どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株の配当金は「毎年もらえる不労所得の代表」として知られています。
年間収入を上げるために高配当株投資を行う方も多く、初心者さんの中にもその目的で株を始めた方もいらっしゃることでしょう。
私は短期売買から始めた人間で、高配当株投資はスロースターターでした。
日経平均がどん底から這い上がってくる時期に株式投資人生が始まっていることもあり、最初から高配当株にも手を出していれば今頃もっと大きな収入源となっていたと思います。
そう考えると悔しいですが、現状で買い時になっている高配当株をコツコツと集めていくしかないですね。
この記事では高配当株ポートフォリオをマイペースに作っていくための
- 銘柄選定基準
- ポートフォリオへの考え方
についてお話しました。
初心者向けにあまり込み入った話はなるべく抜きにして書いていますので、これから始めてみたい方はぜひご参考下さい。
ちなみに、少額資金でも高配当株ポートフォリオをコツコツと作れる方法を記事末に書いてあります。
高配当株ポートフォリオの基本
高配当株ポートフォリオとは「高配当株で構成された保有銘柄群」のことです。
ポートフォリオを作るためにはあらかじめ自分で「こんな銘柄を集めたい!」という条件を設定してあげて、それに沿ってコツコツと売買をしていく必要があります。
適当に買い集めてもいけませんし、間違っても事故物件で安くなっている株を組み込んではいけません。
例えば犯罪に手を染めたような不良企業に長期投資するのは爆弾を抱えるようなものですから、むしろ排除していく方向で考えた方が良いでしょう。
ポートフォリオにすでに組み込まれていた場合には状況によって判断する必要がありますが、自分から組み込むようなことは避けて下さい。
高配当株ポートフォリオは長期的に保有していくことが目的ですので、優良株を集めていくことが基本路線です。
キャピタルゲインがそれなりに大きくなったらどうするか
高配当株ポートフォリオに銘柄を組み込む場合、なるべく株価が安く相対利回りが高まったタイミングを狙うことになります。
その方が低コストで大きなインカムゲインが得られるので、言い換えれば優良株ならなんでも買って良いわけではありません。
また、優良株を割安で買えばそれだけキャピタルゲインもつきやすいです。
高配当株ポートフォリオの考え方で意見が分かれがちなのはこの点かなと思います。
最初から不労所得のみを狙ってポートフォリオを作っている人からすると、含み益を背景に
- 精神的な安定
- 長期保有のしやすさ
が手に入るくらいのものでしょう。
ただ、キャピタルゲインも頑張って狙いたい方にとっては「何年分もの配当利益をキャピタルゲインで先取りする」という考え方もできると思います。
その場合は極端な話、買っていた割安優良高配当株が倍の資産価値になったら売ってしまった方が良いということです。
例えば・・・
この銘柄は赤枠時点で500株買って青枠時点まで株価が上昇した場合、
- 含み益:約50%(およそ60万)
- 配当利回り:約4.5%
という状況です。
4.5%の配当利回りはかなり魅力的ですが、探せばそれ以上の利回りとなる銘柄はありそうですよね。
もしより高い配当利回りかつ条件にしっかりと合致してくる割安な銘柄が見つかれば、60万という大きさの何十年分もの配当をキャピタルゲインとして受け取って、それを他銘柄に乗せ替えても良いかもしれません。
ただし、
- これからも株価が上がる可能性
- 連続増配でさらに利回りが上がる可能性
もあり、ここがキャピタルゲインへの考え方で別れる所です。
インカムゲインのみを追求して、何十年もかけて元本を取り戻すならそもそもキャピタルゲインなど無視していいかもしれません。
個人的には大きな含み益は適度に利食いしていくのもアリだと思いますが、ご自身の価値観で判断してください。
高配当株ポートフォリオに組み込む銘柄とは
高配当株ポートフォリオを構成する銘柄には一定の条件が必要だと述べました。
その条件として考えるべきポイントはいくつかありますので、初心者さん向けに簡単に述べていきます。
配当利回り
当然ですが、高配当株ポートフォリオには配当利回りが重要です。
配当利回りの目安は3%以上で、できれば3.5%くらいは欲しいところでしょう。
ただし、連続増配中で長期的なインカムゲインの期待値が高い株であれば、3%未満でも組み込むことがあります。
2020年1月現在の銀行預金金利が0.1%以下ということを考えれば、色々な銘柄に分散投資した上で3.5%を達成する状況は魅力的な資産運用ですね。
