どうも、ひげづら(@higedura24)です。
皆さんは「海外売上高比率」という言葉をご存知でしょうか。
今回は経営方針や業種によって大きく変わってくる海外売上高比率をご紹介します。
- 海外売上高比率の概要や特徴
- メリット・デメリット
- 調べ方
について書きましたのでぜひご参考ください。
海外売上高比率の概要や調べ方とは
株式会社は株主のお金を有効に活用して事業を成長させていかなければなりません。
事業の成長とは「より売上を伸ばして継続的に利益を出す」ということでしょう。
この「売上を伸ばす」という観点では市場を広げていくことが重要ですよね。例えば小売業なら
- 新規出店
- 出店地域を拡大
- 違う路線の店を出す
など工夫をしながら売上を伸ばして行く必要があります。
そして、その対象は国内だけでなく海外進出することで売上を伸ばしていこう!というケースも少なくありません。
そこで気になるのが「全体の売上のうち、海外売上はどの程度あるのか」ということですよね。
そんなの経営者でないとわからないよ!と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実は海外売上高比率というものが四季報に記載されています。
証券会社のアプリで四季報欄を見てみると・・・
こんな形で事業割合のあとに、海外売上高が何%占めているのかが記載されていますね。
この企業の場合ですと、海外売上高比率が78%となっているのでほとんどの利益は海外で賄われているということです。
海外にどのくらい展開していくのか、グローバル化を進めるのかは業種や企業の経営方針によります。
決算短信や適時開示で海外のお話が出た場合は四季報欄で確認してみてください。
自分が知らないだけで海外売上高比率が高かったり、現状では低いけどこれから海外展開する流れなのかなと気づけるかもしれませんよ。
海外売上高比率が高いメリット・デメリットとは
海外売上高比率が高いメリット・デメリットとしては
<メリット>
- 事業を展開する市場が海外まで広がるので利益を出しやすい
- 為替(特にドル円)が円安の場合は利益拡大しやすい
<デメリット>
- 海外の出来事によって売上が左右されやすい
- 為替(特にドル円)が円高の場合は利益縮小しやすい
といったことが挙げられます。
例えば、自動車株の多くは海外に工場を持っていますよね。
工場は、メキシコなど北米だけでなくタイなどのアジア圏にもあります。そのため、過去には日本国内では珍しい
- ハリケーン
- 雨による洪水
といった災害の影響を受けて生産が遅れたケースもあるんです。
生産が遅れるということはその期間における売上が減少することになります。
一時的なものであればよいのですが、工場が破壊されるような大規模だった場合は長期的に打撃を受けることになるでしょう。
当然、株価は大きく下がるでしょうし、実際に業績にも影響します。
海外売上高比率が高いと販売網が広がるメリットがあり利益も上げやすい反面、日本以外の国で起きたことによって売上が左右される可能性があるということです。
また、海外売上高比率が高いということは「商品を輸出したり、工場で作ったものを輸入する必要がある」ということ。
為替によりコスト変化が生じ、利益率も変わります。
したがって、企業が想定している為替レートから大きく離れて推移している状況であれば、良くも悪くも株価に影響するんですね。
海外売上高比率が高い企業に投資する場合は
- どの国に工場を多く持っているのか
- 当期における想定為替レートはいくらか
といったことを気にする必要があります。決算資料や決算短信をしっかりと読んで把握しておきましょう。
海外売上高比率でスクリーニングしてみよう
為替や海外の災害、外交問題などのリスクを減らしたい場合は海外売上高比率が低い企業に投資することもひとつの手です。
いわゆる内需株というものですが、これは一概に業種だけで判断できないこともあるでしょう。
そこで手っ取り早く仕分ける方法として「海外売上高比率でスクリーニングをかける」という方法があります。
やり方は簡単で、スクリーニング条件に海外売上高比率を追加するだけ。
楽天証券のスーパースクリーナーであれば・・・
海外売上高比率の条件がありますのでチェックを入れてください。
内需株が良ければ10%や20%以内で設定してみたり、海外展開をしっかりしている企業が良ければ70%以上に設定すれば良いでしょう。
その他にも、あらかじめ業種が決まっていればそれを組み込んだり、収益性に関する指標を組み込んでも良いですね。
まとめ
いかがでしたか?今回は海外売上高比率についてご紹介しました。
これを機会にスクリーニングをかけてみたり、現状の保有株について調べてみてはいかがでしょうか。
以外な銘柄の海外売上高比率が高かったりして面白いですよ。
関連記事には
がありますのでご参考ください。それではまた!