どうも、ひげづら(@higedura24)です。
「RCIの使い方とRSIとの違い!知るだけであなたも値幅取り名人!」ではRCIの基本的な考え方や活用方法についてお伝えしました。その中の内容に、「RCIは短期線と長期線の2本を活用する」というものがありましたね。おそらく多くの方は2本のRCIを活用しながらトレンドの状態や相対的な天底を考察していることと思います。
しかし、実はRCIには「RCI3本手法」が存在するのをご存じでしょうか。基本的なRCIに対する考え方は変わりませんがRCIが1本増えることでより売買タイミングが計りやすくなりますのでぜひご参考ください。。
※誤解の無いように断っておきますが、このRCI3本手法は私が考えたわけではなく鳥居万友美さんという有名なFXトレーダーが広めた手法です。
この記事は「月100万円儲ける鳥居万友美さんに聞く(2) RCIの二重底、三重底を見逃すな!」の外部参照リンクで公開されている内容の一部に加え、実際にRCI3本手法を活用する中での私の考えを述べました。RCI3本手法に関しては触りの部分のみ書いていますので、興味のある方は外部リンクもしくは記事末に紹介する関連書籍などをお読み下さい。
<YouTube解説はこちら!>
RCI3本手法とは
一般的にRCIは短期線(9日)と長期線(26日)の2本活用が主流です。それぞれの意味合いとしては
- 短期線:直近値動きの状態や売買タイミング
- 長期線:トレンド方向
というものがあります。使い道としては、
- 2本が天井と底のどちらに向かっているかでトレンドを見る
- 天井もしくは底との位置関係で相対的な株価位置を見る
- ダブルボトムやクロスを見て売買タイミングを計る
といった具合ですね。RCI3本手法ではここにもう少し長い期間のRCIを追加することで、
- 短期線:売買タイミング
- 中期線:直近のトレンド
- 長期線:大局のトレンド
といった意味合いをそれぞれに持たせています。
設定について
RCIを3本活用する手法では、
- 短期線:9日
- 中期線:26日
- 長期線:52日
という設定が一般的です。「一般的」と表現したのはトレーダーによっては時間足ごとに設定を変えていく方もいらっしゃるからですね。私個人としては一般的な設定で問題ないかと考えますが、テクニカル指標の設定は好みがありますので変えても良いでしょう。
ただし設定期間を短くすれば敏感に反応する反面、ダマシも多くなります。逆に設定期間を長くすればダマシが減る分、反応は鈍くなりエントリーも遅れがちになります。設定を変えるメリット・デメリットは忘れないようにしてくださいね。
ちなみに前回記事でいう長期RCIは26日設定なので、この記事では中期RCIという立ち位置になっています。
長期RCIの特徴
それでは実際にRCI3本をチャート上に表示させてみましょう。こちらをご覧下さい。
ローソク足や移動平均線の下に表示されているRCIのうち、
- 短期RCI:赤
- 中期RCI:緑
- 長期RCI:青
となっています。短期RCIと中期RCIは通常の2本手法と同様の設定なので前回記事で見慣れた動きですね。
新たに追加した長期RCIを見てみると、かなり動きが緩やかで天井に到達しては底に向かい・・・というゆったりとした動きをしています。この緩やかな動きこそ大局的なトレンドを表しており、トレンド発生中ではこれ単体でも状況判断材料として使いやすいです。
図は日足チャートで横軸の1区間が数ヶ月を表していますが、大体長期RCIは数ヶ月かけて天底をつけるペースとなります。個人的には長期RCIと合わせて中長期の移動平均線を観察していて、これは中長期の移動平均線という直接的なトレンド指標と長期RCIの方向が合致している期間ほど値幅が取りやすいと考えているからです。
ちなみにRCI単体でトレンドを考えた場合には、
- 同じ時間足の中で中長期のRCIが同じ方向を示している(その時間足におけるトレンド)
- 異なる時間足の中で両者の中長期RCIが同じ方向を示している(複数時間足によるトレンド強化)
という考え方が重要だと考えています。
RCI3本手法の3重天井と3重底シグナル
RCI3本手法では、短期~長期RCIの方向でトレンドを見ることができるだけでなく有名な売買シグナルもあります。それは鳥居さんが色々な書籍や取材、セミナーで述べている「3重天井・3重底」です。こちらをご覧下さい。
黄色枠の部分で短期~長期RCIが全て天井に張りついていますね。厳密に言えば100%でずーっと推移しているわけではなく天井付近のゾーンです。
ここから株価が押し目を形成すると、黄色丸部分のように短期RCIが反応して落ち込みます。この「中長期RCIは天井に張りつき、短期RCIが深めのボトムを形成するタイミング」が絶好の押し目買いポイントです(3重底ではこの逆の動きになります)。
