株で大損して悲惨過ぎもうダメ!という人が救われる方法はこれ

    

株で大損して悲惨な目に合う方はたくさんいます。もうダメだと退場しそうになっている方が救われることはないのでしょうか?

株で大損しているあなたにまず投げかけたい言葉は「もしかして短期売買で悲惨な目に遭っているのではありませんか?本当に短期売買を続ける必要がありますか?」という質問です。

そしてこの記事のアンサーとして伝えたいことは「長期保有に売買方針を切り替えてみてはいかがでしょうか?」という話になります。悲惨すぎてもうダメだと感じていても、資金が少しでも残っていればまだ間に合うと思いますよ。

株の大損は心の一部が消し飛んだくらい無気力になりますが、それでもまだ出来ることはたくさんあると個人的には考えています。特に初心者さんの失敗はまだまだ間に合う可能性が高いので、本当に悲惨すぎてもうダメとなる前に間違いを正しましょう。

この記事を読んでもし少しでも納得できるものがあればまずはそこから。ひとつずつで良いので実践してみてはいかがでしょうか。

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株の大損して悲惨な目に合う理由

最初に株で大損して悲惨な状況に陥る人すべてに共通することを述べておきます。それは「もうダメとなる投資家のほとんどが株を保有し過ぎている」という事実。考えてもみてください。株の損失というのは自分が保有している金額に応じて決まりますよね?

これは当たり前の真理なのにほとんどの人が忘れてしまうことです。例えば

  1. 自分の資金が100万円しかないのにそれを一気に使ってしまう
  2. 信用取引で資金の2倍3倍もの株を買ってしまう

といったケースはとても多いでしょう。どうして多くの個人投資家がこのような間抜けなことを犯してしまうのか?

投資家全体に言えることとして挙げるなら「お金を儲けたい気持ちが強すぎるために株を持ちすぎる」ということがありますが、初心者さんにとって代表的なものは「こんなに株価が動くものだと思わなかったから」ということもあるでしょう。

色々な本でテクニカル分析だけで勝てるように書いてしまうこともいけないかと思いますが、ビギナーは「リスクに対する想像力」が絶対的に足りないとも感じます。

ここで私の経験談をひとつ紹介しましょう。初心者から少しずつ初級者に脱却した頃の私はある小型株を買いました。なぜ買ったのかは正直あまり覚えていませんが、たぶん大した理由ではないと思います。すると突然その小型株がストップ安になったのです。慌てて材料を調べると「子会社の不正発覚」という理由で急落したことを知りました。

はっきり言ってあれは相当なミラクルでした。もちろんネガティブな意味ですが、自分が保有したほぼその瞬間に不正発覚ですからね。でもそういったミラクルなことが株の世界ではなぜか頻繁に起こるものなのです。ストップ安ということはたった1営業日で保有額の20%ほどが消し飛ぶわけなので、総資金に対する保有割合が高くなりがちなあの時期にはかなりの痛手でした。

ただこれは「悲惨過ぎてもうダメです」となるほどではないレベルの失敗談でしょう。というのも、私の友人が犯した失敗談には「創薬ベンチャー株の増資により寄らずの連続ストップ安をくらった」というものがあるからです。

「寄らずの」というのは売り注文があまりに多すぎてその日に一回も売買が成立せずに値幅下限で大引けを迎えたということですが、これはどういうことか?

要するに「売りたくても売れずにただただ株価が下がっていく状況を指をくわえて見ていなければならない」ということです。含み損が100万になろうが売り注文が減って売買が通常成立するその日まで抱えていなければならないわけです。

その友人は2日目でなんとか売れたそうですが、初心者さんは株にこんな状況があり得るなんて想像もつかないですよね。もちろん保有株数が多すぎたから焦ったという側面もあるのでしょうが、これは悲惨な失敗を糧に知識と恐怖心が備わる例だと感じます。

多くの個人投資家は短期売買で大失敗している

ところで先ほど「色々な本でテクニカル分析だけで勝てると書かれている」といったことを書きました。これはどうしてだと思いますか?

個人的には「著者として読者に受ける本を書きたい」という思惑の他にも理由が隠れていると感じます。妄想に過ぎないかもしれませんが、これはおそらく「個人投資家に何度も短いスパンで売買をしてほしいから」ではないでしょうか。

テクニカル分析というのは経験を積めば少し先の値動きを当てることがある程度できますが、何年も先の値動きまで当てることはできません。したがって必然的に短期売買寄りの思考になってきますし、これは「スイングトレードをする兼業投資家が多い」という背景にも合致しやすいでしょう。

この状況は証券会社の思惑やセールス方針としても非常に好都合なはず。なぜなら証券会社は手数料で儲けるのが仕事で、短期売買や信用取引でコストを多く払ってもらえる方が断然利益につながるからですね。

