どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株をやったことのない方はこう言います。
「株ってギャンブルと同じなんでしょ?」
いえ、むしろ株をやっている方でも同じことを言うのかもしれません。
「株とギャンブルは同じか」という議論はいつの時代もされていて、勝っている人と負けている人では意見が違います。
私は株とギャンブルは同じではないと感じますが、皆さんはどうですか?
この記事では株とギャンブルが同じにならないための3つの原理原則をお話します。
株とギャンブルの定義とは
「株とギャンブル」を比較する際、そもそもこの「株」と「ギャンブル」がどんな事柄を指しているのかは重要です。
まずはこの点から少しお話しましょう。
株の定義
株とギャンブルを比較するのであれば、ぜひどんな時間軸で行われるかを考えてもらいたいです。
株はFXと同じようにトレードという形を取ることが可能ですよね。
デイトレードやスイングトレードを始め、数か月単位で行う中期的なトレードもあります。
こういった株トレードは「株式投資」とはまた違った考えのお話です。
現代ではネット証券が台頭し、株式投資における本来の意味合いが薄れていると感じます。
そもそも投資家が株式を買う理由は
- 有望だと思える企業の株式を得て、その会社の議決権を手に入れる
- 株主総会に参加して、事業に対する意見を述べる
- 会社の事業拡大に応じた株価の値上がりや配当を得る
といった流れです。
それなのに、
- 当日中の値動きを利用して差益を得てやろう!
- どうせ好決算だから、その前に買って差益を得てやろう!
- たぶん上がるだろうから買っておこう!
といった調子のよいことをするから「株はギャンブル」なんて話が出てくるのでしょう。
株式が発行されるのは「会社が事業を大きくするための資本を得るため」です。
あなたが買った株式は最終的にあなたを儲けさせるためのものですが、その前に株式会社が大きくなるためのお金になります。
ここを忘れてしまうと、
- 今日買って今日売る
- 今日買って明後日売る
などを株だと勘違いしてしまうのです。
それはトレードの類であり、投資ではなく投機ですよね。
投機は「短期的な値動きを狙って行うもの」ですので、これはギャンブルと言われても仕方ありません。
外部参照リンク:Wikipedia|投機
株式投資は
- 株主から得た資本をもとに企業が成長する
- 事業成長に合わせて株式の価値(株価)が上がる
- 株式を買っていた投資家の資産が増える
といった流れを言うので、ギャンブルとは別物です。
株主から得た資本で明日事業が成長するなんてことはあり得ませんので、投機よりももっと長期スパンのお話。
1年以上、5年以上、場合によっては10年で大化けする企業に対して投資する意識が重要でしょう。
ギャンブルの定義
ギャンブルとは「自分の金品などを賭けて、偶然性のある事柄に対して勝負を行う」ということです。
外部参照リンク:Wikipedia|賭博
この「偶然性のある」というのが大きなポイントだと私は思います。
例えば株を買って、「明日の株価が上がるかどうか」に賭けるのならこれは明らかにギャンブルです。
例え好決算が出ていたとしても、
- 材料出尽くしで利益確定売り!
- 成長鈍化を嫌気されて大幅安!
なんてパターンも十分に考えられるからですね。
しかし、これが5年に渡る業績推移であったらどうでしょうか。
おそらく5年前に買った株の業績がしっかりと伸びていれば、そうそう株価は下がっていないはず。
これは明日の株価がどうなるか、という次元の話とは大きく異なると思いませんか?
株式会社は株主から得たお金を有効に活用し、事業を成長させようと努力します。
その結果は明日わかるものではないので、偶然の値上がりを狙うようなことをしてはいけません。
株式投資における最大の魅力やメリットとは
株式投資にあってFXにない最大のメリットをご存知でしょうか?
