毎月1万円の配当金をもらえるポートフォリオを9銘柄で作ってみた

    

今回は毎月1万円の配当金をもらうためのポートフォリオについてです。最近ではFIREとかセミリタイヤ話題になっていますよね。

そういったものには配当金が必要不可欠で、今回はその入り口となる年間12万円つまり毎月1万円の配当金がもらえるポートフォリオを着実にクリアしていこうじゃないかとそういったコンセプトでお話ししていきます。

実際に銘柄リストを作成してみたんですけれども、それを鵜呑みにせず個人的には銘柄選定のコツとか理由を参考にしてみてもらいたいかなぁと考えています。やっぱり自分で銘柄を選べないと長い目で見たとき困りますので、そういったところを重視してご覧下さい。

記事の内容が少しでも参考になったよ、役に立ったよというは忘れずにSNSなどで拡散もよろしくお願いします。では喋っていきましょう。

    

毎月1万円の配当金をもらうポートフォリオ

まずリスト一覧をチェックしていきます。今回お伝えする毎月1万円の配当金を生むオートフォリオはこのようなものです。

 

毎月1万円の配当金をもらえるポートフォリオ

全部で9銘柄で、

  1. 日本電信電話
  2. KDDI
  3. 三菱UFJフィナンシャル
  4. ジャックス
  5. 三菱商事
  6. 住友金属鉱山
  7. ヒューリック
  8. 積水ハウス
  9. 大和ハウス

ですね。ポートフォリオを組んだ結果、平均利回りが税引き前で3.95%で税引きすると3.16%です。

配当金の合計としましては15万1000円で税引きすると12万800円となりました。毎月1万円はクリアしていますね。投入資金は全部で385万円を想定しています。

これは記事作成時の内容なので株価水準など含めて参考程度でお願いします。ではそれぞれの銘柄の役割みたいなものを説明していきましょう。

土台部分は安定大型株

それぞれどのような理由で選定したかという話なんですけれども、まずポートフォリオの大部分が

  1. 日本電信電話
  2. KDDI
  3. 三菱UFJフィナンシャル

の3銘柄ですね。土台部分なので「ここはたくさん資金を使って安定的な配当を稼ぐ」という考えのもとド安定の大企業で土台を作っています。この土台に活用したのが配当が減らない、いわゆる累進配当銘柄というやつですね。それぞれの配当推移はどれも配当金が一度も減らずに増加してるんです。

配当金が減らずに増えていくということはもらった配当金をどんどんどんどん再投資していくことによって転がす雪玉がどんどんどんどん大きくなっていくわけですよ。大きくなるスピードも上がるし雪玉自体の大きさもどんどん増えていくということで、10年20年で続けるとかなり大きな資産になります。

やっぱり土台部分はこういったど安定の配当銘柄を使うことがお勧めなので是非覚えておいてください。ちなみに三菱UFJフィナンシャルグループは配当政策として「2023年度まで配当性向40%で累進的にどんどん引き上げますよ」と公言しています。

配当性向というのは貰った利益のうちどれぐらい配当に回しますかという比率なんですが、現状の34.15%から配当金を増額して40%を目指しているわけです。これは単純計算ではまだ6%弱もの増配力のあるという話になります。他の日本電信電話とかKDDIなんかもおそらく増配が続いていくんじゃないかと思いますが、こういった配当政策も注目すべきところではないでしょうか。

ちなみにこの土台部分のサブ候補ですが、例えば東京海上ホールディングスなんかもいいんじゃないかなと思います。記念配の剥落などありますが、実質的には連続増配ですよね。こちら保険セクターの筆頭株でメガ損保として非常に有名ですし、日足推移を見てみますと株価上昇も狙えそうな土台銘柄の候補じゃないかなと考えています。

