どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株式投資には
- 分散投資
- 集中投資
の2つの考え方がありますよね。
これは主に「保有銘柄数の規模」をイメージしていると思います。
投資の世界では分散こそ王道だ!なんて風潮があって、機関投資家はそれこそ数十銘柄どころの分散ではないでしょうね。
国内株式市場には4000銘柄も上場しているので、これらの中から色々な株に分散投資しているわけです。
この記事では
- 分散投資における本来の意味
- 株における分散投資と集中投資の違い
- 多くの個人投資家が取らざるを得ない手段
について書きました。
もっと分散投資した方が良いのかなーと悩む方の参考になれば幸いです。
分散投資や集中投資における本来の意味
投資において「分散」とはそもそもどのような意味が込められているのでしょうか?
株式投資しかやっていない方は馴染みがあまりないのかもしれませんが、本来の分散投資とは
- 保有する金融商品:株、債権、不動産、変額保険、定期預金など
- 投資する地域:日本、アメリカ、先進国、新興国など
- 時間:ドルコスト平均法、分割購入、つみたて購入
といった銘柄数以外にも色々な意味が込められています。
外部参照リンク:SMBC日興証券|分散投資のすすめ
色々な要素を分散しておく最大のメリットは「リスク低減」です。
例えば、一般的に株と債権は相反する値動きをするので両方ともバランス良く持てば、長期的に安定した資産成長が見込めると言われています。
また、株や投信のようなリスクを取るものだけでなく、円建てやドル建て保険を組み合わせて中期的な資産運用を行うことも分散投資でしょう。
投資する地域も日本株以外に米国株を持つ方がリスク分散になりますし、一気に資金を入れるのではなく3回に分割したり毎月一定額プールすればそれも分散投資です。
株をやっているととにかく保有銘柄数を増やすことこそが分散だと思ってしまいがちですが、分散投資にも多様性があって、色々な要素をまんべんなく組み合わせることが重要でしょう。
この反対が集中投資であり、
- 株でしか資産運用しない!
- 国内株式しか買わない!
- 短期目線でしか買わない!
- 銘柄数はできるだけ絞り込む!
といった考え方がそれにあたるのではないでしょうか。
したがって、株式投資しかやっていない方は知らず知らずのうちに集中投資の枠組みで戦っているのかもしれません。
そして株という枠の中だけで分散効果を得ようとしているとも言えるでしょう。
株における分散投資と集中投資
では株式投資だけに絞って分散投資と集中投資について考えてみます。
分散投資のメリットデメリット
株で分散投資というと
- 銘柄分散
- 購入回数の分散
- 市場の分散
- 時価総額の分散
- 業種分散
などがあり、これらによってリスク分散できることがメリットです。
例えば保有数を10銘柄に分散した場合、どれかひとつが暴落しても全体への影響を軽微に抑えることができますよね。
また、欲しい銘柄を購入する際に3回に分けて資金を投入すれば、ピンポイントで急落をくらう確率も減らせて、残ったキャッシュと急落を利用して取得単価を下げられるケースも出てきます。
さらに市場や時価総額を分散すれば、
- 大きな値動きをしやすいもの
- そこまで大きな値動きがないもの
をバランス良く持てる可能性がありますよね。
株はそれぞれの銘柄に割り振られている業種も重要です。
例えば海外情勢に大きく影響されやすい外需株もあれば、主に国内で利益を得ている内需株もあります。
こういった業種によって値動きや為替変動による影響度合いも変わってくるわけです。
また、セクターによっては大規模な工場が必要で自己資本比率が低めだったり、利益率がとんでもなく高かったりもしますよね。
業種によって関わってくるテーマ性も違っていて、色々なカタリストに投資することになるでしょう。
こういった銘柄が持つ様々な要素を分散投資することでリスクを減らす考え方と言えます。
ただし、分散投資は要素が持っているメリットを薄めるという考え方もあるわけです。
わかりやすく言えば「せっかくドル円が大きく円安方向に動いたのに、内需株のせいで大きく資産が増えなかった」という具合ですね。
10銘柄や20銘柄に分散してどれかひとつが急騰しても影響は軽微、ということです。
どういった捉え方をするのかは個人差がありますが、メリットとデメリットは紙一重と言えます。
集中投資のメリットデメリット
株における集中投資とは
- 銘柄を数銘柄以内に収める
- ピンポイントで大きく資金を入れる
- 売買市場を絞る
- 特定のセクターやテーマに絞る
などが考えられます。
一見すると悪いことに聞こえますが、値動きや資金が向かう先をしっかりと読んで行えば大きく資産が増えることが最大のメリットでしょう。
例えば、
- 5G関連銘柄の
- 基地局設置企業に
- 出来高を伴った大陰線が3連続したタイミングで
- 資金の8割を
- 1回で入れた
とやった場合に大きく反発して上昇トレンドになれば、めちゃくちゃ資金が増えます。