上記は前回記事で述べた「26日RCIが天井張り付きかつ短期RCIがボトム形成」というパターンに類似していますが、今回表示している長期RCI(52日設定)まで天井に張り付いたことを確認するという点が大事です。
52日という設定の特性上、これらの場面がくる頻度は低いですが「中長期RCIが張り付くほどのトレンドを確認する」という作業が入ることで無駄な売買を減らせるわけですね。自分が望む状況までひたすら待って値動きを切り取るという上でもRCI3本手法は勝率を上げてくれるでしょう。
したがって個人的には3重天井や3重底を狙う場合、初動を掴むというよりはトレンドが明確になってから押し目を拾うイメージがあります。そのため、もう少し初動付近で拾いたいなという時は前回述べたような「天底付近でのRCIのゴールデンクロス」などを中長期RCIを使って売買シグナルとしても良いでしょう。実際のチャートで言うと・・・
こんな感じの状況です。ローソク足が底這いから少し上昇したタイミングで中長期のRCIがゴールデンクロスしていますね。RCI2本手法と同様にクロスを見てあげれば転換タイミングを掴みやすく、うまくいけばその後の3重天底で押し目買いや戻り売りも可能となります。
複数時間足を活用しよう
RCI3本手法では基本的に以下のような複数時間足を組み合わせて使います。
- 4時間・1時間・15分
- 1時間・15分・5分
ただしこの組み合わせはデイトレに特化していますし、株で頻繁に使われる時間足ではありませんよね。そのため株でスイングトレードをする場合は、週足・日足を組み合わせて活用すれば良いでしょう。ザラ場に拾うことを考えるのなら、ここに1時間足・15分足・5分足のどれかを追加します。
複数時間足を活用する際のポイントとしては
- 複数時間足における中長期RCI方向が合致しているか確認
- 合致していればトレンドの関連性が高く、短い時間足を見ながら同じ方向に売買しやすい
ということが挙げられると感じます。メインで観察する時間足を決め、方向性が合致する局面がくれば期待値は高まるイメージですね。
RCIを複数時間足に渡って何本も確認することがストレスなのであれば、例えば
- 長期と短期の2つの時間足をどれにするか決める
- 短期のトレンドが長期時間足にも伝わってきているか確認する
- 長期時間足にトレンドが伝わっている状況で、短期時間足を監視
- 短期時間足でRCI3本手法を使い売買シグナルが出るか確認
という感じに、RCI手法を活用する部分を限定してあげるのもひとつの手でしょう。トレンド転換はまず短期時間足で初動の値動きが出て、それが徐々に長期時間足にも伝わっていくものです。長期時間足のトレンドに対して、短期時間足に押し目や戻り売りのタイミングがきているかRCIで確認するのがポイントというわけですね。
実例としては・・・
こんな感じ。この例では
- 左:週足
- 右:日足
を表示しています。左側の週足では、日足の上昇によってトレンドが上向いていることがわかりますね。その中で、週足の黄色枠を切り取ってきたものが右の日足期間です。
日足期間の後半には3重天井から短期RCIが深いボトムを形成しており、ここは週足の黄色枠内における陰線に合致します。週足を普通に見ていてはこの陰線が押し目かは判断しづらいですが、トレンド確認をしつつRCI3本手法を活用するとわかりやすいですね。
RCI3本手法の練習方法
この記事で紹介した方法を頭で理解しても実際の売買だと判断に迷うということもあるでしょう。細かなタイミングや判断は実際にやってみないと感覚が掴めないのでそれは当たり前だと思います。
そこでおすすめな方法がジュース代レベルから行う少額FXトレードですね。少額FXであれば大きく勝っても負けても10円や100円の世界なので気兼ねなく好きなだけリアルトレード練習ができますし、自分の時間を取りやすい夜間帯でも売買できるので人気があります。
スマホトレードはもちろん、日本が祝日でも月曜から金曜であれば売買が楽しめるので有効活用できますよ。RCIをうまく使えるようになりたい!という方はFXを活用しない手はないですね。
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まとめ
いかがでしたか?今回はRCIの応用編として、RCI3本手法をご紹介しました。実際に使ってみるとわかりますが、長期RCIの方向性は信憑性が高いです。
売買シグナルとしてだけでなく相場の状況を考える際にもシンプルな武器となってくれるでしょう。その上で3重天底などの売買シグナルを活用できたら良いですね。
ちなみに、ボリンジャーバンドとの併用手法は「RCIとボリンジャーバンド併用手法!それぞれの役割を解説!」で解説していますので併せてご参考ください。