どうも、ひげづら(@higedura24)です。
今回はボリンジャーバンドの
- 意味
- 期間設定
- 活用方法
- よくある間違い
といったことをまとめて解説します。
ボリンジャーバンドを逆張りツールとして活用している方が多いみたいですが、この記事を読めば効果的な使い方がわかっていただけるでしょう。
ボリンジャーバンドとは
皆さんはボリンジャーバンドをご存じですか?こんなやつですね。
ボリンジャーバンドは
- 中心に任意の移動平均線
- 移動平均線上下に±3σ(シグマ)のライン
を引いたものです。
図を見ると真ん中にくすんだ黒っぽいラインが1本と、その上下に3本ずつ緑(±1σ)、青(±2σ)、ピンク(±3σ)のラインがありますよね。
難しいことはあまり話したくないので要点のみ書くと
- 移動平均線と各±σの間に価格がくる確率は統計学的に決まっている
- ボリンジャーバンドのラインの動きには規則性がある
- ボリンジャーバンドの規則性を利用してトレードを行う
という感じ。
ではボリンジャーバンドの要点を1つずつ解説していきますね。
ボリンジャーバンドの期間設定と移動平均線
前述のとおり、ボリンジャーバンドの中心には移動平均線が配置されています。
証券会社のテクニカル設定でボリンジャーバンドの設定画面を開くと
- 期間設定
- σラインをどこまで表示するか
の項目があるかと思います。
この期間設定とは単純移動平均線の期間設定をどうしますか?という意味です。
ボリンジャーバンドのσラインが閉じたり開いたりするブレ幅というか値動きに対する反応速度は
期間設定が短いほど大きくなる
という特性があります。
期間設定が短いと、値動きに対して素早く反応してくれるメリットがありますがダマシが多くなるデメリットも。
そのため、ボリンジャーバンドの一般的な設定は短すぎず長すぎずな設定が最適であると考えられています。
したがって中期的な期間で設定され、20~25の範囲で設定されることが多いです。
私は25で期間設定していますが、ご自身で色々試してみても良いでしょう。
また、その際にはボリンジャーバンドと単純移動平均線をチャート上に出して比べてみてください。
ボリンジャーバンドで設定した真ん中のラインと、同期間の単純移動平均線はぴったしと一致するはずです。
ボリンジャーバンドの中心には必ず任意の移動平均線が来る。
これが意味するものは
ボリンジャーバンドを出しながらでも、現在の値動きや反発ポイントを考えることができる
ということです。
センターラインが移動平均線のため、ボリンジャーバンドでトレンドを見る場合は中心ラインの傾きを見れば良いと覚えておきましょう。
上に傾いていればその期間において上昇トレンドとわかりますし、中心ラインで反発しそうかも判断しやすいです。
ちなみに各σラインの向きも移動平均線と同様に相場の方向性を表しています。
トレンドが強く安定している場合、移動平均線と各σライン全てが同じ方向に向いて安定した値動きを見せます。
ボリンジャーバンドとボラティリティ
移動平均線を使っている時に価格が大きく解離した場合、
- 値動きに過熱感が出てきたのかな?
- 突然反対に大きく動いたら怖いな
って思いますよね?
そんなときに
- 現在のボラティリティ(価格変動幅)
- ボラティリティに対する現在値の水準
がわかると非常に売買の役に立つと思いませんか?
実はボリンジャーバンドは
価格のボラティリティを表すもの
なので、移動平均線との乖離具合だけでなく
- 現在値が価格変動幅に対してどのくらいの位置にあるのか
- どこまで値動きする可能性があるのか
という距離感を視覚的に判断することができます。
先ほど見て頂いたようにボリンジャーバンドには±3σのラインが配置されています。
σラインの数は任意で変えられ、大体の方は2本(計4本)か3本(計6本)のσラインを設定していることかと思います。
ちなみに各ラインと移動平均線の間に価格が納まる確率は決まっていて、
- ±1σ:68.3%
- ±2σ:95.5%
- ±3σ:99.7%
となっています。よくわからないかたは±2σの間にほぼほぼ価格は納まるということだけ覚えて下さい。ここは重要な要素です。
言い換えると±3σのラインから外側に価格がはみ出ることは確率的にはほとんどないので、この範囲が価格の変動幅(ボラティリティ)だと考えられます。
ボラティリティがわかると例えば、
自分の持ち株や通貨が高騰して+3σを超える上昇を見せたときは翌日下げる可能性があるので一旦手仕舞いし、翌日以降の下げたタイミングで再度拾う
といった戦略がとれます。
ボリンジャーバンドを逆張りに活用する投資家が多いのはこういった
「それ以上は価格がはみ出ていかないんでしょ?」
という安易な考えからですね。
確かに確率論ではそうなのですが、後述するように時と場合を考えないとそういった逆張りは大きく失敗することがありますのでご注意を。
ボリンジャーバンドのスクイーズとエクスパンション
ボリンジャーバンドの動きは大きく分けて次の2つです。
- スクイーズ
- エクスパンション
それぞれの意味はスクイーズが「収縮」でエクスパンションが「拡散」です。次のチャートをご覧下さい。
チャートのボリンジャーバンドは各ラインが移動平均線に向かって収縮と拡散を繰り返していますよね。
また、スクイーズの時は移動平均線が水平に、エクスパンションの時は傾きが発生しています。
移動平均線の向きによって値幅が変化することと、スクイーズからエクスパンションに移行する前後のローソク足と各σラインの関係性に注目して下さい。
スクイーズの時は各σラインが水平に保たれローソク足も±2σで行ったり来たりしていますが、エクスパンションに移行するタイミングでぐぐっとローソク足がラインを押し上げ(押し下げ)てエクスパンションのトリガーとなっています。
ここから考えられることは
- スクイーズ:±2σを目安に逆張り
- エクスパンション:エクスパンションするタイミングで価格が向かう方向に順張り
