株クラという言葉をご存じでしょうか。株に関する情報をSNSで発信もしくは受信し始めると耳に入ってくる言葉ですが、正直あまり聞き慣れないという方もいらっしゃることでしょう。そこでこの記事では
- 株クラとはなんの略称か
- 株クラに入るためにはどうすればいいか
- 株クラの特徴はどういったものか
- 入ることで得るメリットとデメリット
- 株クラの中で有名になるための方法(フォロワーを増やす方法)
- 株クラで気をつけること
- おすすめアカウント
といったことをまとめてみました。私のTwitterアカウントはフォロワー数およそ1.4万人で決してもの凄い数ではないのですが、多少は上記を語る資格があるかなと思います。これから株クラに仲間入りしたいと考えている方はぜひご参考下さい。
株クラとは
まず株クラとはどのような意味で、なんの略称か述べておきます。株クラは株式クラブと間違われるがそうではなく、「株式投資クラスタ」の略です。
クラスタとは一般的に集団とか集まりといった意味ですが、SNS(特にTwitter)の場合は追加で「同じ趣味嗜好を持った」という意味合いが加わっていると感じます。つまり株クラとは株式投資というテーマを共通点に集まった集団といった意味になるでしょう。ちなみに株クラ以外にも
- FXクラ
- 仮想通貨クラ
- 不動産投資クラ
など投資関連のクラスタは割とあるようです。では株クラを含め、こういった様々なクラスタに入るためにはどうすれば良いのでしょうか。
入るための方法と特徴
実は株クラに入るための特別な方法や資格が必要かというとそんなことはありません。単純にTwitterアカウントを作成して株クラに属していると思われるアカウントとつながればそれで良いわけです。
ただし、自分が株クラへ明確に属しているという認識を持ってもらうためにはツイート内容が株式投資に関する事でなければなりません。100パーセント株式投資に関する内容である必要はありませんが、少なくとも発信内容の80パーセントほどは株に関する内容の方が認識されやすいでしょう。後述するように株クラ界隈からフォロー・イイね・リツイート・コメントなどで情報共有してもらいたければ間違いなくその方が良いです。
株クラの特徴でよくあるものは「引け乙(大引けお疲れ様でした)」と15時にツイートすることですが、ここではそんなしょうもないことは書きません。他にも株クラの特徴として挙げられるのは
- 株式投資のやり方を知りたい初心者が多い
- 儲かる銘柄をつぶやくアカウントを探す人も多い
- 女性アカウントが少ない(女性アカウントを装う例もあり)
- 萌え系のアイコンをつけている人が多い(なぜか投資も上手い印象)
- 争い事が割と多い(相場が荒れると増える?)
などなどこんなことがあります。特に重要なのは初心者が多いという点です。どの分野でも長く続ける人はそんなにいないので必然的に初心者の割合が多くなるのは仕方のないことだと思いますが、こと株式投資では割と危ないことかもしれません。
例えば株クラには「この銘柄は儲かります」という情報が出回ることがありますが、初心者さんだと素直に信じ込んで乗ってしまいがちです。それも最低購入数だけ買うとかではなく資金全てを入れ込むようなケースも多く、この背景には「お金を今すぐにでも楽に誰よりも儲けたい」という気持ちがあるからだと感じます。
しかし株式投資はお金が絡む話ですので、株クラ内の初心者さんは安易に推奨銘柄に乗らない方が良いでしょう。よく言われるのは「銘柄を親切に紹介するのは初心者に自分の持ち株を高値で買わせているだけだ」ということです。
つまり株価が下がるような時期に推奨されていると言い換えられるので、どんなに信用できると感じても言われるがまま株を買うということはやめましょう。
メリットとデメリットについて
では株クラにメリットなどないのかというとそんなことはないです。株クラでは銘柄情報以外にも
- 売買の考え方
- 大きなニュース
- 生活コストを下げられるような小技
- 長期的な資産形成の方法
など様々な情報が出回っています。嘘みたいな話ですが、時には自分の売買手法を無料公開しているようなアカウントまであります。
