことから国内株式市場の値動きは外国人投資家の売買動向に託されていると言っても過言ではありません。

株取引では、買い手だけいても成り立ちません。板に買い注文と売り注文が両方あって初めて株価が動きます。

一般に、外国人投資家の売買の受け皿となっているのは個人投資家や投資信託と言われており、相場転換の際にはその特徴が表われることが多いです。

効率よく利益を出したければ外国人投資家の売買動向に注目し、同じ方向にポジションを取ることを心がけましょう。

機関投資家と5%ルール

機関投資家が莫大な資金で国内株式を売買していることを解説しました。ここで5%ルールというものをお伝えしておきます。

5%ルールとは「発行済み株式数の5%を超える割合で保有した場合に大量保有報告書を提出しなければならない」という株式投資におけるルールのことです。

これは個人でも機関でも同様のルール。

大量保有報告書はEDINET(金融庁電子開示システム)にて公開され、誰でも情報を受け取ることができます。

そのため多くのサイトで「この銘柄は○○機関が大量保有してますよー」と情報が出回り、投資先がばれてしまうことになります。

機関投資家はそういった背景から

  1. 発行済み株式が少ない銘柄
  2. 時価総額が小さい銘柄

には手が出しづらいです。

言い換えると機関投資家が好む銘柄というのは比較的時価総額が大きい銘柄だと考えられますね。

時価総額が100億円を超えたあたりからは機関投資家の積極的な参入に注意を払いましょう。

まとめ

いかがでしたか?今回は株式市場に参加する投資家の種類と特徴を解説しました。

個人投資家は潤沢な資金を持っている機関投資家にはかないません。

しっかりと機関の売買動向、特に外国人投資家の売買動向には注意を払う様にしてくださいね。

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