もちろん本当にテクニカル分析だけで勝っている方もいらっしゃるのでしょうが・・・たぶん無意識にそれ以外の要素もどこかで使っているのだろうと私は考えてしまいます。確かにテクニカル分析はとても良いものですが、それは指数状況やセクター情報など環境要因を考えた上で使うから効果が高いわけです。

これを知らずにテクニカル分析だけに走るから多くの個人投資家が機関投資家の養分になる事態が起きます。

ここ10年以上の傾向で言えばただ米国株だけ買って放置していれば複利効果で大きく勝てたという話はとても有名です。わざわざ短期売買で悪戦苦闘しながら日々奮闘しなくても勝てたのですよ。たいした手数料も払わず、最近は非課税枠まで用意されています。

それでも多くの個人投資家は短期売買が大好きで、今すぐお金持ちになろうとしています。まずはこの事実をしっかりと嚙み砕くことが大事ではないでしょうか。ちなみに個別株に限って考えても同じです。なぜならアベノミクスもトランプ相場もコロナバブルも優良株を長く持つだけで大きく資産が増えたのですからね。

もう一度聞きますが、本当にあなたは短期売買をする必要がありますか?手数料を何度も支払った挙句に損切りを繰り返し、今度は何を買おうか悩んでいますか?次もまた同じことの繰り返しをするより違う売買スタイルを模索する時期ではありませんか?

株ライフが悲惨過ぎてもうダメとならないために

短期売買で悲惨なほど疲弊してしまうくらいなら、もうダメとなる前に長期保有に切り替えた方が良いと述べました。

誤解のないように言っておきますが、もちろん適当に長期保有すればどんな株でも勝てるというわけではないですよね。例えば万年赤字で出来高もさほどないような低位株を長く持っても将来どうなるかわかりませんし、優良株でも株価が一過性に大きく下げることはあります。

資金の使い方もメンタル面を考えるとかなり綿密に練った方が良いわけで、100万円あるからとりあえず何かしらの株を買っておこう・・・なんてやるとこれまた「悲惨過ぎてもうダメ!」となるでしょう。

このようにあなたや私の株式投資ライフがより良い状況のまま長く保っていくために考えておきたいことは意外に多いです。そこでここからは株で大損しないためにまず考えておきたい注意点を7つ述べていきます。悲惨な目に合う前にこういったことから考えてみてください。

信用取引は使わない

最初に出てくる条件は「現物取引で長期保有を行うこと」です。というか「信用取引を使うという選択肢を無くしてください」と言った方が良いかもしれません。信用取引は短期売買で威力を発揮するものでありますが、前提として高い勝率を誇らないと意味がないです(高レバレッジでは少しの下げで追証になります)。

それに長期保有することを前提にするのであれば金利や返済期限は真綿で首を締める状態を起こしかねませんので、基本的に現物で寝かせることが無難です。保有期間が長くなるほど株価変動幅も大きくなるので守備力の高い保有方法を優先しましょう。

無理に配当や優待を狙わなくても良い

次に配当や優待を無理に狙わなくて良いという点について。長期保有と聞くと「じゃぁ配当金や優待をもらえる株が良いな」と考えがちですが、自分が本当に求める状況によってはあながちそういうわけでもないでしょう。

例えば自分が「成長路線を走っている優良株に長く投資して差益を狙いたい」と考えているのであれば高い配当利回りや株主優待は企業にとって邪魔になります。この理由はそれらのインカムゲインの源泉が事業利益や余剰資金によるものだからです。

事業が恒常的に伸びていくためには継続的な事業拡大・インフラ拡大・新事業投資などが必須になってくるので、時価総額の伸びしろがある時期はそちらにお金を回してもらった方が投資家としてもありがたいですよね。仮に5年間の事業投資で売上高が2倍になるのであれば願ったり叶ったりではないでしょうか。

株主数を増やすために株主優待を新設したというケースでは市場変更という株価を押し上げるニュースにつながることがありますが、企業が現状でどういった成長過程を辿っているか配当利回りや優待有無からも感じ取りたいところです。

売上高と営業利益が着実に伸びている株を買う

3つ目は月並みですが「売上高と営業利益が着実に伸びている株を買う」ということです。ここは長期的かつ健全に株価を伸ばしていくための原動力になる部分ですので欠かせません。

成長株投資の世界では一般的には20%以上の成長率などと言われますが、時価総額が大きい場合は難しいのでコンスタントに成長していれば良いかと思います。逆に言えば成長度合いが大きくてもそのスピードが鈍化すると大きく売られるので注意が必要です。

ちなみに売上高と営業利益が大事な理由には

  1. 売上高:全ての源泉となるもので、ここが伸びていないと事業がうまくいっていない可能性が高いため
  2. 営業利益:誤魔化せない本業利益を表すため、ここが減益では話にならない