まだまだ他にもねこういった優良株はありますので、ぜひ企業としての安心感が大きい株で土台をつくってみたらいいんじゃないかなと思います。

金利対策と値上がり益

続いての役割ですが

  1. 金利上昇対策
  2. 成長性
  3. 利回りの底上げ

で、それがこの2銘柄です。

  1. 三菱UFJフィナンシャル
  2. ジャックス

三菱UFJフィナンシャルを先ほども出た名前ですが、最近では米国債10年金利がどんどん上がっているんですよね。この長期金利と連動性が高い会社が三菱UFJフィナンシャルなので、そういった意味で株価上昇も狙えるんじゃないかなという目的もあるわけです。

ジャックスはMUFGグループの一員で大手信販会社として結構有名な会社になっています。時価総額がまだ1000億円程度ですので、そういった意味ではまだ大きくなってもおかしくないような数字ですよね。ではどういう風に成長していくのかという話ですが、ジャックスはASEAN諸国に非常に力を入れています。

このASEAN諸国は経済成長を牽引する生産年齢人口が2040年代後半にピークが来ると言われていて、今後30年以上にわたって安定的な経済成長が見込めるようです。例えばベトナム、インドネシア、フィリピン、カンボジアで事業が大きくなっていけばジャックスの時価総額つまり株価も大きくなっていくんじゃないかなと考えます。

ジャックスの長期チャートを見てみますと・・・

ジャックス月足チャート

過去の業績はもう超えているのに株価としてはやや下なんですよね。その他金融株といったところも関係しているのでしょうが、一番高いところを超えてきたら面白くなりそうな予感がします。3000円で買ったとして2006年の高値を取れればダブルバーガーです。ちなみにジャックスは利回りも高いのでポートフォリオ全体の利回りを底上げしているという側面もあります。

資源価格の高騰対策

続いての役割ですが、資源価格高騰への対応がこの2銘柄です。

  1. 三菱商事
  2. 住友金属鉱山

最近は色々な資源価格が高騰していることでニュースになっています。この資源価格の高騰から恩恵を受けたいという考え方がありまして、例えば商社株の三菱商事は資源系に強い企業として有名なんです。配当政策は中期経営計画でも累進配当を継続すると述べていて、おそらく高原通り配当も増えていくんじゃないかと期待感があります。

ただ事業全体の売上高比率で考えると金属資源の売上高比率14%で、ややサポートが欲しいかなというところです。そこで住友金属鉱山を持ってきて、こちらの世界でも類を見
ない独自の3事業連携モデルでサポートしてもらおうと考えました。

住友金属鉱山は自分たちでも資源を取れちゃうし、それを精錬もできちゃうし、付加価値をつけて材料に変えちゃうという特徴が世界でも類を見ない強みになっています。また、ニッケルのサプライチェーンも持っていて、こういった側面を見ても三菱商事にはない強みを発揮できるかなというところです。

ただ一つ注意点がありまして、こういった資源系銘柄は非常に不安定で、過去の推移を見ても減配する時期がありました。こういったところを見ると配当政策としてはやや不安定なのかなというふうに感じますが、個人的にはここから資源需要が高まっていきそうだと考えます。

不安定な側面があるという事は知っておき、もしこんな銘柄いらないよというのであればポートフォリオから排除しても構いません。毎月1万円のポートフォリオは資金さえあれば比較的簡単に達成できますし、土台銘柄の守備範囲を広げて安定的に恩恵を受けられる銘柄をより確保しておくのもいいんじゃないかなと思いますので。

内需株を増やす

最後は内需株を増やして安定性を違う角度から確保する役割です。例えば不動産や建設系は内需株としてかなり代表的なものですよね。

  1. ヒューリック
  2. 積水ハウス
  3. 大和ハウス

のうち、ヒューリックが不動産セクターで積水ハウスや大和ハウスは建設株の代表です。EPSと配当金の推移を見ても3社かなり評価できます。

ちなみに積水ハウスと大和ハウスの違いですが、売上高の構成として戸建て事業比率が違います。積水ハウスは40%ほど戸建てが占めていますが、大和ハウスは12%にとどまっています。あとは海外売上高比率も積水ハウスは15%と書いてありますが大和ハウスはちゃんと書いていなかったりします。