これこそが集中投資の醍醐味であり、一番気持ちが良い瞬間ではないでしょうか。
ただし、もしそれが外れた場合はそれなりのリスクが待ち受けていますよね。
そのため銘柄選定をしっかりと行ってあらかじめ目星をつけておくことが最も重要だと思っています。
前日に出た材料に乗る場合はその限りではありませんが、期待値の大きいテーマのメイン銘柄に下げが来たら底打ちを監視しておくわけですね。
テーマ株の移り変わりは激しいので、大きなテーマ性があっても必ず調整局面はあります。
そこを狙って集中的に投資すれば、資金を大きく増やすきっかけになるでしょう。
分散と集中を区別する要素とは
分散投資と集中投資それぞれにメリットデメリットはありますが、それらを区別する要素に
- 時間軸
- 資金力
があると思います。
時間軸とリスク
例えば分散投資は全体的にバランスの良いポートフォリオを組んで、じわじわと上昇を狙う性格がありますので「長期目線」です。
反対に集中投資は資金を特定箇所にまとめて入れる性格上、
- 上昇しなければすぐに資金を引き上げる
- 上昇しているうちは様子を見て、やばそうならすぐ引き上げる
と短期的なメリハリが必要となってきます。
もちろん、引き上げてからどんどん高値更新したケースも本当にたくさんありますよ。
以前ブログに半導体セクターの出遅れを狙い撃った記事を書き、考察通り反発してくれましたが資金引き上げからめちゃくちゃ上昇して指をくわえて見たこともありました。
あれはかなり堪えた経験でしたが、株価が大きくそれなりに資金を入れざるを得なかったのでそれくらいがちょうど良かったんだと思います。
資金を入れればそれなりにメンタルとの勝負になってきますし、リスク調整のためにも短期間に留めておきたいです。
<関連記事>
資金力と分散効果
そもそも、十分に分散投資するためにはそれなりの資金が必要にもなるでしょう。
例えば1000万持っていれば
- 10銘柄に100万ずつ分散
- 時価総額やセクターで比率調整しながら15銘柄に分散
- 300万キャッシュで、700万を7銘柄に分散
など自由度は高まります。
しかし、それが100万の資金しかなければ10銘柄分散ですら現実的ではないでしょう。
数銘柄への集中投資をせざるを得なかったり、自分の中で一番期待値が大きい分野のみに資金を投じることになると思います。
多くの個人投資家はこういった状況にあるのではないでしょうか。
資金力によって分散の自由度が影響されることは確かで、
- どの手法メインでやっていくのか
- どういった銘柄をメインに売買するのか
- 資金拘束と時間軸の許容度
を考えて集中投資する方が良いです。
私もそこまで資金が多いわけではないですが、少資金のうちは集中投資の手法を確立することが効率を高めることになるでしょう。
個人投資家における分散投資の銘柄数目安は?
個人投資家は分散投資がしたくても十分にできないケースも多いです。
分散銘柄数の目安は
- 資金
- キャッシュ比率
- 株価
にもよりますが、100万あたり3銘柄以内になるかと思います。
3銘柄は人によっては全然分散できていないと感じるでしょうが、それは今までどのような売買をしてきたかによるので仕方ありません。
資金が増えれば単純に保有できる銘柄数も増えますが、手法に依る所が大きいので倍々にはならないかも?
個人的には100万でキャッシュを残しつつ、複数銘柄に分散購入と考えると・・・これくらいかなと。
分割しなければ銘柄数はもっと増えますが、リスク低減のためにも基本的には分割して買った方が良いのではないでしょうか。
資金が増えれば増えるほど、分散具合に対する感じ方の差も大きくなると思います。
私個人としては、
- 長期資金を別枠で設ける(不定期に入金しながら運用)
- スイング~中期を別枠で設ける
- 時間があるときにデイトレできる資金
の3枠があります。
長期資金は株だけでなく、まとまった数字になれば色々なものに投入しているのが特徴です。
中期スイングは分割しつつ安い所で買えたら半ば放置するような特徴もあります。
デイは頻繁に出し入れして、短めのスイングも行う枠ですね。
正直別口座で取ってある長期資金以外はそこまで隔たりがないのですが、大体このようなイメージで分けてあります。
決めた数銘柄に集中投資するのは中期スイングの資金ですね。
デイ資金は用途が割と適当ですが、材料で数日上げてくれたら良いなという気持ちで銘柄数が多くなることもあります。
<関連記事>
まとめ
いかがでしたか?今回は分散投資と集中投資の違いについてお話しました。
本来の分散投資は金融商品や地域、時間など色々な要素に対して分散効果を付加するものです。
株に関して言えば、銘柄数・購入回数・市場・時価総額・セクター・テーマ性などを分散させることを言うでしょう。
集中投資はその逆で、特定の銘柄や分野に資金を集中することで短期的な利益を得るメリットがあります。
個人投資家は資金の関係で集中投資することが多いでしょうが、手法や狙う銘柄属性を確立して行っていくことが効率的です。
関連記事には
がありますのでご参考ください。それではまた!