株の長期投資は種銭を作ってから複利で回しても間に合う説

    

株の長期投資というとみなさんはどんなことを思い浮かべますか?

配当利回りに株主優待など色々なキーワードがあるかと思いますが、やっぱり重要視されるのは「複利運用」というものですよね。

複利とは利回りで得た利益をまた再投資をして利益を出して、さらにその利益をまた再投資して・・・と延々と続けることで資産を増加させていくことです。

この複利運用は長期投資において非常に重要視されていて、利益を再投資するかしないかで大きくパフォーマンスも変わってきてしまいます。

また、複利運用では「なるべく運用期間を長くすること」がポイントとして挙げられますが、今回はこういった内容をテーマに色々と書いてみました。

これから株で長期投資しようか考えている方はぜひご参考ください。

    

株の長期投資は複利運用が大事

まず複利のすごさを知るために、簡単にシミュレーションしてみましょう。

シミュレーションする状況としては

  1. 100万円分の株式
  2. 年利3%
  3. 運用期間は20年

というもので、その結果はこんな感じになります。

  1. 運用満期:180万6100円
  2. 運用利益:80万6100円
  3. 倍率:1.8061倍

20年もの間、100万円分の株を利回り3%で再投資しながら放置すると資金は1.8倍になりますよということですね。

まぁ実際には株価というものは値動きするのでこの通りにはならないでしょうが、複利の力を知るには十分です。

おそらく多くの方は100万円分の株をさらに増やしていくためにも入金を繰り返していくかと思いますが、長い間かかるので色々な局面もあるでしょう。

時には暴落相場の中で含み損を抱えながら入金を繰り返すような苦行を強いられるでしょうし、なかなかメンタル面のハードルも高そうです。

とはいえ、100万円という少額資金でも「複利+時間」を味方につければ放置していてもそれなりの運用益が得られる可能性はあります。

ちなみにこのシミュレーションを

  1. 100万円分の株式
  2. 年利3%
  3. 運用期間は30年

と変えた場合には

  1. 運用満期:242万7243円
  2. 運用利益:142万7243円
  3. 倍率:2.4272倍

まで膨れ上がります。

長期運用期間を延ばせば複利パワーが上がるというのがミソで、このことから「複利運用はなるべく早く始めること!」なんて言われるわけです。

種銭があれば運用期間を短くしても大丈夫

複利運用を長く行えば行うほど利益が増加するというのは間違いないですが、複利運用にはもうひとつ重要なファクターがありますよね。

それが種銭と呼ばれる元手金です。

例えば先ほど100万円を複利3%で20年放置したら80万ほど儲けが出る結果でしたが、これを

  1. 300万円分の株式
  2. 年利3%
  3. 運用期間は10年

という状況に変えた場合は

  1. 運用満期:403万1745円
  2. 運用利益:103万1745円
  3. 倍率:1.3439倍

という結果になります。

おや?先ほどより運用期間が10年も短くて倍率も低いのに運用利益はこちらの方が上ですね。

もしあなたが80万円を長期投資で得たいという場合には、種銭300万の方がはるかに早いタイミングで達成していることになります。

つまり「運用益」にフォーカスして考えた場合には「なるべく種銭を大きくすること」が手っ取り早いということですね。

株の長期投資は種銭を貯めてからでも遅くはない

段々と確信に迫ってきましたので、次はこういった比較をしてみましょう。

  1. 元手100万円、年利3%、運用期間30年
  2. 元手500万円、年利3%、運用期間20年

それぞれの結果はこうなります。

  1. 100万円30年のケース ⇒ 運用満期:242万7243円、運用利益:142万7243円、倍率:2.4272倍
  2. 500万円20年のケース ⇒ 運用満期:903万545円、運用利益:403万545円、倍率:1.8061倍

もうおわかりですね、100万円を長々と運用するより500万円を10年短く運用する方が計算上のパフォーマンスは良い結果です。

簡単に言えば「100万円を20歳から30年運用した人」と「500万円を30歳から20年運用した人」では後者の方がパフォーマンスが高く、これは「種銭をしっかりと貯めてから株で長期運用しても全然遅くはない」ということになります。単純な計算上では10年かけて500万作ってから運用した方が良さそうですね。

100万円を入金しながら運用するとどうなる?

ただ、多くの場合は100万円を放置するのではなく入金しながら運用していくはずですので、一応そこのシミュレーションでも比較してみましょう。

例えば、

  1. 元手:100万円、毎月3万円入金、運用期間30年、年利3%
  2. 元手:500万円、毎月3万円入金、運用期間20年、年利3%

で比較してみると・・・

複利比較100万円と500万円

こんな感じになりました。

おや?今度は100万円を入金しながら長く運用した方が利益は上になりましたね。種銭がこれだけ違っても運用期間と入金パワーによってこれだけ変わるのは興味深い結果です。

まぁ500万円のケースでも単純な計算上では十分なリターンですが、より高みを狙うならコツコツと長く入金しながら運用する方が良いのでしょう。

ただし、

  1. 何があっても長期間の入金を継続すること
  2. 暴落があっても買い増しし続けること
  3. 30年の運用は年齢制限が大きい

ということなどは頭に入れておきたいですね。

株の長期投資を早く始めるメリット

色々と述べてきましたが、個人的な感覚としては種銭を十分に作ってから株の長期投資を始め、入金を継続していくという考え方でも全然遅くはないのかなと思いました。

ただし、株でもなんでも長期投資を早く始めるメリットとして

  1. 年齢が若いので収入が途絶えづらく増やす方法も多い
  2. 投資を早く始めることで経験値が増える
  3. 暴落を乗り越えることでメンタル面が鍛えられる

といったことはあるでしょう。

若いうちに始めれば知識を得ようと考えた際にも吸収しやすいでしょうし、いくら種銭があっても退職金を全くの素人が運用するのは非常に危なっかしいですよね。

考えながら経験値を積めば運用のうまさにもつながりますし、計算上の話は色々ありつつも長期投資では少しずつ

  1. 経験値
  2. メンタル強化
  3. 元手強化

などを養っていくことが必要かなと思います。

まとめ

今回は株の長期投資において重要な複利運用に着目しつつ色々なシミュレーションをしてみました。

計算上は種銭をしっかりと作ってから長期投資を始めても十分間に合う結果でしたが、入金しつつなるべく長く運用すれば少額から始めてもOKです。

ただし長く入金するためには何があっても継続する意思や自分を取り巻く環境変化も考えなければなりません。

また、いくら種銭があってもド素人が大きな額を運用するのは危険なのである程度の経験を積みつつ、最終的に大きな額を運用するのがベストなのでしょう。

例えば、まずは大きな資金を運用するのではなく毎月1万円ほどから始め、その一方でしっかりと種銭を作っていく。

そして時が来たら貯めてきた種銭を投入しつつ毎月1万円運用を3万円に増やせば、長期投資に本腰を入れてからもバランスの良い立ち回りができそうです。

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