銘柄スクリーニングの条件には必ず配当利回りを入れるようにしてください。
ちなみに配当に関するその他の指標として「配当性向」があります。
配当性向は事業利益のうちどれくらいを配当に回すのかを教えてくれる指標です。
最近ではこの配当性向を事業目標として提示する企業が増えていて、配当還元に対する姿勢を知ることができる大事な指標となっています。
例えば、配当性向目標が40%なのに現状で達成できていない場合には「これから連続増配の期待がある」と考える事が可能ですね。
事業が連続増配できるだけの安定性をもっているかも重要ですが、配当利回りと併せて条件に組み込むと良いでしょう。
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連続増配
高配当株ポートフォリオに組み込むための重要な条件に「連続増配」があります。
連続増配とは何期も連続して増配している実績のことです。
増配されれば高配当株ポートフォリオのインカムゲインが上がり、それだけ大きな金の成る木に育つと言えます。
過去記事では高配当株への10年シミュレーションを行い、その際にも連続増配の影響が大きいと述べました。
また、連続増配できるということは
- 事業が安定的に大きくなっている
- 配当性向に対する考え方がしっかりしている
という可能性が高いです。
売上高などが着実に成長していて、なおかつ連続増配している企業は魅力的な投資対象となります。
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業種(セクター)
高配当株ポートフォリオでは何十銘柄に対して分散投資を行います。
しかし、銘柄にはそれぞれ事業内容で業種分けがなされていて、これは
- 景気によって大きく業績が左右されるか
- 為替によって業績が左右されるか
- 事業を行うために大きな設備投資が必要か
- 大きな負債を必要とする事業か
など色々な要素に関わってくるわけです。
したがって高配当株ポートフォリオを安定的に伸ばしていきたいのであれば、なるべく安定的なセクターの比率を増やす必要がありますよね。
ただ、海外情勢など外部要因が悪化した時ほど景気敏感株を割安に買えることも確かですし、そういった時期には配当利回りも高くなります。
その点を考えると、高配当株ポートフォリオ全体を見渡した時に
- 比較的安定したセクターの割合が高い
- 景気敏感株も割安な時期に適度に組み込まれている
という状況を目指すのもおすすめです。
銘柄別の投資比率を考える事も大事ですが、セクターという枠組みで投資比率を考える事も忘れない様にしましょう。
時価総額
高配当株ポートフォリオでは時価総額比率も重要です。
一般的に時価総額が大きい株ほど
- 企業として成熟している
- 事業内容も安定的で、黒字化が定着している
- キャッシュも豊富で配当余力がある
- 事業が急激に拡大することは少ない
と言われています。
逆に時価総額が小さい場合、
- 業績の伸び率が数十%となることもある
- 事業が急拡大して、株価が何倍になることもある
- 安定的な事業かどうか考えることは難しい面がある
- 何年分もの業績を織り込んでいる可能性あり(割高性)
という特徴があるでしょう。
時価総額比率の好みは分かれる所ですが、個人的には比較的大きな時価総額を求めた方が安定したポートフォリオになると思います。
ただし時価総額数兆円の銘柄だけでなく、増配傾向が強い数千億規模の銘柄にも目をつけます。
また、時価総額が数百億でも有望そうな株は適度に取り入れて良いでしょう。
時価総額という意味では東証一部やマザーズなどの市場比率も考えた方が良いですね。
PER
高配当株ポートフォリオには組み込むタイミングを考える上で、PERはかなり参考になります。
PERは一般的に13~15倍程度が標準だと思いますが、
- セクター内の平均PER
- 個別株の直近安値におけるPER
も参考になります。
ただし、どんなに有望な銘柄であってもPERが30倍とか50倍の状態ではポートフォリオには組み込みません。
長期的に保有することを考えると、割高な株価は値下がりリスクがあるので避けた方が良いでしょう。
ちなみにセクター別のPERはJPXが提供している情報で簡単にわかります。
外部参照リンク:JPX|業種別PER
収益性
高配当株ポートフォリオというか、長期的な株価上昇や配当利回りの維持を考える上で収益性は大事です。
収益性を表す指標には
- ROE
- ROA
