どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株の世界には「現物取引」と「信用取引」という注文方法があります。
株初心者さんだとそれぞれの特徴や使い分けについてあまりわからず、いったいどちらを使えば良いのか悩ましいことでしょう。
なんでもかんでも現物買いをしている人もいれば、もしくはその逆の方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで今回は「現物買いするタイミングはどのような時なのか」ということを述べてみました。
また、そこから派生して「現物買いと信用買いのボーダーについての考え方」にも触れています。
基本的なことではありますが、意外にうやむやにしている方も多そうなのでぜひご参考下さいね。
株を現物買いするときはどんな時か
まず結論から述べますと、株を現物買いするときは「長く持ちたいとき」に尽きるでしょう。
この「長く」というのは個人差があるでしょうが、明確なメリットが切り替わるタイミングを考えていく必要があります。
個人差がない「現物買いの明確なメリット」には「売買手数料の他に何もコストがかからないこと」が挙げられますよね。
だからこそ現物買いの売買手数料は各証券会社で高めに設定されていて、ここに信用取引との差別化があると思います。
一般的には何週間も何ヶ月もかけて保有するつもりで売買したいときは、ほぼ必ず現物買いするというイメージではないでしょうか。
信用取引では「金利」というものが保有金額に応じてかかってしまいますから、長く持てば持つほどコストがかかってしまうのです。
また、配当や優待は現物買いでなければもらえないのでそういった意味でも現物買いは長期保有目的になりますね。
ちなみに厳密に言えば信用買いでも配当相当額がもらえますが、税金の関係などで現物買いよりメリットは薄くなるので気をつけましょう。
現物取引と信用取引のリスク
現物買いをしようとしている株初心者さんが気になるのは「現物買いのリスク」にはどんなものがあるのかという点です。
しかし、ご安心下さい。現物買いは株取引そのものの値下がりリスクや倒産リスク以外は特にありません。強いて言えば先ほど述べたように売買手数料が高いという点がリスクというかデメリットです。
昨今の信用取引事情では
- 信用取引手数料は撤廃しました!
- 何円までの売買であれば無料にします!
という風潮があるので、現物買いではその恩恵を受けられないということは知っておきましょう。特にライブスター証券(新:SBIネオトレード証券)は信用取引の手数料が完全無料化されていて、コスト面に昔から気を配っていますよね。
参照リンク:ライブスター証券(新:SBIネオトレード証券)|手数料
ただし前述のように信用取引には金利というデメリットがあるので、保有日数によっては現物と信用のコストメリットが逆転します。また、信用取引で元本以上の取引をしている場合、大きな暴落時に借金を抱えてしまう可能性もあるので十分気をつけて下さい。
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100万円の売買を行った場合の現物と信用の線引きは?
現物取引と信用取引は手数料によって区別されていると述べましたが、具体的にどのくらいの保有日数でコストメリットが入れ替わるかシミュレーションしてみましょう。
今回は
- 使用口座は楽天証券
- 売買金額は100万円
という状況で考えてみます。
まず楽天証券(超割コース)で100万円分の株を現物買いした時の売買手数料は535円です(2020年5月時点)。
また、100万円分の株を信用買いした場合の手数料は385円です。
この差額は・・・
- 535円 - 385円 = 150円
となります。
要はこれが金利何日分で埋まってくるかという話になるので、楽天証券の制度信用買建て金利で計算してみましょう。
楽天証券における該当金利は年率2.8%ですので、1日当たりの金利は
- 100万円 × 2.8% ÷ 365 = 76円
となりますね。
あとは150円の差額を1日あたりの金利で割ればよいので・・・
- 150円 ÷ 76円 = 1.97日
という計算です。
1.97日の保有などありえないので、四捨五入すると2日以上の保有で現物取引と信用取引のコストメリットが入れ替わるという結果となります。
言い換えれば100万円ほどの売買であればたった数日で信用取引のコストメリットは消失するということなので、信用取引手数料無料よりも金利がどれくらいかかるかを考えた方が良いでしょう。
楽天証券には現物買い手数料をほぼ無料にする裏技がある
ところで、楽天証券では信用取引と現物取引を組み合わせることで「現物手数料をほぼ無料」にすることができます。
一手間かかりますがやり方は簡単で、
- まずいちにち信用買いする
- そのあと即座に現引きする
という手順のみです。
いちにち信用というのは楽天証券がデイトレ向けに提供すている信用取引のことで、返済期限が当日中の代わりに
- 約定金額に関係なく手数料無料
- 100万円未満の約定は金利1.8%、100万円以上の約定は金利0%
というサービスです。
また、現引きとは持っている信用買い銘柄を現物株に換える決済方法ですね。
いちにち信用でコスト削減しながら現引きすれば、
- 100万円未満:1日分の金利のみ
- 100万円以上:無料
とほぼ無料で現物株が手に入ります。
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まとめ
いかがでしたか?今回は現物取引をする時はどんなタイミングかと、信用取引とコストメリットが入れ替わる瞬間について述べました。
現物買いをするタイミングは長期保有したい時だと考えていますが、売買手数料のコスト差は金利によってすぐ埋まってしまいます。
保有金額にもよりますがそこまで信用取引の売買手数料が安いことを気にしなくても良いのかなと感じますね。
理想は一手間かけてでも現物を低コストで手に入れることなので、ぜひ楽天証券をお使いの方はお試し下さい。
現状で楽天証券の口座がなくても、無料で誰でも使えますのでサブ口座としてでも持っておくと良いでしょう。
シンプルにコストが安いのはSBIネオトレード証券だと思うので、お好きな方で現物株を楽しみましょう!