食品株の株主優待や特徴を解説!内需株から脱却しつつあるかも?

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

人間が生活する上で欠かせないものは「衣・食・住」ですよね。

食品株はそのうちの「食」を担う業種であり、いつの時代も一定の需要がある分野と言えます。

今回はそんな食品株の

  1. 特徴
  2. 割高議論
  3. 内需株としてのスタンス
  4. 株主優待

について書きました。

身近な企業も多くあるので、この機会に色々な株を見比べてみてはいかがでしょうか。

    

食品株の特徴

食品株は景気の良し悪しに関係なく、常に必要な企業です。

内需株の代表格で、リスクオフの局面に人気が出やすい業種と考えられています。

また、住居や服飾と違い「スパンの短い消耗品」という位置づけのため

  1. 商品の回転率が高い
  2. その人の趣味嗜好に合えば繰り返し買われる
  3. マーケットが既に開拓されている分野が多い

といった特徴がありますよね。

ただし、そんな特徴がありつつも「ブームが来れば爆発的に売れる」という側面も備えています。

例えば、カルビーのフルーツグラノーラは2012年頃から女性を中心に大ヒットしました。

発売からかなり経過した商品でしたが、

  1. 手軽に朝食が取れる
  2. 米国主流で、国内では認知度が低かった
  3. 健康ブームが後押し

といった背景から健康志向の高い層を中心に広まりました。

フルーツグラノーラはカルビーが立役者となり、そのおかげで競合他社も発売するなど今でも人気のある商品です。

カルビーの株価も大きく伸び・・・

2015年に天井を打つまでに、上場価格からテンバガーを達成しています。

このような例は食品株として希少ですが、今後も同じことが起こる可能性はあるということですね。

ちなみにセクター内でもかなり細分化でき、ざっと挙げるだけでも

  1. パン
  2. お菓子
  3. ビール
  4. 飲料・清涼飲料水
  5. ハム
  6. 即席麺
  7. 調味料
  8. 製粉・製油
  9. たばこ

など様々なものがあります。

株価は安定している?

食品株は「内需株なので比較的株価は安定している」とよく言われます。

確かにボラティリティはそこまで高くなく、食品株というセクター全体として

  1. 業績が安定しやすい
  2. 利益が企業に蓄積されやすい
  3. 自己資本比率が高め
  4. 利益剰余金が有利子負債を上回る
  5. 為替の影響が少ない

という特徴があるでしょう。

食品株は地合いの下押しに強い特徴があり、市場リスクが高まる局面で需要が出やすいです。

ただし、2016年以降のTOPIX・食品株・JTの推移は・・・

  1. 赤:TOPIX
  2. 緑:食品株指数
  3. 青:JT

こんな感じです。

食品株の時価総額トップは日本たばこ産業(JT)で、およそ3割を占めています。

そのため、食品株のPERや指数推移に大きく影響していると考えられますよね。

2016年からはJTが崩れたため、食品株指数もTOPIXに対して弱い推移に変化しました。

食品株はTOPIXに対してボラティリティが低くも感じますが、結局は個別の値動きは個別の事情が関係するのは当たり前です。

ビールメーカーの株価が調子良い時期もあれば、お菓子メーカーが注目される時もあり、時価総額が大きい銘柄が崩れれば食品株指数も弱含みに。

要するに他のセクターと同様、大型株で安定した黒字でも減益が続けば株価もそれなりに動きます。

したがって、食品株セクターが安定している・・・という認識より

  1. ブランド化されているような看板商品があるか
  2. 主力商品で安定した業績を維持しているか

に目を向けた方が良いです。業績が安定していれば株価も安定しやすいですからね。

食品株は割高という考え方

最近の食品株におけるPERは20~30倍前後が目安で、教科書的な基準より若干割高です。

感覚的には食品株セクターのPERが20倍を切るような状況だと割安になってきたなという印象があります。

もちろん業績が下がればPERは上昇しますので、それだけが投資判断にはなりません。

ただ、一定の目安として覚えておくと、

  1. 円高でリスクオフの場面
  2. バリュー株に資金がきている場面

などで役立つかもしれません。

外部参照リンク:JPX|業種別PER

海外M&Aが進み内需株から脱却しつつある企業も

大手の食品株では海外M&Aを積極的に行ったり、海外での売上高を伸ばしている企業もあります。

例えば、

  1. カルビー
  2. 江崎グリコ
  3. ヤクルト
  4. 日本ハム
  5. サッポロHD
  6. アサヒHD
  7. キリンHD
  8. サントリー食品インターナショナル
  9. 味の素

などが挙げられますね。

その他にも四季報に「海外展開積極的」の文字が出ている企業がちらほら。

時価総額上位企業の海外売上高比率は上昇傾向にあることは知っておくべきでしょう。

世の中の流れ的にも海外M&Aは進んでいくと考えられ、それに伴い食品株が為替から受ける影響は強くなりそうです。

ただし、海外で自社製品を売る事業は

  1. その商品が根付くまでに時間がかかる
  2. 味覚の違いに合わせて改良を重ねる必要あり

という観点から即効性はないと考えられているようです。

そのため「海外にすでにある商品をM&Aによって売る」という手法をメインに、中長期的な事業戦略を取っている企業が多いでしょう。

食品株の株主優待について

株主優待の中で最も割合が大きいのは、食料品関係の株主優待。

そのため食品株セクターには株主優待を設定している銘柄が多いです。

クロス取引で食品株の株主優待を頂いている方も多いと思いますが、気をつけるべきは賞味期限でしょう。

飲料系やカタログはあまり困りませんが、お米などは食べきるのも大変ですし注意が必要ですね。

ちなみに食品株でおすすめの株主優待は

  1. ダイドー:食品株の中でも利回りの良い株主優待として人気。配当あり。
  2. カゴメ:業績良く、新商品入りの優待セット。配当ももらえる。
  3. 日清食品HD:自社商品の優待セットに配当。業績も安定。

などです。

まとめ

いかがでしたか?今回は食品株についてご紹介しました。

セクター内の時価総額上位企業は海外売上高比率を上げ、内需株から脱却しつつあります。

認知度が高い企業も多く、株主優待もあるため機会があれば株価を覗いてみてはいかがでしょうか。

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