株を買うとどうなるの?知らなきゃまずい当たり前の内容とは!

    

今回は「株を買うとどうなるのか」という内容について超初心者さん向けに述べていきます。

一般に株式投資では超お金持ちになれるというイメージが強いですが、実際のところ株を買うとはどういったことを指すのかぜひ知っておきたいところです。

  1. 株式会社と投資家の関係
  2. 株式市場の仕組み
  3. 株を買うことの意味
  4. どういったことに気をつけて買わなければならないのか

といったことを述べましたのでぜひご参考下さい。

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株を買うとどうなるのか

私がこの記事で最も述べたいことは「株を買った分だけその会社と運命を共にすることになる」ということですね。

例えばあなたが保有している会社の事業がうまくいっていて株価がうなぎ登りになればそれだけあなたも儲かります。しかし、反対にその会社が不祥事を起こしてしまえば株価は大きく下がりあなたも大きな損失を被るわけです。

株式を持つということはその会社の一部を負担することと同じような意味合いがありますので、良い時も悪い時もその責任を資産で果たさなければなりません。

詳しいことは後述していきますが、まず頭に入れておかなければならないのはこういった株式の保有期間中は少なからず会社と運命を共にしているという考え方です。

1週間の保有だろうと数年の保有だろうと、株を買うと会社にどんな出来事が起きたかによって自分の資産が変動するようになるので「この会社なら自分の資産を株式に換えても後悔しないだろう」という会社にだけ目を向けるようにしてください。

株式会社の仕組み

ではここからは上記の内容をより深く理解していただくためにも、株式会社というものがそもそもわからないという方に向けてざっくりとその仕組みを説明します。

株式会社を超簡単に言うと

  1. 経営者側:やりたい事業があるけど資金がないので出資してほしい
  2. 投資家側:持っているお金を投資して増やしたい

という両者の考えをつなぐものです。

世の中をあっと言わせるような大きな事業を行う為には

  1. たくさんお店を構えてたくさん従業員を雇う
  2. 商品を作るための工場を建設する
  3. 大々的なシステムを構築して広告を出す

といったことが必要ですが、なかなかそれだけの資金を持っている会社も少ないでしょう。

そこで株式市場に上場して投資家から資金を集め、それを元手にやりたい事業を行うという仕組みです。ここで重要なことは投資家から集めた資金は銀行からの融資と違い、

  1. 返済期限が設けられていない
  2. 返す義務もない

という点でしょう(参照リンク:SMBC日興証券|株式)。

投資家から集めたお金は承認さえされれば好きな用途で使うことができ、なおかつ返済しなくても良いので経営者側としても有難い資金というわけですね。

また、上場されている会社の株式は市場内でやりとりが出来ますので、

  1. 市場に注文を出せば個人投資家でも保有できる
  2. 投資家同士で売買ができる
  3. それぞれが好きな会社に投資を行える
  4. 売りたい時に売ることができる

といった特徴も出てきます。

投資家側のメリットは?

経営者側の上場メリットや市場の仕組みはなんとなく伝わったかと思いますが、では投資家側としてはどのようなメリットがあるのでしょうか。

投資家側のメリットをざっくり言うならば「株式会社の成長とともに利益を享受できる」という点です。

例えば株式には時価がついており、ある銘柄Aは100円である銘柄Bは1500円といった具合に株価が違います。

この株価というものは時価という性質上、

  1. 人気が出て保有したい人が増えれば価格は上がる
  2. 人気が低迷して手放したい人が増えれば価格は下がる

という特徴があるんですね。

仮にあなたが保有した時期より人気が出て株価が上がれば、それだけ持っている株式の価値が上がるので資産も向上します。加えて株式会社からは年に数回ほど株主還元が行われ、

  1. 配当金:事業利益から現金を還元
  2. 株主優待:事業利益から割引券や商品で還元

といった利益を得ることも可能です。

こういった株主になることで得られる利益の種類およびリスクについてより深く知りたいという方は、次の項目に情報をまとめておきましたのでぜひご覧下さい。

株における4つの利益

まず利益を得る方法ですが、

  1. 売買差益(キャピタルゲイン)
  2. 配当(インカムゲイン)
  3. 株主優待
  4. 貸株(金利)

の4つがあります。

1番目のキャピタルゲインは株式投資でもっとも重要視される利益の形です。これは売買差益(ばいばいさえき)といってその株の取得単価から値上がりした分が利益となる方法ですね。例えば・・・