株クラから有意義に情報を得たければ、例えば「銘柄名と一緒にくっついている個人の見解は無視して事実として出ているニュースだけは拾っておく」といったことが有効です。事実という点が大事で、他にも
- つみたてNISAやiDeCoなどのルール改正も必ず誰かがつぶやいてくれている
- 配当金や優待が好きな人は生活コストを下げることが好きなのでお得情報をよく知っている
といった感じで事実に基づいたニュースを素早く拾えるのは株クラのメリットではないでしょうか。
悪意のない情報をしっかりと見極めればテレビで得るよりずっと早くキャッチすることが可能ですし、最近では材料やテーマ株をつぶやく人が増えた印象もあります。
個別株ではなく銘柄群としてどのようなものがあるかヒントをもらっておけば、これから先に同じような出来事があった場合に素早く関連銘柄に着目できるでしょう。
また、稀にですが「特定分野に関して行き詰まっていると誰かもわからないアカウントが正に知りたい情報を発信してくれていた」なんてこともあるので驚かされます。
ただしデメリットとして、「株クラにはあまりに情報が溢れかえっている」ということを認識しておいた方が良いです。情報はありすぎると
- 真逆の情報が錯綜する
- 選ぶのが難しく迷いが生じる
- 自分が目指している方向性を見失う
といったケースも出てきます。この中で一番多そうなのは自分が目指している方向性を見失うというケースでしょう。
例えば最初は株主優待の情報を得るためにTwitterアカウントを作成したつもりでも、いつのまにか投機目線の情報を漁るようになっていたなんて話はありそうですよね。株主優待なら株主優待、配当投資なら配当投資、デイトレならデイトレと自分が狙っている分野に絞って情報収集しないと情報におぼれてしまうリスクがあります。可能であれば
- 分野ごとにアカウントを分ける
- リスト管理で情報を整理する
といった工夫も必要ではないでしょうか。
株クラでフォロワーを増やして有名になる方法
ここまでは株クラ内の受け手としてどう捉えるかという話でしたが、ここからは発信者としてどう大きくなっていけば良いかを述べていきます。やはり最大のコツは「同じ分野の内容ばかり発信する」ということではないでしょうか。
株クラなのだから株式投資に関することをつぶやくというのは当たり前ですが、問題は株式投資のどの分野に対して専門性を発揮してくのかです。私はこの点でSNS運用を間違えていたと感じているのですが、受け手としては「この人はこういった内容に関して教えてくれる人」とわかりやすい方が良いに決まっていますよね。
例えば「この人は配当投資をしている人」と認識してもらえれば同じ配当投資家から注目されやすくなるわけで、配当投資家からフォローされやすいだけでなくフォロワー内での属性も統一されやすいです。その上で配当投資に関する独自情報や手法などを発信し続ければその輪もどんどん広まっていきます。
配当投資家といえばこの人という所までくれば影響力も大きく、株クラ内インフルエンサーの一人になるでしょう。ちなみに私の感覚ではTwitterそのものの拡散力がとても強く、1000人くらいのフォロワーを獲得できればあとは勝手に増えていく仕組みになっていると考えています。株クラ内で有名になりたければまずフォロワーさん1000人を目指しましょう。
株クラ内で有名になると個別銘柄に関する内容を積極的につぶやけなくなるという反面、偏った分野の良い情報を発信していると「情報交換しませんか」というお誘いも来るようになります。有名になると銘柄煽りをして儲けられるというように考えられがちですが、本当に有用なのはこういった他の投資家さん達からもらえる情報です。
その情報で儲けさせてもらえるということもありましたので、有名になるだけでなく良い関係性を築くことも大切でしょう。
株クラの注意点や気をつけること
株クラの注意点は「TwitterがSNSである」ということをちゃんと理解しておくことです。SNSや匿名掲示板の大前提はやりとりしている相手は誰かもわからない赤の他人であるという点ですよね。