といった考え方があります。減益でも特別利益を出して増益とするケースもあるので純利益だけ見ていてはいけません。

日々の株価はそこまで確認しなくて良い

4つ目は「日々の株価を気にしない」ということ。短期売買も同様ですが長期保有ではより顕著に株価の気にしすぎが裏目に出てしまいます。長く保有する間には20%の含み益が出ることもあれば10%の含み損となることもあるかもしれません。

しかし長い保有においてはどれも誤差範囲です。企業が出す数字に対して割安な位置で買えていればほぼ必ず取得単価を超えてきます。一時の含み損を気にしすぎると将来的な上昇を取ることはできませんので無視しましょう。

ただし株価ではなく決算内容はちゃんと追っていくべきです。もし自分の見立て通りに事業が伸びていかない可能性が出てきてしまった場合は

  1. ポジションを縮小
  2. 資金の乗せ替え

を検討しなければならないので見るべきは株価ではなく企業の中身だと思います。

といっても私もそこまで難しいことはわからないので数字として出てくるものを時系列で追い、伸びが鈍化しているかなど最低限のことを考えた上でネットから情報を得ることも多いです。細かな所まで見ている方が情報発信してくれていればそれを参考にもう一度資料を読みます。

下手にテクニカル分析をしない

5つ目は下手にテクニカル分析をしないということです。買い増しポイントを探す際などは良いのですが、長期保有中に意味もなくテクニカル分析をしまくってしまうと株価で物を考えてしまいがちです。

また、長い保有の中では想像を超える値動きや材料が出てくることはたくさんあります。下手にテクニカル分析を繰り返して早売りしただけでなく超絶材料を逃したとなった場合にはそれこそ悲惨な心理状況になるので気を付けましょう。長期保有は基本的に

  1. 普段の生活を楽しみながら時折出てくる材料に目を通す
  2. 企業に変化がない限りはとにかく放置する

という作業なのでテクニカル分析で頻繁な横やりを入れる必要はありません。

すぐに儲けようと考えない

6つ目は「すぐに儲けたい」という色気を出さないことです。欲があまりに強いとこれまた株価の動きが気になりすぎてしまいますし、そのことが

  1. 中途半端な位置で損切りをする
  2. 含み益をすぐ食べてしまう

ということにつながりやすくなります。先ほどから述べているように日々の値動き以外にも

  1. 出来高の変化
  2. 決算で出してくる数字
  3. 経営者や広報が出す強気な発言

など株価以外にも見ていきたい所はたくさんありますからね。損益状況も大事ですがそこに囚われても良いことはありません。ちゃんとした企業の株を適切な位置で買っていれば意外に株価は戻ってくるものですし、上場来高値更新ともなれば早売りはもったいないですよ。どっしりとした態度で将来的な利益を考えましょう。

長期保有する前にしっかりと調べること

最後は「長期保有する前にしっかり調べること」です。長期保有するということはしばらくの間、その現金を株式に換えて放置するということになります。したがってそのお金は手元にないものとして認識することになるので実際の売買判断は慎重に下さなければなりません。

ちなみに「調べる」という作業は単に証券会社のアプリでチャートと四季報欄だけを見ることではないです。例えば配当投資家であれば増配率や配当性向から考えた余力も見るでしょうし、株価の差益を狙いたければ事業がより大きくなっていくか考えることが普通ですよね。

そのために

  1. 市場規模はどれくらいだと言われているのか
  2. 現状だとシェアがどれくらいになっていそうか
  3. 成長したらどの程度伸びると考えるのか
  4. 株価の上値は試算から考えてどれくらいか
  5. 現状の株価にはどの程度まで織り込まれていそうか

など保有する前に考えたいことがあるわけです。実際に買う際にも最低でもこのあたりまで株価が下げてきたら手を出したいというラインを決めておき、暴落相場で買うことも検討します。最初の平均取得価格はそれなりに大事なので、後悔ないくらいちゃんと調べてから戦略的に手を出すようにしましょう。

まとめ

今回は株で大損した方に向けて短期売買から長期保有に方向転換する提案を書きました。悲惨過ぎてもうダメという方は一度立ち止まり自分を見つめ直す時間を設けてください。私も過去にそうしましたし、この10年間の相場は正に長期保有したものが救われる時代でした。

ただし適当な株を長期保有するのではなく

  1. 信用取引は行わず現物投資する
  2. 無理に配当や優待を狙わない
  3. 売上高や営業利益が着実に伸びている株を買う
  4. 日々の株価を気にしすぎない
  5. 下手にテクニカル分析をしない
  6. すぐに儲けようと考えない
  7. しっかり調べてから長期保有する

といったことが大切です。良い株を安く買えている時の安心感は心地良く悲惨な心境からは程遠いと感じます。短期売買でもうダメだとなっている方は一度ご検討ください。