どうも、ひげづら(@higedura24)です。
国内株式市場は外部環境の影響を受けやすく、中でも貿易に関することにはめっぽう弱い側面があります。
同じアジア圏では、中国がもめ出すとその影響は大きいですよね。
外交問題が起きると中国の株価指数に変化があるのは当然として、日経平均やTOPIXも下落するので困ります。
そんなとき、「中国から特に大きな影響を受ける個別銘柄ってどれ?」って感じたことはありませんか?
そこで今回は「日経中国関連株50」というものをご紹介します。
有事の際にこの指数を見ることで、
- 日経が中国からどれくらい影響を受けているか
- 中国に積極展開している銘柄はどの分野か
ということがよりわかりやすいです。ぜひご参考下さい。
日経中国関連株50とは中国に積極展開している銘柄群
日経中国関連株50とは
- 原則として日経株価指数300の構成銘柄から50銘柄選出
- 中国に積極的に事業展開している銘柄を選定している
- 比率に偏りが出ないように「浮動株比率で調整した時価総額」で加重平均
という特徴を持った株価指数のことです。
具体的な選定は
- 日経新聞に掲載された中国関連記事の件数と出現率
- 有価証券報告書に開示された中国関連事業の積極度
をポイント化することで行っています。
算出開始は2010年12月13日からで、2005年1月4日を1000として1分間隔の算出です。
詳細は以下の外部参照リンクをご覧下さい。チャートもここから見れます。
ここまでの情報から日経中国関連株50そのものや、構成銘柄を見てあげることで
- 国内株式市場が中国関連の材料で受けた影響度合い
- 中国関連の材料が多く、材料自体にインパクトがある銘柄
が間接的にわかると考えられますね。
日経中国関連株50の構成銘柄とは
では日経中国関連株50の構成銘柄を見てみましょう(2019年7月時点)。
業種(セクター)単位で考えると、
- 化学
- 機械
- 電気機器
- 商社
- 小売り
が多く、中でも化学は関係が深そうな業種ですね。
商社の場合は企業によって得意な分野が違いますが、日経中国関連株50の構成銘柄を見ることで中国への事業展開を進めている商社はどこかわかりそうです。
その他にもコマツをはじめとした、よく中国のワードが出る主要企業が多く含まれているのがわかります。
次に浮動株比率を見てみると・・・
化学セクターで浮動株比率が高いものは、
- 花王
- 住友化学
- 信越化学工業
- 旭化成
などのようです。個人的には特に、花王が中国でのオムツ売れ行き材料などで物色されているのをよく見る気がしますね。
なお構成銘柄は毎年10月に見直され、10銘柄を上限に入れ替えも行われます。
日経中国関連株50と中国景況感の関係とは
中国のGDPはこの10年ほどで数倍にもなっており、日本はとっくに抜かれてしまっている状況です。
中国は人口も資源も工業もあり、世界的にも無視できない存在になっています。
しかし最近では
- 中国の経済成長率の鈍化
- 米中問題(貿易摩擦)
などを理由に中国の景況感に陰りが見え始めているのでは?というニュースもちらほら出ています。
日経中国関連株50を構成している銘柄は「中国への事業展開を進めている企業達」ですから、中国の景況感や外交問題に大きく左右されますよね?
当然、そういったニュースが出始めると構成銘柄の株価は下がるわけです。
しかし、ニュースは永遠に中国の景気後退を謳うわけではないですし、実際に個別銘柄の売上高が減少傾向にならない限り株価を戻すことが多いでしょう。
最近では図のように、ファーストリテイリングが中国の景気後退ニュースが出ている時期に調整し、その後の決算で中国の売上高好調を見せて高値更新する流れを踏みました。
ここまでうまくいくケースもなかなかありませんが、四季報や適時開示情報などをヒントに中国関連の売上を含めて好調な企業はマークしておくと良いですね。
「企業全体の業績がうまくいっているのに中国関連の思惑で売られてしまった」というパターンならリバウンドを取れる確率が上がります。
まとめ
いかがでしたか?今回は日経中国関連株50の概要や構成銘柄についてご紹介しました。
中国関連のニュースが出たら構成銘柄をチェックし、調子の良い銘柄の押し目を取れるようにチャートの考察をしていきましょう。
あまりにもいきすぎた調整と思われる価格や、意識されやすい節目まできた段階で仕込んでおくとすんなりと値幅が取れることも少なくありません。
関連記事には
がありますのでご参考ください。それではまた!