ある人は初心者のフリをしているのかもしれないし、ある人は機関投資家出身という設定がキャラかもしれないわけです。株クラに限らずSNSにそういった設定を持っている人達がいることは仕方のないことであり、だからこそおいしい儲け話は鵜呑みにしないでと言われているわけですね。
私が「事実だけを取り入れて」と述べたのはそういった意味もあり、銘柄に関してもその人の考え方を参考にした方が良いと思います。よく言う「魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えてくれる人」を参考にするスタンスが大事で、情報を鵜呑みにせずきっかけと捉えていけば自分で調べる癖もつくのではないでしょうか。
余談ですが株クラには嘘か本当か何億円も資産を持っている人が数多くいますが、いずれにせよその人達が発信する優雅な生活は自分とは全く関係のない世界であり嘘か本当かもわからない光景です。そのため
- 羨望のまなざしで見つめる
- ましてや信仰して言いなりになる
なんてことは止めた方が良いかなと。仮にそのアカウントに惹かれたとしても、それはその人の財産やお金持ちという属性に惹かれているのであって人柄を慕っているのではありません。
仲良くするのであれば普段の何気ないつぶやきから親近感や優しさを感じるようなアカウントに限定し、攻撃的な内容やマウントツイートを発信しているアカウントは目に入れないことがおすすめです。その方が精神衛生上も良く、有意義な株クラ生活が送れるので参考にしてみて下さいね。
株クラのおすすめアカウント
最後に個人的にフォローしておくと売買に役立つおすすめアカウントを紹介しておきます。まず紹介しておきたいのはbot系のアカウントです。株クラには本物の人間ではなく機械的に自動ツイートしてくれるアカウントが存在していて、こういったbotと呼ばれるアカウントをフォローしておけば目立つ値動きをしている銘柄を教えてもらえます。例としては
- ストップ高bot
- ストップ安bot
- 値上がりbot
- 初動bot
などですね。上記はフォローしている方も多いので有用だと感じている方も多いのでしょう。
一方で、本物の人間をフォローする場合は故意に情報操作する方より中立な立場で発信してくださる方が重宝します。そういった点では
- 後藤達也(日本経済新聞)氏:あらゆる経済ニュースなどをわかりやすく解説
- V_VROOM氏:日々のスト高銘柄情報メイン
- にこそく氏:日本株や米国株の市況や大きめ材料など
などをフォローしておくと良いですね。他にも個人アカウントで参考にできる方はいらっしゃいますが、大衆向けではないのでここでは割愛します。
ちなみに、もしあなたが配当投資を頑張っていきたい!とかデイトレードで頑張っていきたい!など株式投資のこの分野というものが決まっていれば、Twitterの検索窓に気になるワードを打ち込んでみると良いですね。話題タブに有名アカウントが出ることもあれば個別ツイートから良さそうなアカウントが見つかることもあります。
フォローする際は片っ端からしていくのではなく「この人はよく調べていそうだな」とか「自分の考えをよく発信してくれるな(そして共感できる)」と思える方がおすすめです。自分が目指す売買や保有時間軸に近くて参考になりそうなアカウントがあれば過去ツイートをざっくり見返してみましょう!
まとめ
今回は株クラとはどのようなものかを始め、特徴や入り方にメリットデメリットなどまでまとめてみました。皆さんそれぞれ目的があって株クラに入ろうと考えているわけですが、くれぐれも悪影響がないようにだけ気を付けたいですね。
SNSの特性や株クラの雰囲気をしっかりと理解すれば有意義に情報収集できるはずです。また、受信するだけでなく自分からもアウトプットしていくことであなたのアカウントを有意義だと感じてくれる方も増えてくることでしょう。そうなってくると信頼できるアカウントとDMなどでクローズドな情報交換もできるようになります(完全に信頼を置くことは危険ではあるもののDMのやりとりで情報交換をしている方も多いようです)。
株クラは現代ならではの情報収集ツールなので上手に活用していきましょう。
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