ファーストリテイリングの株価暴落!?セルフレジ特許侵害で訴訟!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

2019年11月20日にこんなニュースが飛び込んできました。

ファーストリテイリングがセルフレジに関する特許侵害で訴訟を起こされた

実は9月終わりから始まっている材料で、11月に再度報道された状況ではあります。

ちなみに9月の時点では5000円ほど株価が暴落・急落しました。

このニュースはファーストリテイリングが絡んでいるため、多くの方に影響を及ぼす可能性があると思います。

そこで今回は

  1. セルフレジ特許侵害に関する内容
  2. ニュースを受けてファーストリテイリングの株価がどうなったか
  3. ファーストリテイリングが市場に及ぼす影響

についてお伝えしました。

値がさ株かつ日本を代表する企業であるファーストリテイリングならではの影響がありますので、ぜひご参考ください。

    

ファーストリテイリングの株価暴落なるか?

ファーストリテイリングが起こされた訴訟は、ユニクロで使用されているセルフレジに関する特許侵害についてです。

ファーストリテイリングは上場企業の中でもセルフレジに力を入れている企業のひとつとして知られています。

その理由は、ファーストリテイリングが進める「有明プロジェクト」の中でセルフレジがひとつのキーワードとして関係しているからですね。

有明プロジェクトとは

  1. 商品企画
  2. 生産
  3. 物流
  4. 販売

の流れから無駄なものを省き、情報製造小売業に転換していこうじゃないか!という企画のことです。

外部参照リンク:ファーストリテイリング|有明プロジェクトの成果(PDF)

セルフレジはこのうちの販売に関するキーワードで、ユニクロでもGUでも導入されているのをご存知な方も多いはず。

ちなみにセルフレジでは商品に取り付けられたRFIDという名のICタグが活用され、これをまとめて読み取ることで作業を簡略化しています。

ただしRFIDの読み取り電波はそれなりの飛距離があるため、

  1. 隣のセルフレジにある商品
  2. 自分の手に持っている買うつもりのないタグ

まで読み取ってしまう可能性が問題視されていたようです。

そのため多くのセルフレジでは扉の中に商品を入れる機構になっていたりするわけですね。

実際にGUのセルフレジや、他社が採用しているセルフレジでも扉付きのものが採用されています。

ユニクロのセルフレジ訴訟の概要

しかし、ユニクロが採用しているセルフレジは少し違います。

ユニクロのセルフレジでは

  1. 扉のついていない商品カゴ大のくぼみがついている
  2. そのくぼみにカゴごと、もしくは商品ごと入れてRFIDを読み取る
  3. くぼみの壁が不要な読み取りを阻止する

といった仕組みです。

ユニクロのセルフレジでは扉の開け閉めが生じないため、GUのセルフレジとは少し違った良さがありますよね。

しかし、このセルフレジに反応したのが「アスタリスク」という会社です。

外部参照リンク:アスタリスク|会社概要

アスタリスクは2006年9月に設立された会社で、様々な商品やサービスを手掛けています。

実は大手企業の中にアスタリスクの特許を活用しているケースもあるらしく、取引先には

  1. 伊藤忠商事
  2. カルビー
  3. トヨタ自動車
  4. ゴディバ
  5. 東急ハンズ

など「お!」となるような名前が並んでいます。

ファーストリテイリングにも納入実績があるので、いわゆる下請け企業という立場ですね。

ただし、アスタリスクが展開している商品の中にはセルフレジも入っていて、「上向きに開口したくぼみに商品カゴを入れる」という機構で特許を取得していたのです。

外部参照リンク:特許情報プラットホーム

アスタリスクが特許を取得したのは2019年1月25日で、ここから20年間は権利が発生します。

ユニクロが提供しているセルフレジはこの特許を侵害するものだとして、2019年9月24日に

親会社のファーストリテイリングに対する特許侵害行為の差し止め仮処分

を東京地裁に申し立てたというのが今回の概要です。

ファーストリテイリングの株価は急落

申し立てを受け、ファーストリテイリングの9月24日以降の株価は・・・

赤枠部分で急落することとなりました。

短期的に5000円も急落し、現在は60000円の節目で反発してきた状況ですね。

現状では9月24日の株価よりも上にきていますが、11月の段階で再度報道され始めたのでまた株価が反応してくるか見守っています。

もし株価が再度60000円まで短期的に暴落すれば、市場に与える影響も大きなものになるでしょう。

ファーストリテイリングの株価暴落と日経平均

ファーストリテイリングが持っている日経平均株価への寄与率は大きいです。

そのためファーストリテイリングの株価が急落・暴落すれば、簡単に数百円は押し下げることができます。

この記事を執筆する前日の日経新聞でも、ファーストリテイリングのセルフレジ訴訟が報道されましたが

  1. ファーストリテイリング:-830円(-1.24%)
  2. 日経平均29.9円の押し下げで寄与率トップ

という結果になりました。

わずか数%にも満たない下げで数十円下げるのだから恐ろしいですよね。

とはいえ訴訟はあっという間に終わるものではないでしょうし、段々と忘れ去られていくのでもし下げても買い場なのかもしれません。

ちなみに、このセルフレジ訴訟問題は色々なことに波及する要素を秘めているようです。

特許を取る重要性が高まる?

ファーストリテイリングの株価が暴落するかも大事ですが、そもそもこの訴訟がどのような形で決着するのかも気になります。

もし下請け側が訴訟に勝つようなことになれば、ユニクロはライセンス契約を結ぶかセルフレジの入れ替えを行うことになるのでしょう。

また、市場としては

  1. 単純なものでも特許さえ取っておけば訴訟に勝てる
  2. 特許出願によって訴訟リスクに備える

といったことから特許出願の重要性が高まりそうだと言われていますね。

もっと言えば

  1. 特許やライセンスを取るサービスを提供している企業
  2. セルフレジを提供している企業

にも思惑が向かう可能性があるでしょう。

こういったことからファーストリテイリングのセルフレジ訴訟は、色々な側面で興味深いものだと感じます。

まとめ

いかがでしたか?今回はファーストリテイリングのセルフレジ訴訟についてお伝えしました。

株価暴落となれば市場に直接的な影響を与えそうですし、訴訟の結末によっても間接的な影響がありそうです。

企業同士の訴訟は定期的に話題になりますが、企業規模が大きいだけに気になるところですね。