それは全員勝利(全員が儲かっている)という状況があり得る点です。
例えば・・・
これは新規上場から1か月の株価推移を表したチャートです。
この銘柄は細かい押し目を入れつつも、1か月上昇を描き続けていますよね。
そして最後は大きく窓を開けて上昇しました。
この状況は、
- 1か月の間に買っている投資家は全員儲かっている
- 売ってさえいなければ誰もが儲かっている
ということです。
あくまで理論的なお話ではありますが、これは株式投資における最大の魅力でしょう。
自分が買った株式が、
- 過去の業績は着実に成長している
- まだまだ大きな成長性やその根拠がある
- 実際に数年かけて上場来高値を更新した
というものであれば、上場以降に買った人は誰でも儲かっているんです。
FXの場合、ゼロサムゲームと言って「勝者の利益は敗者から捻出される」という性質があります。
すなわち全員勝利は起こらず、常に敗者と勝者がいるわけです。
株式投資は企業がちゃんと長期的に成長してくれれば、それ相応の株価になります。
全員勝利も夢ではないので、投資家の期待通りに成長してくれる株式を買うことが大事ですね。
株とギャンブルが同じにならないための3つの原則
株とギャンブルの定義からわかるように、
- 株式投資のそもそもの意味を認識する
- 時間軸に気をつけ、すぐに結果を求めない
- 株式投資の最大の魅力である全員勝利を狙う
といったことは大前提です。
そのための3つの原理原則をご紹介しますので、ご参考ください。
信用取引は極力使わない
株式投資とギャンブルに一線を引くためには時間軸に注意することが大事です。
企業の成長を見守るためには「いつまでも待てること」が不可欠でしょう。
信用取引は
- 返済期限が設けられている
- 返済期限が無期限でも金利がかかる
- 返済期限が無期限でも証券会社から返せと言われたら拒めない
といった要素があります。
そのため、長期的に株式投資を行う目的には合っていません。
もし企業の成長を見守り、業績向上とともに資産価値を上げたいのであれば「現物取引」が最適です。
現物で株を持つことがギャンブルと一線を引くことに一役買い、辛抱強く待つ第一歩になります。
ギャンブルではなく根拠を持つこと
ギャンブルは偶然性を伴うものです。
つまりギャンブルと一線を引いて、株式投資を行いたいのであれば根拠が必要ですね。
株価の上昇要因は「業績」が大きなファクターなので、ここにフォーカスすることは重要です。
しかし、ただ「業績が上がっていること」に目をつけるよりかは
- 具体的に何%以上の増益を基準にするのか
- 売上や営業利益といった本業の良し悪しに着目する
- 時価総額によって基準を調整する
といったことが必要でしょう。
ちなみに、こういった目安となる数字がわからなくても心配ありません。
なぜなら国内外の本に既に書いてあるからです。
私も本から学びましたし、そこから自分なりの基準ができるものだと思います。
また、本業がうまくいかない企業は成長性に欠けやすいので
- 売上高が毎年10%以上伸びてほしい
- 純利益だけでなく営業利益も注目しよう
といった自分なりの考え方を持つことも必要です。
成長は規模が大きくなればなるほど大変なので、
- 時価総額によって基準を下げる
- 大型企業で成長性があると言われる企業はどれくらいの増益率か
といったことを考えると良いですね。
そういった情報はこれから見る、というより既に成長した企業の過去推移を洗うのが効率的でしょう。
「この有名企業は過去10年でこんな業績推移だったのか!」
と何社も見れば、大体感覚が掴めるはずです。
株価水準を意識する
株とギャンブルに一線を引くためにはある程度の物差しが必要です。
これは「妥当な株価水準を考える」という意味でもあります。
もっと言えば「株を買うタイミングを考える」とも言えるでしょう。
例えば・・・
この銘柄は上場初値が800円台でした。
しかし、ある商品がきっかけで社会現象を巻き起こして株価が暴騰したんです。
その最高値は16000円を超えるほど。
初値から計算すると株価は200倍です。
これは100万円が2億円になるということでもあります。
ここで考えてほしいのは
- いつから企業価値を超えて推移していたのか
- 成長株であればいつでも乗っていいのか
- 成長株の暴騰は株式投資かギャンブルか
ということ。
おそらく暴騰の最初の最初あたりで企業価値を大きく超えていたでしょうし、これはギャンブルです。
じゃぁ乗らないのかというと、そういうわけでもないですね。
成長株は企業価値を超えて株価がうなぎ昇りになることも珍しくありません。
それは投機として資産を増やす機会でもあるので、暴落しても生活に困らない範囲の現物株で乗るのはアリでしょう。
ただし、本来の株式投資ではないので
- 長期的なスパンでは考えない
- 乗る前にどの程度企業価値と乖離しているか意識する
といったことに注意します。
企業価値を考える方法は、理論株価や割安性指標を活用することです。
「過去の成長株は大体PERがこれくらいで天井をつけることが多い」などの物差しは役立ちます。
まとめ
いかがでしたか?今回は「株とギャンブルは同じか」というテーマでお話しました。
正直、まだ言い足りないのですが今回はこれくらいにしておきます。
株を買ってすぐに結果が出るなんて考えず、時間軸や株価水準に気をつけながら投資をしていきましょう。
その際には具体的な数字や基準を設けるようにして、なんとなく買うことは避けてください。
関連記事には
がありますのでご参考ください。それではまた!