鉄鋼株の特徴!株価の規則性と事業形態に注目しよう!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

中国の景気動向は世界的に注目されています。

国内株式市場も例題ではなく、中国の景気減速がマーケットに与える影響は大きいです。

その中でも特に中国の景況感に左右されるセクターとして有名なのは「鉄鋼株」でしょう。

この記事では鉄鋼株の

  1. 特徴
  2. 事業形態の違い
  3. 株価特性

についてご紹介しました。

鉄鋼株はうまく使えば定期的に利益が取れる業種だと感じますので、ぜひご参考ください。

    

鉄鋼株の特徴

鉄鋼株とは「鉄を作ったり、再生する事業を行う企業」のことを指します。

鉄鋼株は大きく

  1. 高炉:鉄鉱石を輸入して溶鉱炉で鉄を作り出す
  2. 電炉:スクラップを溶解処理し、鉄骨や鉄筋を作り出す

の2つに分けられ、この事業形態の違いが株価にも大きく影響するんです。

セクター全体の特徴として「景気敏感株」の側面があり、特に中国の景況感に左右されます。

その理由は世界の鉄鋼市場の半分が中国にあるという背景です。

中国の需要が減れば受注量は減り、当然業績も減益傾向となります。

鉄鋼株はこういった

  1. 中国の景気動向
  2. 中国経済に関するニュース

が大局的な株価変動要因で、適時開示や材料にも中国の文字が多く出るでしょう。

株価には先見性があるのでこれらに先立って動く可能性もあり、材料が表面化する前から変化が起きていることも少なくありません。

景気敏感株という側面からも、鉄鋼株を買うタイミングは大勢が買いたがらない局面です。

したがって

  1. 景況感が悪いとき
  2. 直近のチャートが下降局面

ということでもあります。

事業形態による違いとは

外部参照リンク:国際環境経済研究所|日本鉄鋼業、世界で最も優れたエネルギー効率を維持

前述の通り、鉄鋼株には高炉事業と電炉事業があります。

この違いは鉄鋼株を触る上で大事なので知っておきましょう。

高炉鉄鋼株の特徴

高炉事業を営む鉄鋼株は鉄鉱石を輸入して鉄を作ります。

いわゆる製鉄と呼ばれるこの事業は

  1. 施設規模が大きく、初期投資や維持費もそれだけ必要
  2. 受注量は中国の需要に大きく左右される
  3. 製品としては日本に強みがあり、技術力で牽引する立場

といった特徴を持っています。

その主な製品は自動車や電機に関わる「薄い鉄板」です。

つまり高炉鉄鋼株は自動車や電機産業とも深く関わる業種だということですね。

日本の高炉が生み出す薄鉄板は厚みに対して耐久性が高く、これは世界的なメリットです。

ただし、高炉鉄鋼株は初期費用や維持費の高さ、土地や工場の大きさから

  1. 時価総額は高め
  2. 有利子負債が多い

といった側面があります。

その主な銘柄は

  1. 日本製鉄
  2. JFEホールディングス
  3. 神戸製鋼所

などがあり、いずれも時価総額は高いですね。

中でもずば抜けて高時価総額の日本製鉄は、粗鋼と呼ばれる製品加工前の鉄を世界で3本の指に入るくらい生産しています。

電炉鉄鋼株の特徴

電炉事業を営む鉄鋼株はスクラップを溶かして鉄骨や鉄筋を作り出します。

主な製品である鉄骨や鉄筋は建設関連に需要があり、内需的な需要に業績が左右されやすいです。

例えば東京オリンピックや公共事業の需要増加は建設に関連しますので、電炉鉄鋼株も関連株となる可能性があります。

電炉の場合は

  1. 高炉のような大規模な施設はいらず、初期費用なども小さい
  2. 需要減少に合わせて生産量を調整できる
  3. 原料のスクラップを確保する必要あり

といった特徴があり、主な企業は

  1. 東京製鐵
  2. 東京鐵鋼
  3. 大阪製鐵

などですね。

比較的時価総額は低めで、財務的なリスクは減る傾向があるでしょう。

ちなみに、電炉鉄鋼株には日本製鉄が筆頭株主となっている企業もありますね。

また、電炉鉄鋼株の中には「特殊鋼」と呼ばれる製品を生み出している企業もあり

  1. 日立金属
  2. 大同特殊鋼
  3. 東北特殊鋼

などがそれです。

特殊鋼は電炉事業の一種なのでスクラップを原料としていますが、高度な合金設計により

  1. 硬度
  2. 強度
  3. 耐摩耗性
  4. 耐熱性
  5. 耐食性

などまさに特殊な鋼を作り出すことが可能となります。

それにより自動車部品はもちろん、加工工具、水回りでの使用など用途が広くなるメリットがあるんですね。

色々な需要を生み出せるだけでなく電炉としてのメリットも持ち合わせる鉄鋼株と言えるでしょう。

鉄鋼株の株価特性

鉄鋼株で知っておいてほしい特性は「規則的なボックスを描きやすい」という点です。

中国や世界経済によって左右されやすい高炉鉄鋼株はそうとも言えませんが、電炉・特殊鋼はそういった銘柄も多いと感じます。

例えば上から

  1. 東京製鐵
  2. 大阪製鐵
  3. 東京製綱
  4. 日立金属
  5. 大同特殊鋼

を見てみましょう。

大同特殊鋼は週足で、あとは全て日足です。

価格帯の大小はあれど、不思議とその時期のボックスで推移しているのがおわかりでしょうか。

(電炉鉄鋼株が内需的な需要を担っているから?)

株式投資の世界にはボックス理論と呼ばれるものがありますが、鉄鋼株はそれがかなり当てはまる業種だと感じます。

電炉や特殊鋼の銘柄でボックス推移を見せているものをリスト化して追えば、それだけでひとつの手法ですね。

鉄鋼株はぜひ安値高値の考え方を重視してみてください。

まとめ

いかがでしたか?今回は鉄鋼株についてご紹介しました。

事業形態によって特徴が変わりますが、株価の規則性をうまく使って利益を得ましょう。

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