キャピタルゲインの解説

  1. ある銘柄Aを株価1000円のときに100株購入
  2. 購入後に株価が2000まで値上がりしたので売却
  3. 売却して得た20万円から購入資金を抜いた10万円が売買差益

という感じです。

キャピタルゲインを得るために最も大事なことは買った銘柄に「株価が上がる要素」がどれくらいあるかということでしょう。

例えばあなたが投資目線で株の売買をするのであれば、

  1. 業績の伸びが良い銘柄を
  2. ほどよい価格で
  3. それなりに長く保有する

とすれば「業績向上」という要素がキャピタルゲインを得るエネルギーになってくれると思います。

また、高すぎない価格で保有することを心がけ、時間をかけて保有すれば業績の伸びと共に株価も上がってくれやすいという考え方ですね。

一方で、あなたが短期かつ投機目線で株の売買をするのであれば

  1. インパクトのある材料が出ている銘柄を
  2. 上がり始めの時期で保有して
  3. 急騰したら売る

と戦略を練れば良いでしょう。投機目線の場合は材料が出て値動きが大きくなった時期を狙った方が効率は良いですし、極力上がり始めを心がければリスクも多少なり抑えられます。

株価が上がる要因はその人の考え方によって様々ですが、

  1. 自分が買った株価よりも値上がりすれば良い
  2. そのためにはどんな要素が必要か

というシンプルな考えを忘れずにキャピタルゲインを取っていくことが大事です。

次に配当(インカムゲイン)についてですが、これは「企業が出した利益の一部を株主として還元してもらう」というものですね。

当然ながら、企業の業績が向上していけば配当も上がり(これを増配と言います)、利益が減れば配当も下がります(これを減配と言います)。

こういった配当金を受け取ることをインカムゲインと呼び、株式投資におけるもうひとつの代表的な利益の出し方として広く認識されています。

自分の保有金額に対して何%の配当をもらえるのかを「配当利回り」と呼び、2%前後が平均です。

配当政策を頑張っている企業では事業利益の3~5割以上を配当に回していて、利回り3~5%超えというケースもあります。

また、株価が一過性にでも大きく下落した時を狙って保有すれば

  1. 取得金額が小さく
  2. 配当金は変わらない

となるので相対的に利回りが向上します。例えば少し前は利回り3%の銘柄でも

  1. Aさん:株価1000円の時に取得(利回り3%)
  2. Bさん:株価700円の時に取得(利回り4.2%)

と購入タイミングが違えば・・・

インカムゲインの解説

とかなりの差が出てくるわけです。

したがって、配当目的に株を買うという場合は株式市場全体が落ち込んでいるような時期が最も好ましいと考えられます。

ちなみに配当をもらう上で重要なことは

  1. 事業利益の一部を還元している
  2. 企業の配当政策によって大きく左右される

ということです。

例えば万年赤字企業から大きな配当金など出るわけがないですし、毎年増益となっている成長企業でも事業利益はどんどん将来に投資していくと考えていれば同様となります。

逆に言えばある程度大きくなった企業かつ何が何でも増配を続けていくという銘柄を長期保有すれば配当金は年々増えていくわけですね。

したがってインカムゲインで長期的に利益を上げたければ

  1. 企業の配当政策
  2. 配当実績
  3. 連続増配
  4. 業績推移や稼ぐ力
  5. 財務的な余力

などに気を配る必要があるでしょう(これらは企業ホームページで投資家向けに情報発信されているので簡単に調べられます)。

次に株主優待についてですが、実はこれもインカムゲインの一種で事業利益から費用を捻出しています。

株主優待とは企業側から株主に向けた贈り物で、

  1. クオカード
  2. 自社商品割引券
  3. 自社商品詰め合わせ
  4. 自社工場招待券
  5. 自社関連ホテル宿泊券

など様々なものがもらえます。ただし、全ての企業が実施しているわけではないので注意して下さい。

仮に配当と優待の両方を実施している企業であれば「配当+優待」でインカムゲインが多くなるので、そういった銘柄は人気がありますね。

自分の保有銘柄が株主優待制度を導入しているかはお使いの証券会社が提供する取引アプリでも調べられますし、企業HPでも知ることができます。

ちなみに株主優待銘柄を専門に狙っている投資家さんは

  1. 優待利回り:購入資金に対して何%が優待で還元されたのか
  2. 購入時のコストはどれくらいかかるか

を考えています。

たくさん優待として還元されて、なおかつ購入時のコストが低いほど手元に残る利益が多いので必ず取得前に計算しましょう。

最後の利益方法は貸株(かしかぶ)です。貸株とは自分が保有している株を貸し出して金利を受け取るというものですね。

