四季報が見れない直近IPOの業績などを調べる3つの方法とは?

    

株式市場には直近IPOといって上場したてほやほやの銘柄があります。直近IPOは上場日さえ過ぎてしまえば誰でも売買できますが、ひとつ問題点があるんですよね。

それは「上場間もない銘柄では四季報の情報が証券アプリ上で見られない」という点で、このことから

  1. どのような事業を営んでいるのか
  2. 直近の業績はどういったものか
  3. 財務面はや収益性はどうなのか

といった要素がわかりません。これらは投機面でも投資面でも大事な要素なので、これでは非常に困ってしまいますよね。

そこで今回はそういった上場間もない直近IPOの情報を調べる方法について述べましたので、株初心者さんはぜひご参考下さい。

    

上場間もないIPOは四季報情報がない!

まず証券アプリに掲載されている四季報情報について簡単に述べておきます。四季報情報とは・・・

スマホアプリの四季報ページ

このように証券アプリ上で個別銘柄ごと記載されている四季報ページのことです。

上記は楽天証券のスマホアプリからスクショしたものですが、四季報欄を見ることで

  1. 事業内容やポイント
  2. セクター
  3. 直近で話題となっている事象やコメント
  4. 業績や財務面
  5. 業績予想や進捗状況

など株の売買において大切な情報がざっくりと手に入ります。この情報はそれぞれの銘柄に用意されていて、多くの人がこの四季報欄で基本的な情報を仕入れているはずです。

しかし、上場から1か月ほどのIPO(新規上場銘柄)では・・・

IPOの四季報ページ

このように「四季報情報が存在しません」といった記載がされているのみで、事業内容はおろか通期の業績予想や進捗率なども閲覧することができません。

これでは自分がどのような銘柄を売買しようとしているのかわかりませんし、どういった目線の売買になるのかも見当がつきませんよね。

四季報がないIPOでも業績推移などは調べられる!

というわけで、どうにかして四季報に掲載されているような情報を調べてこないといけないわけです。

方法はいくつかありますが、今回はそのうちの

  1. 企業の公式HP
  2. IPO時の目論見書とレポート

についてご紹介します。

企業HPは情報の宝庫

まず企業の公式HPについてですが、個人的にはこれが基本的な方法だと考えています。というのも、ほぼ全ての企業が公式HPを持っていて企業概要から財務状況に直近ニュースやIR、場合によっては売上高の月次速報まで記載してくれているからです。

例えばこのトヨクモというIPOであれば・・・

このように売上高や利益推移をはじめ、契約数の推移まで掲載されていました。これをみた限りでは直近の状況は調子が良いようですね。

企業のホームページではこういった数字以外にも

  1. 事業セクターはどうなっているのか(サブ事業はあるか)
  2. 経営者からどのようなメッセージがあるか
  3. 今後控えているイベントはどのようなものか
  4. 直近の適時開示の内容はどうか

といったことがわかりますし、具体的なサービス名なども当然載っています。中には自分が普段から聞く機会が多いサービス名を見かけ、「え!あのサービスはこの会社が提供しているものか!」となることもありますね。

また、企業HPではその会社のイメージや雰囲気も感じ取ることができるので、IPOだけでなくぜひ色々な企業のページを覗いてみて下さい。

IPO時の目論見書やレポートでも情報は取れる

次にIPO時の目論見書やレポートについてです。

目論見書(もくろみしょ)とは企業が上場する際に提示する概略のようなもので、売り出し条件や大株主の情報などと併せて企業の概略も掲載されている資料と考えてください。

例えばこの記事を書いている時点ではまだ上場していないRettyという銘柄では・・・

このように事業内容だけでなく利用者数や売上高などの推移、経営戦略などがわかりやすくまとめられています。

この目論見書は当該銘柄のIPOブックビルディングに申し込みできる証券会社の申し込みページに必ずリンクが貼られていますので、そこから閲覧可能です。

ただし、実際に上場されてしまうとそのページは消えてしまうと思うので、閲覧と保存は申込スケジュールが終わるまでにやらなければいけません。

リンクが消えてからIPOほやほや銘柄の情報を証券会社から得たいという場合、証券会社が出してくれているレポートを閲覧するという手もあります。

例えばSBI証券であれば・・・

SBI証券の新規上場株式レポート

このようにIPO申し込みページ内のレポートタブをクリックすれば、過去に遡ってレポートを閲覧することができますよ。

こういったレポートの中でも銘柄の事業内容や業績傾向をはじめ、売買のポイントとなる内容についてまでコメントしてくれています。これを全て鵜呑みにするわけではありませんが、情報が役立つということは確かですね。

企業HPを自分で読み込んだり、事前に目論見書を保存しておくということが難しい方はこのレポートを見るというのもひとつの手でしょう。

まとめ

今回は上場まもないために四季報情報がないというIPO銘柄の事業内容や直近業績推移などを調べる方法をご紹介しました。

基本的には公式HPから自分で情報を取ってくることがベターですが、抵抗があるという方はすでにまとめられている資料を利用するのもおすすめです。その上で気になった部分だけは公式HPで詳しく調べるようにすれば時間効率も良く、納得した状態でIPOセカンダリーが出来るでしょう。

スマホアプリに情報が載っていないからといって詳しく調べずに売買することは避け、なるべくどんな銘柄が知った上で売買してみてはいかがでしょうか。

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