こういった部分をどう感じるかによってポートフォリオの比率を変えても良いでしょうし、先ほどの住友金属鉱山などを減らした分で調整しても良いですね。

毎月1万円のポートフォリオにおける銘柄選定のポイント

それぞれの銘柄における役割を話し終えたので、今度は自分でポートフォリオを作る上での銘柄選定ポイントについて述べていきます。最初はポートフォリオ全体のバランスに

ついてです。例えば今回の毎月1万円の配当金をもらうためのポートフォリオだと・・・

毎月1万円のポートフォリオにおける銘柄別比率

毎月1万円のポートフォリオのセクター別比率

こういう比率で構成されています。最初に申し上げた土台部分でだいたい45%くらいの資金を使っていて、内需株にもそこそこ降っています。こういったところでしっかり配当金の安定的な部分を作っていて、ちょっとしたリスクを取るために資源株や金融系を入れています。

セクター全体を見ても一つに全部振るといったことはしていなくて、そこそこばらけさせているというのがポイントです。例えば不動産に全部振っちゃうとか情報通信に全部振っちゃうということをやるとそのセクターに悪い流れが来たときにそれでパフォーマンスがガタ落ちしちゃうことが起こりえますので、セクターも個別銘柄もそこそこ割り振った方がいいんじゃないかなと考えています。

あとは内需と外需のバランスです。具体的には海外売上高比率のバランスで、例えば内需株は安定的だけど成長率としては日本の中だけでやっているので少し低めだと言われています。逆に外需株は海外も含めて大きなマーケットで勝負しているので成長する時は高成長だけど、その反面として世界情勢次第では大きくブレますよと言われています。

日本に関しては人口減少傾向ですし国力も弱っているなんてことが騒がれていますから、こういった背景からも内需株だけに集中するのはあまり良くないかもしれません。今回のポートフォリオの海外売上高比率ですが・・・

このような数字になっています。例えば日本電信電話やKDDIは内需株の代表のため海外比率は低いですが、三菱UFJフィナンシャルグループはMUFG全体で48%という海外売上高
比率を持っています。この割合はメガバンク全体でもトップで、こういった側面から長期金利と連動性が高いという背景があります。

あとはジャックスも前述のようにASEAN諸国に積極展開をしていますので今後楽しみです。三菱商事とか住友金属鉱山も世界相手の事業のため海外売上高比率は当たり前に高いですよね。

不動産や建設株は内需のため低いですが、大和ハウスや積水ハウスでは海外売上高比率を持っていないわけではなさそうです。このような形で、将来的な成長セットで考えるなら海外売上高比率が上がっていくかも重要じゃないかなと思います。

また、世界的なテーマも組み込んだ方がいいんじゃないかとも思います。例えば最近では環境問題が話題になってますよね。再生可能エネルギーだったりカーボンニュートラルにEVなどそういったものは非常に注目が集まりやすいです。

商社株はこういった事業に投資していますし、資源権益という意味でもそうですよね。あとはインフレとそれに連動する金利も注目に値しますし、不動産や銀行は深くかかわっています。
あとは我々の生活インフラの話で言えば5Gや6Gが全然普及していませんので、情報通信も注目されるタイミングがあると思います。このように成長機会があることによって連続増配や株主還元政策が持続的に行えるという側面がありますので、テーマ性もポートフォリオにおいては大事じゃないかなということです。

最後に増配力についてです。例えば配当性向の話が先ほど出ましたが、この配当性向も結構大事ですよね。

  1. 企業が目指している配当性向は今どれくらいなのか
  2. 増配余力はどれぐらいありそうで、配当政策と照らし合わせてどうか
  3. 配当金を上げるための財務はしっかりしているか
  4. 安定的にお金が入ってくるようなキャッシュフローはあるか

今後も増配を継続する上ではこういったところが余力になってきますので、ぜひ買う前にしっかり調べておきたいところです。