金利は銘柄ごとかつ証券会社ごとに年率設定されていて、最近では年率1%を超えるものも結構あります。

例えば保有している銘柄を年利1%で100万円分貸し出した場合には、年額で1万円の利益が手に入るといった具合です。

また、貸しているとはいえあなたが売りたいときにすぐ売れることも特徴のひとつでしょう。

貸している期間は名義があなたから離れてしまいますが、貸株の設定変更を証券会社のマイページで行えば優待ももらえます。

このように貸株サービスはメリットが多いため、長期保有目的で買っていてしばらく売却予定がないような銘柄を活用するのがおすすめです。

ただし、株主優待で長期保有特典を狙っている場合は注意が必要でしょう。なぜなら前述の通り名義があなたではなくなってしまうので継続保有とみなされなくなる可能性が高いからです。

貸株をしても大丈夫だったという話を聞いたこともあるのですが、おそらくほとんどの場合はアウトになります。

したがって貸株も利用しつつ長期保有特典を狙いたい場合は100株だけでもあなたの手元に残しておく必要があると覚えておいて下さい。

100株でも手元にあればあなたの名前が株主名簿に継続的に載るので、貸株をしていても問題ありません。

リスクの種類

続いて株式投資における以下の3つのリスクについて述べていきます。

  1. 値下がりリスク
  2. 流動性リスク
  3. 倒産リスク

まず値下がりリスクについてですが、これはキャピタルゲインの値下がりバージョンですね。

株価が上がればキャピタルゲインを得られますが、必ずしもそうなるわけではなく値下がりするリスクもあるということです。値下がりすればそれだけ資産価値は減ってしまうので、

  1. 無計画に大きな資金を運用しないこと
  2. 総資金のうちどれくらい売買に使っているのか意識すること
  3. 株価が暴騰して過熱感が出ている時期の売買は避ける

といったことが値下がりリスクを下げるためにも重要です。

次に流動性リスクについてですが、これは「自分の保有株数を売るだけの流動性があるか」という意味合いが込められています。

例えば流動性が低い、すなわち不人気で売買が活発でない銘柄を1万株保有したとします。

一日に何十万株・何百万株と売買が行われている人気株であればいつでも1万株をさばくことは十分に可能でしょう。

しかし、一日に数千株しか売買されていない銘柄の場合は物理的に1万株を即日さばくことは不可能ですよね。

また、ぎりぎり1万株さばけるような売買を行ったとしても、一日の売買量に相当する株数を売却することは時間がかかりますしそれなりに株価も下がってしまいます。

このように株式投資では

  1. 売買銘柄がどの程度の流動性を持っているのか
  2. 自分がどの程度保有したいのか(保有しているのか)

といったことも売買リスクに影響します。

あなたが買った時期は不人気だけど、その後大きな材料が出て超人気株になるというケースを狙えるなら問題ありませんが初心者さんには難しいでしょう。

ただ会社規模が小さいのに超人気化してしまうとそれも値動きが荒すぎて怖いので、最初のうちは適度に流動性が高くて値動きが落ち着いている銘柄を選択すると良いですね。

最後のリスクは倒産リスクと呼ばれるもので、これは売買した企業が倒産してしまうリスクを言います。

株式会社は基本的には証券取引所に上場されていなければ売買することはできません。また、例え上場されている企業だとしても証券取引所が定めている上場廃止基準に抵触した場合には上場廃止という扱いを受けてしまいます。

上場廃止パターンには完全子会社化などもありますが、最も気をつけなければならないのは倒産によって上場廃止というパターンです。

企業が倒産すると保有している株は上場廃止に向けて0円に向かっていきますから、ほぼ保有金額そのまま損失となります。

自分が保有している銘柄が倒産しないためには、売買時点で

  1. 業績が好調で株式としての資産価値が上昇傾向にある
  2. 独自技術などオンリーワンの特徴がある
  3. 借金が少なく返済遅延が起きづらい
  4. 企業資産のうち現金比率が高い
  5. 不透明な資金用途(粉飾決算の疑い)がない

といった会社を選んで投資するように心がけましょう。

まとめ

今回は株を買うとどうなるのかという内容に加え、それを理解するために必要な知識をまとめました。株を保有すれば少なからず会社の運命を共にすることになり、資産をリスクにさらすことで利益を得る機会が生まれます。

大前提として自分の資産を株式に換えても後悔しない会社だけに目を向けることが大事ですので、ぜひ忘れない様にしてください。
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