ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の使い分け!考え方や関係性を解説!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株式投資では売買判断を行う際の考え方を

  1. テクニカル分析
  2. ファンダメンタルズ分析

のふたつに分けることができます。両者にはそれぞれ特徴があり、投資の時間軸によっても影響度合いが変わってくることは非常に重要なポイントです。

この記事ではテクニカル分析とファンダメンタルズ分析の解説、これらの関係性について書いています。

株式投資を行う上での基礎知識となりますので、ぜひ参考にしてみてください。

    

テクニカル分析とは

株式投資において重要な要素のひとつに売買タイミングがあります。

売買タイミングを図る際に必ず必要になってくるのがチャート。

チャートとは・・・

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このようなもの。

その銘柄が過去にどのような値動きをしてきたのかを視覚的に表してくれるため、売買タイミングを図るうえでの大きな手掛かりとなります。

テクニカル分析とはこういったチャート上の情報を活用して売買タイミングを図ることを総称した概念です。

チャートに表示されている情報は数学的に計算された情報なので、定量的かつ客観性に富んでいることが利点ですね。

テクニカル分析では過去の事実に基づいた情報により様々な角度から売買判断を行えるんだと認識しておいてください。

チャート上からわかる情報として

  1. 過去の値動きはどんなものか
  2. 過去の値動きに対して現在の価格は安値圏か高値圏か
  3. 直近の値動きの方向性(上昇・横ばい・下降)
  4. 売買タイミング

といったものがあります。

チャートは視覚情報

例えばこのチャートをみてください。

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このチャートは過去に大きく上昇していたものの、現在はだいぶ株価が下がってきて上昇前の価格帯に近づいていることがわかります。

つまり、現在は

  1. 株価は下落局面
  2. 過去の値動きから考えると安値圏

だということです。このようにチャートにはいちいち過去の値動きをひとつずつ遡らなくても、視覚的にすぐ理解できるといった特徴があります。

チャートの情報から売買タイミングを図る

チャートを確認して、現在が安値圏にあることがわかっても売買タイミングを掴めなければ意味がありません。

なぜなら株価がどこまで下がるかはわからず、なるべく上昇し始めるタイミングで買うことが好ましいからです。

テクニカル分析ではこういった売買タイミングもチャートの情報から行うことが可能です。

例えば・・・

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こんなタイミングで、値動きが下落局面から横ばいに転じ、上昇し始めたと判断できるときに買うといった具合です。

株価の値動きにはフェーズがあり、

  1. 上昇局面
  2. 横ばい局面
  3. 下落局面

の3つに大別できます。

基本的には順番に局面が移行していく習性があり、テクニカル分析ではこういった特徴やチャートの情報を活用して上昇局面を判断しているんです。

ただし、テクニカル分析は短期的な売買タイミングを測っているに過ぎません。

今日確認した売買タイミングは時間が経過するにつれて信頼性が減少。

投資の時間軸が伸びていくに従いファンダメンタルズ分析の割合が増していき、数ヶ月前や数年前の売買判断など意味をなさなくなってきます。

テクニカル分析はあくまでほんの少し先の売買判断を行っているに過ぎないんだと認識しておきましょう。

トレンド系とオシレーター系

テクニカル分析で売買タイミングを図ることを解説しましたが、単純に「上昇局面に入ったように見えるから」というだけで売買することはできません。

そこで登場するのがテクニカル指標というもの。

テクニカル指標は過去の値動きデータから売買判断の信ぴょう性を測ることが目的です。また、テクニカル指標は

  1. トレンド系
  2. オシレーター系

に分類でき、それぞれ意味合いが違います。

トレンド系

トレンド系と呼ばれるテクニカル指標は「値動きの方向性」を表しています。

トレンド系の代表的なものとしては

  1. 単純移動平均線
  2. ボリンジャーバンド
  3. 一目均衡表

などがあります。中でも初心者さんにまず最初に理解していただきたいのは単純移動平均線です。

単純移動平均線の意味を端的に表すと

  1. 設定期間における市場参加者の平均取得単価
  2. 短期~中長期における平均取得単価の推移
  3. 設定期間における投資家の損益状況

という感じです。詳しくは別記事で解説していますが、トレンド系ではこういった情報を主に活用して少し先の値動きがどうなっていく可能性が高そうかということを判断しています。

