株価は日々動くもの。それに一喜一憂していたら身が持ちません。
それなのにどうして個人投資家は一喜一憂しないことを学べないのか?
この記事では上記をテーマにお話していきます。正直、私も株価変動によってたまには一喜一憂することがありますが、それでも初心者さんよりは腰を据えて売買できていると思います。
- なぜ私が株価に対して固執しなくなったのか
- なぜ気楽に株価を眺めていられるのか
- 初心者さんが意識改革するための考え方
こういったことを書きましたのでぜひご参考下さい。
株で一喜一憂しないための3つの考え方
株価の動きによって一喜一憂するとはどういうことなのか。まずはここを考えていきましょう。
例えば、あなたの保有銘柄がある日突然に10%以上の値上がりを見せてくれたとします。
この時あなたはどう感じますか?
もしかしてですが「よっしゃー!よくわからんけどお金増えてるー!ひゃっほー!」とか思っていませんか?
株価は上がったら下がるものと認識する
上記のように感じてしまう方は冷静とは言えないのでダメな傾向だと思います。喜ぶなとは言いませんが、おそらくある程度の経験年数がある方であれば
- 自分の知らない理由で株価が動いている
- その原因は何か突き止めておこう
- とりあえずSNSやネット検索にかけてみよう
- わからなければ企業HPや新聞でネタがないか探してみよう
- 理由がわかったら一過性のものかどうか判断しよう
- もし一過性であれば保有の一部を売却してあとで買い戻してもいいな
など株価の動きに対して考察し始めるはずです。
例えば証券会社からレーティングが出て上がった場合などはすぐに泡となって消えることが多いですし、その度に「嬉しい」という感情を出してしまうと株価が下がった時に「悲しい」という感情も出てきてしまいます。
また、材料の質を抜きにしても忘れてはいけない株価の性質がありますよね。
それは「株価は上がったら下がる」という点で、株価が大きく上がればそれだけ利益が出ている人も多くなります。そうなれば当然、売るという人が必ず出てきますので株価は下に動く可能性は高いです。冒頭の例でも・・・
このようにかなり株価が垂れてしまいました。ただ、市場がその銘柄に対して本当に好意的な捉え方をしてくれているのであれば株価は下がってもまた上がっていくのが普通でしょう。
長期的な期待感が強い株はまた上がってくる。こういった基本的なことを忘れずにいると一喜一憂しないで済むので、まずは冷静になって
- 直近材料の中身
- 出来高やローソク足の状況
- 信用取り組み
- 長期的な期待感や過去の実績
- 割高感
などもう一度客観的に確認するようにしたいですね。
一度発生したトレンドはしばらく続く
株価の上げ下げで一喜一憂しないための考え方でもうひとつ大事なものがあります。それは「一度発生したトレンドはしばらく続く」ということです。
ここから述べる内容はかなり主観が入った考え方ではあるのですが、そもそも株価を動かしているのは個人投資家ではなく機関投資家ですよね。
機関投資家はプロですから、適当に銘柄を選んで気まぐれに株価を大きく動かしているのではないと思います。
将来的に上がる見込みのある銘柄をリサーチして、なおかつ大相場になるものほど株価が大きく動くかなり前から入念に準備を行っているのではないでしょうか。
それなのにたかだか10%やそこら動いただけで終わりなんてことが果たしてあるのかどうか?
おそらくそんなことはないですよね。時価総額が小さいならなおさらで、せめてダブルバガ-くらいは狙いたいものです。
時価総額がそれなりに大きいと短期的に動かすのは難しいでしょうが、それでも時間をかけて株価を調整しながら行えば30%や50%くらいは狙えるでしょう(プロはもっと上を狙ってくると思いますが)。
この銘柄も時価総額が数千億規模で、ある程度底値から上がったあとは数か月間横ばいでした。そこから高値を更新してきた状況で、おそらくこういったことを繰り返しながら動いていくのでしょうね。
こういった
- 機関投資家がちょっとやそっとの利益で満足できるのか
- 株価の調整期間を経て高値更新するのはよくあること
という点をふまえると「一度発生したトレンドはしばらく続く」と考えるのが妥当で、トレンドの初期段階や調整期間で降りてしまうのはもったいないです。
また、前述の「株価は上がったら下がる」という性質も含めると、
- 多少の変動は誤差範囲と考えて気にしない
- 出来高を伴って動いた方向にホールドする
- どこまで狙えそうか考えておく
といったマインドが正解だと感じます。
自分が狙う範囲はどこからどこまでか決めておく
株で一喜一憂する人は自分がどの範囲で売買を楽しむのか決めていないケースが多いのではないでしょうか。
例えば実際に株を買う入り口の時点で
- スタート地点はどこにするか:指値位置
- 下限はどこにするか:損切り位置
- ゴールはどこにするか:目標の利食い位置
を決めなければなりません。こう決めておけばその売買を終えるのは
- 下限に達した時:損切り
- ゴールに到達したとき:全利食い
のどちらかになるのでその範囲の値動きに対しては感情が動きません(自分でも無感情を意識してください)。
ちなみに私はメモアプリやアラートを駆使して自分の中での節目を記載しておくようにしています。本当に不思議ですが、売買の前にしっかりと決めて視覚化しておくことでかなり心の持ちようが違いますよ。
株価の動きに一喜一憂してしまうという方は騙されたと思ってやってみてください、非常におすすめです。
一喜一憂すると精神的につらくなる
ここまで株で一喜一憂しないための3つの考え方をご紹介しましたが、最後に一喜一憂することの最大の弊害を考えてみます。
個人的には株式投資は何十年も継続していく息の長いお話だと考えているので一喜一憂はかなりの天敵です。
というのも感情の起伏があればあるほど精神的に応えるものがあって、継続するための心構えが崩されやすくなるんですよね。
マラソンでもそうですが、スピードを速めたり歩いたりしながら走るよりは「一定のスピードで無心になって走る」という方が圧倒的に疲れにくいわけです。いつの間にかこんなにゴールに近づいていたという流れがベストで、そういった意味では同じペースを守るという点が大事でしょう。
株を続けるにあたっても時に大きく喜んで、時に大きくうなだれるという感情の起伏は必要ありません。
一喜一憂した分だけ結果的には疲れてしまい精神的につらくなるのは目に見えています。私もかなり株に固執した時期がありましたが、前述のような考え方を取り入れることをはじめ
- 一喜一憂しそうになったら行う気分転換事を作る
- まともな株を買って長期的な値動きを追うものだと認識する
- 自分のペースや許容範囲で売買する
といったことを守ったらかなり株式売買がしやすくなりましたよ。
人生を豊かにするための株式投資で心がすさんでいくのも本末転倒ですから、ぜひみなさんも一喜一憂しないよう意識改革をしてみてくださいね。
まとめ
今回は株で一喜一憂しないための考え方として
- 株価は上がったら下がるものと認識する
- 一度発生したトレンドはしばらく続く
- 自分が狙う範囲はどこからどこまでか決めておく
の3つをご紹介しました。
長く株を続けていく上で感情の起伏は天敵であり、最終的にかなりの疲れをきたします。そうならないためにも自分なりの意識改革が必要で、あまり目先の値動きに翻弄されない方が良いでしょう。
私も目標にしているステージまで淡々と株の売買を続け、より豊かな人生になるよう精進したいと思います。