どうも、ひげづら(@higedura24)です。
皆さんは「外国人投資家」もしくは「海外投資家」という言葉を知ってますか?
投資家の種別を大まかに分けると
- 個人投資家
- 機関投資家
- 外国人投資家(海外投資家)
の3つになります。今回はその中の外国人投資家とはどんな人たちを言うのか、また外国人投資家の売買動向で何がわかるのかということを解説します。
外国人投資家の売買動向は国内市場に大きな影響を与える因子ですのでしっかりと抑えておきましょう。
外国人投資家とは
外国人投資家とはその名の通り
外国の証券会社から注文をしている投資家達
のことです。そのためこの中には海外から注文している日本人も、外国の機関投資家も、外国の年金基金も含まれます。
とにかく外国から注文が入っていればそれは外国人投資家の売買だとみなされます。日本以外はみんな海外です。これを聞いてどう感じますか?
日本以外を一色担にまとめたとしたらものすごい資金だと思いませんか?
そうです、外国人投資家と一言で言っていますが、その資金は莫大な額となり国内市場に流入する資金の半数以上を占めていると言われているんです。
すなわち国内市場の値動きに大きくインパクトを与える存在だということですね。だから外国人投資家の売買動向を掴むことは国内市場が近い将来にどう値動きしていきそうなのかを掴むことになるのです。
ちなみに多くの人数が参加していなくてもファンドなどが多額の資金を入れていればそれだけで外国人投資家の売買高は膨らみます。
今はもう見れなくなってしまいましたが、少し前までは外資系証券会社の寄り付き前注文状況が発表されていてそれを気にしている投資家も多かったです。
海外からの寄り付き前の注文状況とその日の地合いに相関があると考えている人が多かったからで、それだけ外国人投資家の存在が大きいとされている証拠ですね。
外国人投資家の売買動向を掴む方法
ではどうやって外国人投資家の売買動向を掴むのか。これはなにも難しいことはなく、毎週木曜日にJPX(日本取引所グループ)が公開してくれる情報を見るだけです。
外部参照リンク:JPX:投資部門別売買動向
よくSNSで「外国人投資家が売り越し始めたー」とか聞きますが、そういった情報はちゃんと投資家に公表してくれています。必ず毎週確認して、大幅な売り越しが始まったら警戒してください。
日経平均が反応してくることも多いですし、もしそれが何週間も続くようならトレンドに影響することも大いに考えられます。
よく言われるのは個人投資家と外国人投資家の売買動向があべこべになっているという話です。
例えば外国人投資家が売り越しているのに個人投資家は買い越しているという具合に。
悲しいことに日経平均の動きは外国人投資家が作り出していることが多いので、あべこべの売買をしている個人投資家は養分になっていると言われてます。
だから個人投資家のほとんどは勝ててないんだ!とも言われてますよね。
なぜ外国人投資家と国内勢の売買動向があべこべになりやすいのか?
