「ブログ全体でひとつの教科書」というコンセプトのもと、初歩から応用まで株式投資に必要な知識を記事にしていきます。

【割安株投資】企業価値を理論的に計算する4つの方法!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株式投資では短期的な売買が非常に人気で、おそらくほとんどの兼業投資家さんはスイング目線でトレードや投機を繰り返しているのではないでしょうか。

その場合はその時期に資金が集まっているような銘柄を選んで売買することが好ましく、必然的に成長株や仕手株、もしくはそれに近いものを買うことになりそうです。

しかし、いわゆる成長株投資は短期で効力を発揮するものの、企業価値よりもはるかに高い水準まで買われてしまうことも珍しくありません。

最終的には株価は企業価値に収束するので、長期目線では適度に割安な株を探す手法の方がメリットが出やすいです。

これはいわゆる割安株投資という領域の話で、財務諸表や業績推移から企業価値を見いだす所から始まります。

そこで今回は財務諸表の数字から企業価値を計算する方法を紹介しました。

エクセルなどであらかじめ計算式を組んでおけば、セルに入力するだけで簡単に企業価値目安を理論的に測ることが可能です。ぜひご参考下さい。

割安株投資では財務諸表から数字を持ってくる

企業の価値、すなわち株の価値は業績や企業が持っている資産で決まってきます。そしてそれらは企業が秘密裏にしているのではなく、財務諸表や財務三表と呼ばれるものに載っています。

財務諸表については決算短信の読み方!どんなことをチェックすればいいのか解説!で解説。

この記事で紹介する企業価値を測る計算式では企業の総資産や総負債などから企業価値を測り、理論的にはそれらの計算結果より現在の株価が割安になっているタイミングで買うわけですね。

実際にはそこまで株価が下がることは考えづらいですが、暴落相場では多くの投資家に追い証が発生して割安水準となる場面もあり得ます。

したがって、これらの計算結果が威力を発揮するのは「市場が売らざるを得ない暴落相場」ということですね。

ディープバリュー投資の割安判断とは

今回ご紹介する計算式はディープバリュー投資と呼ばれる手法で扱われているものです。

割安目安の計算式は複数あり、色々な角度から考えることで少しずつ保守的な数字になるように工夫されています。

計算式の名目は以下。

  1. 有形純資産
  2. 正味流動資産
  3. 正味運転資本
  4. ネットキャッシュ

有形純資産

有形純資産は「企業が借入金および負債を支払ったあとに残る有形資産を企業価値とする」という考え方です。

ここで言う有形資産とは

  1. 現金
  2. 売掛金
  3. 在庫
  4. 建物および設備
  5. 土地

などを指し、特許やブランドなど形のないものは含みません。計算式は

1株あたり有形純資産=(総資産-総負債-優先株-無形資産)÷ 発行済み株式数

となります。

ちなみに優先株とは「会社清算時の残余財産を普通株式より優先して受ける権利がついた株式」のことで、これは金融機関などが引き受けるものなので価値としては加算しません。

また、計算式には組み込まれていますが私は無視して計算しています・・・。

外部参照リンク:SMBC日興証券|優先株

正味流動資産

有形純資産より保守的な考え方として正味流動資産があります。

これは「有形資産から建物および設備、土地といった固定資産を除外したものを企業価値とする」という考え方です。計算式は

1株あたり正味流動資産=(流動資産-総負債-優先株)÷ 発行済み株式数

となります。

ちなみに、流動資産とは「1年以内に現金化できる資産」のことで貸借対照表に記載されているものですね。

流動資産としてカウントされるものには

  1. 当座資産
  2. 棚卸資産
  3. その他流動資産

の3種類があります。このうち当座資産以外は在庫や貸付金、未収金などが該当しているのですぐに現金化できるかはわからない特徴があります。

そのためここからさらに保守的に評価したものが次に紹介する正味運転資本です。

正味運転資本

正味運転資本とは「正味流動資産のうち、在庫や将来に入ってくるであろう価値に対しては割引率を設けたもの」です。計算式は

1株あたり正味運転資本=(現金+短期投資+(売掛金 × 0.75)+(棚卸資産 × 0.5)-総負債-優先株)÷ 発行済み株式数

となります。かなり複雑に見えますが、正味流動資産を分解して割引率を入れただけですね。

この正味運転資本は会社清算時に株主還元される価値に最も近いと考えられています。

ちなみに短期投資とは「短期保有を目的とした有価証券」のことです。

ネットキャッシュ

最も保守的な企業価値計算方法としてネットキャッシュがあります。

ネットキャッシュとは「現金と短期投資のみを企業価値とする」という考え方です。計算式は

1株あたりネットキャッシュ=(現金+短期投資-総負債-優先株)÷ 発行済み株式数

となります。

「ネットキャッシュが豊富な企業に投資しよう!」という言い回しを聞いたことがありませんか?あのネットキャッシュとほぼ同じ意味です。

ほぼ、と言ったのはそういった言い回しで使われるネットキャッシュの場合は「現金および短期有価証券から有利子負債を引いたもの」という意味で扱われることが多いからですね。

ネットキャッシュは現金やすぐに現金化しやすい有価証券のみを企業価値としているので最も保守的な計算式となっています。

外部参照リンク:野村証券|ネットキャッシュ




割安株投資をする目安には正味流動資産がおすすめ

優良株は一般に底堅く、調整を入れたら株価はリバウンドしやすいでしょう。

そのため前述の通り、実際に優良株が明確に割安だと言えるところまで落ちてくることは珍しいことです。

ただし、良いなと思う株の価値を計算する際に上記の計算方法は目安として役立ちます。

割安株投資の目安としては正味流動資産くらいがおすすめです。

もっと保守的な計算方法もありますが、このラインに近づきだしたら注目だな程度に考えて良いかと思います。

ちなみにディープバリュー投資はベンジャミン・グレアムが考案したもので、グレアム自身の割安目安は「正味流動資産の3分の2まで株価が下がったら」とされています。

割安株投資の注意点

ただし、正味流動資産には棚卸資産など実際に現金化されるかはわからないものも含まれています。正味運転資本まで計算するかは個人の好みですが、棚卸資産回転率など収益性指標の確認をする必要があるでしょう。

また、営業キャッシュフローの確認も怠ってはいけません。

なぜなら営業キャッシュフローは本業における収益を示すので、ここがマイナス推移であったり減収基調の場合は将来的な価値に不安が残るからです。

事業がうまくいっていて、黒字が安定している企業が割安な場合のみ投資するようにしましょう。




計算にはバフェットコードを活用する

今回ご紹介した計算式に必要な数字は、企業が発表している財務諸表から参照することができます。

しかし、いちいち財務諸表を確認するのは効率が悪いですよね。

そこでおすすめなのはバフェットコードを参照することです。バフェットコードでは企業のファンダメンタルズに関する数字をわかりやすくまとめてくれています。

無料で数字の確認ができますので、ありがたく参照させていただきましょう。ちなみに正味流動資産の計算に必要な数字は

  1. 流動資産と負債:B/S欄(バランスシート欄)
  2. 発行済み株式数:その他の欄

にそれぞれ記載されています。

まとめ

いかがでしたか?今回は企業価値を理論的に計算する方法をご紹介しました。

暴落時にはこういった計算方法を参考にどのくらいの水準に株価がきたのか調べてみるのも面白いですね。

それではまた!

    
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