- ROIC
などがありますが、セクター分散を考えるとこれら全てが優れている株のみを集めることは難しいですね。
セクターによっては設備投資費用が大きくROICが見込めなかったりするので、
- 組み込みたいセクターの中で収益性が優秀かどうか
- 安定して売上や営業利益が伸びているかどうか
といったことに注目してあげると考えやすいと思います。
ROEなどのバリュエーションを使うことは有効ですが、意識しすぎても判断に悩むので気をつけましょう。
財務健全性
高配当株が長期的にポートフォリオで活躍するためには、配当を捻出していくだけのキャッシュがあるかも重要です。
万が一、業績が悪化しても有利子負債が少なくて余剰資金も豊富にあれば減配をせずに済むでしょう。
一般的に自己資本比率は50%以上で優秀とされますので、高配当株ポートフォリオでもそこをひとつの目安とします。
ちなみに財務が健全でも収益性が悪ければ長期的に枯渇していく可能性が考えられ、ふたつはある程度の関係性があると言えますね。
業績期待
業績は過去の実績と、投資タイミングで出されている予想と進捗率から考えるしかありません。
高配当株ポートフォリオに組み込む銘柄の業績実績や予想が良いことに越したことはなく、なるべくなら過去5年くらいは赤字や減益がない方が好ましいでしょう。
過去の実績はどうしようもありませんが、未来の業績を考える上では
- 安定的な事業内容
- 長期的なテーマ性
を持っている方が良いです。
例えば5Gというテーマ性は比較的長く話題になっているものですし、これから6Gと進展していく可能性もありますよね。
数十年も続いていくテーマかどうかなんてわかりませんが、自分が投資し始めた時期からしばらくの業績を支えてくれればそれだけで良いでしょう。
エクセルで眺めてみると優先度がわかる
高配当株ポートフォリオの考え方や銘柄条件について述べてきましたが、実際に色々な銘柄を探していくとそれなりの数が出てくると思います。
また、PERや配当利回りは地合いによって大きく変わるので、定期的にスクリーニングをかけていかなければなりません。
時間が経過するほどに監視銘柄数は増えていき、一体どれが
- 優先的に狙いたい銘柄なのか
- 実際に保有している銘柄なのか
- 何株持っていて、どれくらいの投資比率になっているか
などがわかりづらくなってきます。
そのため、高配当株ポートフォリオ専用のエクセル表を自作して管理することが非常におすすめです。
例えば・・・
こんな感じでお好みの表を作ればわかりやすいですよね。
ちなみに上記は記事を書くためだけにリストから適当に作っただけなので、おすすめ銘柄とかではないです。
投資金額など足りていない欄もあるので、あくまで作成イメージとして見て下さい。
エクセルで一覧表を作った方が、証券アプリのリストで眺めるより
- 比較に必要な情報が一覧でチェックできる
- 自分がその銘柄にどんなイメージを持っているかがわかる
- 欲しい銘柄を買うべき時かの判断材料になる
- ポートフォリオ全体のバランスがわかる
といったメリットはあるでしょう。
何も考えずに適当に買っていくのではなく、多少の手間をかけて全体を把握しながら高配当株ポートフォリオを育てていくことがおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?今回は高配当株ポートフォリオに対する考え方や、銘柄条件について簡単にお伝えしました。
色々な考え方があるかと思いますが、長期保有をする上では優良株への投資が必要不可欠です。
魅力的な銘柄かどうか色々な項目から判断し、割安なタイミングを狙って買い集めていくことが基本ですね。
ただし、せっかく探した銘柄でも資金の問題で買えないこともあるかもしれません。
その場合はSBIネオモバイル証券を活用して1株単位で買い集めることがおすすめです。
1株単位で買うことで
- 20銘柄を5万ずつ買って100万円のポートフォリオにする
- 割安株と成長株の配分を調整しながら買い集める
- 毎年50万ずつ入金して銘柄数や投資比率を調整していく
といったことも可能です。
また、SBIネオモバイル証券は毎月50万までの売買なら手数料は無料なので、分割買いによる手数料負けがない唯一の口座と言えます。
個人投資家が少資金でマイペースに高配当株ポートフォリオを作るのに最適な証券会社ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
関連記事には
がありますので、こちらもご参考ください。それではまた!