自動車株の業績を比較して感じたこと

自動車株それぞれの株価と業績推移を比較した結果と感じたこと

    

2020年の自動車業界は新型コロナウイルスによって大きな打撃を受け、各社とも株価および業績に影響が出ています。

そこでこの記事では

  1. 各社の株価と業績を比較した結果はどのようなものか
  2. そこからどういった状況を狙っていくべきか
  3. 自動車業界への懸念はどのようなものか

といったことを述べました。

国内自動車業界には大きな変革期が訪れていると思いますので、コロナを機会に色々と考えておきたいですね。

コロナショック後の自動車株の株価と業績を比較

国内株式市場には

  1. トヨタ自動車
  2. 本田技研(ホンダ)
  3. 日産自動車
  4. マツダ
  5. スズキ
  6. SUBARU
  7. 三菱自動車工業
  8. いすず自動車
  9. 日野自動車

という9つの自動車会社が上場しています。今回はそれぞれの業績推移やコロナショック後の株価について簡単に見ていきましょう。

トヨタ自動車

まずは国内トップ企業のトヨタ自動車です。

株価は2012年からアベノミクスの波に乗り上昇を始め、最終的に株価は4倍ほどになりました。

現在はそこから高値圏でボックス推移を続けていて、株価レンジは大体5000円割れ~8000円強という感じですね。

過去5年の業績は一定水準で止まっていて、この特徴は株価推移にも表れていそうです。

しかし、新型コロナウイルスによって2021年3月期予想は大幅減益となっており、世界販売台数は890万台と15%もの大幅減少という見通し。

ただ2022年3月期には業績が回復するという予想も出ているので、今後はここを目標に株価が動いていくのかなとも思います。

本田技研

次に国内外で4輪や2輪を販売している本田技研です。

株価は現在下降トレンド気味で、コロナショックでは2012年のアベノミクス相場初期の段階まで戻されてしまいました。

といっても株価下落自体は2018年から始まっているのでコロナ以外にも何かしらの不安要素が隠れていそうではあります。

業績を見てみるとコロナショックによる2021年予想の大幅減益だけでなく、2019年も2020年も減益です。

また、2022年予想はトヨタ自動車同様に復調する見込みですね。

日産自動車

次は不正検査問題やゴーン元会長など何かと世間を騒がせている日産自動車です。

まず株価ですが、リーマンショックで形成した大底にかなり近い位置まで落ちてきています。

業績も減益傾向が続いていて2020年は営業赤字、そして2021年はコロナの影響で経常赤字です。

2022年は他社同様に復調予想ですが、銘柄としての人気度合いはどうなるでしょうか。

マツダ

次にクリーンディーゼルなどパワフルなのに低燃費という優秀なエンジンを持つマツダです。

こちらもかなり強い下降トレンドで、アベノミクス前の株価水準にかなり近づいてきています。

CXシリーズが話題になっていた時期もありましたが、全体的な業績は株価同様に減益傾向です。

2020年はかろうじて黒字でしたが2021年はコロナの影響で赤字転落予想となっていて、2022年以降の回復が求められます。

マツダは特に海外比率が高いので、為替や海外における感染拡大の状況が心配です。

スズキ

次に国内の軽自動車販売でトップクラスのスズキです。ちなみに2輪でも3番手で、インドでは4割ほどのシェアを誇っています。また、資本面ではトヨタ自動車と資本業務提携の関係です。