オシレーター系

オシレーター系のテクニカル指標は「値動きの過熱感」を表しています。

オシレーター系は先ほどの値動きフェーズでいう「横ばい期間(ボックス期間)」で特に力を発揮します(MACDはトレンド時に力を発揮)。

種類としては

  1. MACD
  2. RCI
  3. ストキャスティクス

などが有名です。中でも初心者さんに理解していただきたいのはRCI

こちらも詳細は別記事で解説しますが、RCIを活用することで現在の価格が買われすぎなのか売られすぎなのかがわかります。

RCIをチャートに表示すると縦軸に-100%~100%の数字が出てきます。

この値を見ることで「そろそろRCIが100%に達するから売ろうかな?」といった具合に数字で判断できるようになりますよね。

値動きにトレンドが発生していると信ぴょう性が落ちますが、ボックス推移では大きな力を発揮してくれますよ。

ファンダメンタルズ分析とは

ファンダメンタルズ分析とは企業の

  1. 業績(決算発表)
  2. 財務状況
  3. 新サービスなどの材料

などから本質的な価値を分析することです。

以前の記事で解説したように企業の価値とは時価総額のことですね。

ファンダメンタルズ分析を言い換えるならば企業の価値を時価総額に換算するということになります。

例えばこんな銘柄があったとしましょう。

  1. 現在の時価総額は100憶円
  2. 毎年の純利益は10億円
  3. 現金20億円保有
  4. 業界の平均PERは12倍
  5. 近々、新サービスもリリースするとの材料あり

この状況を説明するならば、

  1. 時価総額から現金を抜くと80億円
  2. 毎年この純利益が続けば8年で会社と同等の価値を稼いでしまう
  3. 他の企業が12年かけて投資の元を取るのに対し、8年で稼げる
  4. 新サービスでここからさらに純利益が伸びていく可能性もある

という感じでしょうか。

ちなみにPERとは投資の元(会社の価値)を稼ぐのにどれくらいの年数がかかるかを端的に表したものです。

上記の状況を加味すると、「この銘柄の価値はまだ株価に表れていない可能性が高く、割安かつ成長性がある投資になりそうだな」と感じませんか?

このように、ファンダメンタルズ分析では企業の業績や財務表、材料から妥当な時価総額か判断して売買するという流れを踏みます。

ファンダメンタルズ分析とバリュエーション

先ほど出てきたPERというのはファンダメンタルズ分析においてバリュエーション指標と呼ばれているものの一種です。

バリュエーションの代表的なものとして

  1. PER:株価収益率。投資の元が何年で取れるのか(割安性)を表す。目安は13程度。
  2. PBR:純資産倍率。企業の資産に対して株価がどの程度割安なのかを表す。1以下で割安と判断。
  3. ROE:株主資本利益率。株主から集めた資本を効率的に活用できているか(収益性)を表す。10%以上で効率的な利益形態と判断。

があります。ファンダメンタルズ分析では

  1. 割安性
  2. 成長性(将来性)
  3. 収益性

が重要とされていて、これらは上記のバリュエーションで端的に知ることが可能です。

ファンダメンタルズ分析は全体的な概要を網羅する必要があるので、どれかひとつのバリュエーションではなく全てのバリュエーションに加えて財務状況まで把握するというのがポイント。

企業の全体像から現在の時価総額をどう判断できるのか考えていきましょう。

テクニカルとファンダは組み合わせること

最後にテクニカル分析とファンダメンタルズ分析の重要な特徴をお伝えしておきます。

それは

  1. テクニカル分析:短期的な値動き
  2. ファンダメンタルズ分析:中長期的な値動き

を表しているということです。

見たほうが早いですね、こちらをご覧ください。

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このチャートはとある最高益予想を連発している銘柄の週足です。

状況としては

  1. 青枠部分の最初に最高益予想をさらに上乗せする上方修正が出た
  2. しかしそこから株価は下落していった
  3. 下落している最中も上方修正は続いていた
  4. 結局、赤枠内で急騰して上場来高値を更新

という感じです。

もしもファンダメンタルズ分析が短期的な値動きも包括した概念なのであれば、こんなチャートにはならないですよね。

なぜなら企業の業績や時価総額はどんどん上昇して、いまだに業績は伸び続けているから。

業績通りチャートも描かれていくのであれば株価もうなぎ登りになっていかないとおかしいということになります。

でも、これだけ上方修正を連発している企業でさえ業績を無視して下降トレンドを描いてしまうのが現実。

もしもファンダメンタルズ分析を信じて下落中に買い始めてしまった場合、この下落にずーっと付き合う必要が出てきてしまいます。

何が言いたいのか。

株を売買するときは

  1. ファンダメンタルズ分析で企業の中身を知る
  2. テクニカル分析で株の売買タイミングを図る

といった両者の組み合わせが必要だということです。

ファンダを無視した値動きをする可能性があるとわかっていれば、然るべきタイミングで入り、効率よく資金を増やしたいと考えますよね。

ただし、デイトレードや数日のスイングであれば話は別です。

そういった短期間の時間軸でトレードをする場合はファンダメンタルズ分析がどうこうという要素はかなり薄まってきます。

  1. 超短期のケースでは純粋にテクニカル分析にしたがって判断
  2. 中長期のケースではファンダもテクニカルも考慮

という考え方は非常に重要です。

まとめ

いかがでしたか?今回はファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の概要を解説しました。

基本的な考え方を理解したうえで、ファンダとテクニカルの知識を増やしていきたいですね。それではまた!