といった戦略です。
例えば、エクスパンションするタイミングで+2σラインにタッチしたからといって空売りをしてもラインはどんどんと広がってしまい、ローソク足も自分がポジションした方向と逆方向に進んでいってしまいますからうまくいきません。
エクスパンションのタイミングでポジションするならローソク足が行きたがっている方向について行った方が利益が出やすいです。
ちなみにその最たるものがバンドウォークと呼ばれる値動きで、あるライン間に沿って安定した価格推移を見せるもの。
バンドウォークは安定した値動きなので比較的長く続きます。早い段階で気づいて乗っかることができれば大きな利益となる可能性があります。
逆にスクイーズの状態ではピンボールのように水平な±2σラインに上下に跳ね返されながら価格が推移しますので±2σラインのタイミングで逆方向にポジションするとうまくいくことが多いです。
ただし、スクイーズしているということはボラティリティが狭いので細かくポジションと手仕舞いを繰り返す必要があります。
ボリンジャーバンドはポジション時には順張りし、+2σ以上を目安に利益確定するイメージでいけば良いタイミングで手仕舞いできます。
ボリンジャーバンドでトレードを行った例
では実際のチャートを用いて、ボリンジャーバンドを活用したエントリーポイントを考えてみましょう。
次のチャートをご覧下さい。
図は2010年4月から2013年5月までの月足チャートです。景気の低迷で長いこと下落と横ばいを続けていましたがアベノミクスで株価が上昇し始めた時期ですね。
途中までは移動平均線がほぼ水平の状態で推移し、株価も±2σラインで反発しています。
しかし2012年12月にアベノミクスが始まると+2σライン付近で大きめの陽線が出現し、陽線の頭で+2σラインを押し上げていることがわかります。
このとき、実は-2,3σラインも下向きに広がりを見せ始めているのがおわかりでしょうか?
スクイーズの状態でしばらく推移しエネルギーを溜めたあとに、ボラの外側付近で強い値動きが生じた場合はエクスパンションのトリガーとなることがあります。
上下ともにラッパ型に広がりを見せ始めたときは逆張りをせず次のローソク足を待って下さい。
連続して同じ方向に進むローソク足が発生したら順張りをしてついて行くと大きな利益が得られます。
ちなみにこのチャートの最後の方では+3σを上髭で押し上げたあとに下落しています。
このくらい+3σをぐぐーっと押し上げたタイミングで利益確定できると素晴らしいですね!
参考までに同じく日経平均の違う時期のチャートをいくつか出しておきます。
※エクスパンションからバンドウォークのケース。バンド幅を外れたタイミングで利益確定したいところ。
※エクスパンションからトレンド発生。-3σをぐぐーっと押し下げたタイミングで利益確定したいところ。
ボリンジャーバンドの注意点
ここまでボリンジャーバンドについて色々とお話してきましたが伝えておかねばならないことがあります。
ボリンジャーバンド単体ではシグナルが明確でなく解釈が難しい
ボリンジャーバンドはあくまでモメンタム指標といって相場の方向性や変動幅を表すものですので明確な売買指標とはなりません。
なるべく出来高や移動平均線、MACDなどと組み合わせて使う必要があります。
その他のテクニカルを使いつつこれは・・・と感じた際にボリンジャーバンドも確認して考察の精度を上げるイメージが良いでしょう。
- 値動きからトレンドが発生したかもしれないのでボリンジャーバンドでエクスパンションを確認する
- ボリンジャーバンド上でそろそろ変動幅上限だから他のテクニカルも見てみよう
- 値動きが小さくなってきたからボリンジャーバンドが収束し始めたか確認する
など考えを補完して売買の後押しとなるはずです。
エクスパンション直後のダマシパターン
ボリンジャーバンドで最もきついダマシはオーバーヘッドサプライ様の値動きです。
オーバーヘッドサプライとは
- 株価が上がったときにその価格帯で売ろうと待っていた投資家が多い場合に起きる値動き
- 上値でまとまった売りが出るため一気に下落し、場合によってはそこから下降トレンドに陥いる
というもの。
ボリンジャーバンドはエクスパンション直後にこれに似た値動きをすることがあります。
スクイーズからエクスパンションしたので順張りしたはいいが、直後に逆方向への値動きが発生してそのままトレンド転換というパターンですね。
エクスパンションした直後だとこのパターンにやられる可能性があるのでローソク足1つ分くらい遅らせてエントリーすると安心です。
ボリンジャーバンドを気軽に練習しよう!
この記事で紹介したボリンジャーバンドの手法は実際にトレードで活用していかないと中々わかるものではありません。
何度もトレードを繰り返して試行錯誤して初めて「あぁそういうことか」となります。
ただし、株式投資ではトレードにかけるお金が大きいので気軽に失敗することはできませんよね?
そこでおすすめな方法が少額FXトレードです。
少額FXであれば勝っても負けても10円、100円の世界で好きなだけリアルなトレード練習ができます。
今やスマホツールもかなり使いやすく、いつでもどこでも気軽にFXトレード取引が可能となっていてすごく楽しいですよ。
ボリンジャーバンドをうまく使えるようになりたい!という方はぜひ活用してみてくださいね。
ちなみに無料かつ高性能ツールでおすすめはLIGHT FXです。一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?今回はボリンジャーバンドについてご紹介しました。
これを機会にボリンジャーバンドを確認する習慣をつけるときっと売買の役に立つはずです。ぜひ実践してみてくださいね。
ちなみにボリンジャーバンドとMACD併用方法についてはボリンジャーバンドとMACD併用トレード!王道の組み合わせを具体的に解説!で解説しています。
それではまた!