株価は2018年まで順調に上昇していたものの、最近ではトレンド転換で下降気味です。

ただし業績はしっかりとした印象で2019年までは増益傾向が続いていました。

コロナでは販売2割減を想定していますが2021年予想は黒字予想で、2022年には復調する予想です。

SUBARU

次にトヨタが筆頭株主を務めているSUBARUです。米国比率が高いことで知られ、コロナの影響も懸念が大きそうですね。

株価は強い下降トレンド中で、業績は2019年に大幅減益です。

ただし、2021年予想は新車販売台数15%減少見通しとしながらも黒字をしっかりと残している印象があります。

三菱自動車工業

次に過去の事件では窮地を日産自動車に救ってもらった三菱自動車工業です。事実上は日産自動車の子会社のようなもので、ルノーを含めた三社連合となっています。

株価は日産同様に強い下降トレンドの真っ最中で、業績も悪いですね。

2020年の時点で赤字転落かつ、2021年はコロナの煽りを受けて大幅に赤字拡大予想となっています。

いすず自動車

次に商用トラック大手で小型トラックを世界展開しているいすず自動車です。

株価は高値圏で踏ん張っていましたが、コロナショックでトレンド転換した可能性がありそうです。

業績は一定水準で安定していましたが、コロナで新車販売台数は21%減少の見通しとなり2021年は大幅減益予想となっています。

日野自動車

最後はトヨタ自動車の傘下に置かれているトラック大手会社の日野自動車です。

株価は下降トレンドにあり、コロナショックではアベノミクス前の水準にまで落ちました。

業績はそれなりの水準で安定していましたが2020年には大幅減益という結果に。

コロナの影響で世界販売台数は17%減少の見通しとなっていて、2021年はさらに減益予想ですがかろうじて黒字が残るようです。

自動車株の業績予想を比較して感じたこと

ここまで国内株式市場に上場している自動車株9社を比較してきましたが、結論的には「トヨタ自動車とスズキくらいしかまともな印象がないな」というのが感想ですね。

ただしスズキはインドシェアが高い会社で、そのインドは感染拡大が強まっている傾向にあります。

ロシアを抜いて世界三位にまで上がっているので、これをふまえると素直にトヨタ自動車を選択しておいた方が良いかなと感じました。

インドの感染拡大に乗じて買いやすくなるという意味ではスズキもありですが、この辺は考え方によるでしょう。

トヨタ自動車は高値圏でボックスを作っているのでなんとなく目安もつきやすいですし、少なくとも長期的に盤石なのはトヨタ自動車の方だと思います。

現状の株価は6000円台後半ですが、可能であれば5000円台を狙っていきたいところです。

自動車業界の懸念

ところで、今後の自動車業界を考えた時に懸念される点やリスクにはどういったものがあるでしょうか。

トヨタ自動車を買うのであれば保有前も後も長期戦になることが予想されるので、業界としてのリスクは考えておきたいところです。

まずなんといっても「コロナの感染拡大が海外で長期化すること」は直近の大きなリスクでしょう。

日本では東京に第二波がきているのでは疑惑がありますが、それは米国も同様です。

米国の感染者は週間最多を更新するなど南部および西部を中心に増加しています。

インドやブラジルなど新興国でも感染拡大が続くとすれば国内自動車業界にも影響が出てくるかもしれません。

一応、2022年の通期では業績が復調する予想ではありますが、今後の状況を見定めていかないと思わぬ下落に巻き込まれてしまいそうです。

個人的には意外に大丈夫なんじゃないかと楽観視していますが、コロナの行方には引き続き注目です。

次に考えたいのは「債務面のリスク」ですね。

自動車業界は比較的借金が多い業界だと考えていて、例えば自己資本比率を見てみると

  1. 日産自動車:23.9%
  2. トヨタ自動車:38.1%
  3. 本田技研:39.2%
  4. マツダ:42.1%

と大手でもこれくらいの水準です。

現状を見渡すと資金調達環境も整えられていて利益剰余金をちゃんと持ち合わせている企業もいるようですが、問題はコロナの影響が慢性的にまとわりついた場合でしょう。

  1. 業績が思ったより復調できずにキャッシュフローが著しく低下してしまった
  2. 調達した資金を返せず、業界全体の債務リスクが上がったままになる

なんて状況は困りますね。

また、自動車業界は

  1. 自動車運転
  2. EV
  3. MaaS
  4. CASE

など次世代に向けた投資を余儀なくされている時期でもありますので、この点も財務面のリスクになるのかなと感じます。

正直、コロナ前から低迷しているような企業は本当に回復できるのか疑問で、将来的にどこかに身を委ねないといけないような事態にならないか心配です。

自動車業界を引っ張っていく存在は今のところトヨタ自動車しかないので、やはりぶっちぎりトップのトヨタ自動車しか買う選択肢はないですね。

まとめ

今回はコロナショック後の自動車業界について考えてみました。2021年の業績予想を見渡すと赤字転落しているものもあればかろうじて黒字を残す企業もあるようです。

過去の業績や株価推移を見た印象ではトヨタ自動車が最も選択肢として濃厚で、業界内では最も「今後の株価推移次第で拾っておきたい会社」だと感じました。

ただ、業界としては色々リスクもありそうなので慎重に買い場を探りたいところではあります。

次世代に向けて自動車業界がどのように変貌していくかも含めて楽しんでいきたいですね。

    

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