それは日本人(投資信託含む)は逆張りを好み、外国人は順張りを好む傾向があるからです。
先ほどのJPXのページには個人投資家、投資信託、機関投資家の売買動向も載っていますので売買動向がそれぞれどうなっているのかまで確認すると面白いですよ。
ちなみに、外国人投資家はNYダウが上がっているときに日本株を買う傾向があります。逆にNYダウが下がっているときには日本株を売る傾向があります。
日経平均とダウの相関が崩れている時期もありますが、こういった背景から日経平均とダウが相関しているんですね。
外国人投資家の売買動向と日経平均
先ほど、日経平均の値動きは外国人投資家が作り出していることが多いと言いました。そう言われてもピンとこないかと思いますのでこちらをご覧ください。
出典:投資部門別売買状況(投資主体別売買動向) 日経平均比較チャート
こちらは上記出典サイト様が提供している外国人投資家の売買動向と日経平均の推移を表したチャートです。
赤枠が買い越している時期、青枠が売り越している時期です。
例えば最初の赤枠。この時期の日経平均は下落が続いていますよね。しかし赤枠内前半からずーっと買い越しが続くことで後半には上昇に転じています。
2つ目の赤枠では若干、日経平均の上昇が先行しているものの外国人投資家が最初の赤枠を上回る勢いで買い越し始めると一気に上昇しているのがわかります。
やがて1つ目の青枠で外国人が売り越し始めると日経平均の上昇はピタッと止まり横ばいへ。買い越し始めると最後には横ばいをブレイクしています。
ちょっと飛んで2つ目の青枠でも外国人投資家が一気に売り越し始めると日経平均も連動して下落していますよね。
このように外国人投資家の売買が先行して、それに追随するような値動きを日経平均もしているんです。
外国人投資家の売買動向が日経平均の値動きに逆行し始めたらトレンド転換に警戒する必要があります。
どの程度買い越したらこうなる、とは一概に言えませんが確認しておいて損はありません。
ちなみに上記出典サイト様は多くの投資家が活用している有名サイトだと認識しています。まだ知らない方はこれを機会にご覧になられてはいかがでしょうか。
グラフだけでなく数字までしっかりとまとめられていますし、外国人売買動向以外にも色々な指標を載せてくれています。
外国人投資家が好む銘柄
外国人投資家が買い越し始めたらどんな銘柄が買われるのか解説します。
キーワードは
- 国際優良株
- 時価総額
- 外国人持ち株比率
です。外国人投資家に好まれる条件をひとつずつ解説します。
国際優良株
国際優良株とは
- グローバル競争力が高い
- 世界的に知名度が高い
- 業績や配当が安定して高い
という条件を兼ね備えている銘柄のことを言います。国内代表格はトヨタ、ホンダ、ソニー、キャノンなどですね。少し前は東芝も多かったかと推測されますが今はどうでしょうか。
銘柄を挙げる際には国内でも有名な企業が挙げられることが多いですが、業種で見ると意外にも鉱業、精密、電機、保険などのようです。
外国人投資家はこういったグローバルに勝負できて、すでに成熟している大企業に買いを入れる傾向があります。
内需株はグローバルとは言えないので外国人投資家には好まれません。
時価総額
先ほど紹介した国際優良株は企業として成熟しており業績も安定しているような時価総額が高い企業です。
必然的に東証一部が好まれ、さらにその中で業績が良いものが選ばれます。
外国人投資家持ち株比率と調べ方
外国人投資家が好む銘柄を企業の特徴ではなく数字で判断することもできます。方法は簡単で四季報を見るだけ。
アプリでもネットでも紙媒体でも良いのですが、株主構成の欄の「外国」の%がそれです。
個人的な感覚ですが外国比率20%以上の銘柄は外国人投資家に好まれているなーと感じます。トヨタなんかが大体それくらいの割合ですね。ソニーやキャノンは40%とか50%なんでものすごく多い。
一概には言えませんが四季報の外国割合が外国人投資家の人気度合を知るとっかかりにはなります。
ちなみにトヨタよりマツダの方が外国割合は多いんですよ。マツダが輸出比率が高く、為替に弱いのはあまりに有名ですし。
マツダに限らず自動車株が利益の多くを北米や欧州などで稼いでいますが、マツダは特に外国人投資家から人気だ!とはあまり聞かないので一概に四季報の外国比率を人気のバロメーターにはできないという良い例です。
配当とか企業業態とかがヒントですよね、きっと。
ネットで「外国人持ち株比率ランキング」で検索をかけるとランキングが出ますのでそういったものから調べていっても良いですね。
ランキング上位のものは外国人投資家の売買動向に特に影響を受ける銘柄だと考えられます。
まとめ
いかがでしたか?今回は外国人投資家をテーマに売買動向が日経平均に与える影響や、影響が大きい銘柄を解説しました。
市場の仕組みの重要な部分ですのでしっかりと覚えておいてくださいね。
地合いに関する他の指標についても相場観を養え!日経平均の方向性を初心者でも読めるようになる方法!でまとめています。こちらも参考にしてくださいね。
それではまた!