どうも、ひげづら(@higedura24)です。
「RCIの使い方や手法!RSIとの違いを含めてチャートで解説!」ではRCIの基本的な考え方や活用方法についてお伝えしました。
その中の内容に、「RCIは短期線と長期線の2本を活用する」というものがありましたね。
おそらく多くの方は2本のRCIを活用しながらトレンドの状態や相対的な天底を考察していることと思います。
実はRCIには「RCI3本手法」が存在するのをご存じでしょうか。
基本的なRCIに対する考え方は変わりませんが、RCIが1本増えることでより売買タイミングが計りやすくなります。
※誤解の無いように断っておきますが、このRCI3本手法は私が考えたわけではなく鳥居万友美さんという有名なFXトレーダーが広めた手法です。
この記事は「月100万円儲ける鳥居万友美さんに聞く(2) RCIの二重底、三重底を見逃すな!」の外部参照リンクで公開されている内容の一部に加え、実際にRCI3本手法を活用する中での私の考えを述べました。
RCI3本手法に関しては触りの部分のみ書いていますので、興味のある方は外部リンクもしくは記事末に紹介する関連書籍などをお読み下さい。
RCIを3本使う意味とは
一般的にRCIは短期線(9日)と長期線(26日)の2本活用が主流です。
それぞれの意味合いとしては
- 短期線:直近値動きの状態や売買タイミング
- 長期線:トレンド方向
というものがあります。使い道としては、
- 2本が天井と底のどちらに向かっているかでトレンドを見る
- 天井もしくは底との位置関係で相対的な株価位置を見る
- ダブルボトムやクロスを見て売買タイミングを計る
といった具合ですね。
RCI3本手法ではここにもう少し長い期間のRCIを追加することで、
- 短期線:売買タイミング
- 中期線:直近のトレンド
- 長期線:大局のトレンド
といった意味合いをそれぞれに持たせています。
RCI3本手法の設定とは
RCIを3本活用する手法では、
- 短期線:9日
- 中期線:26日
- 長期線:52日
という設定が一般的です。「一般的」と表現したのは、トレーダーによっては時間足ごとに設定を変えていく方もいらっしゃるからですね。
私個人としては一般的な設定で問題ないかと考えますが、テクニカル指標の設定は好みがありますので変えても良いでしょう。
ただし設定期間を短くすれば敏感に反応する反面、ダマシも多くなります。
逆に設定期間を長くすればダマシが減る分、反応は鈍くなりエントリーも遅れがちになります。
設定を変えるメリット・デメリットは忘れないようにしてくださいね。
RCI3本手法の特徴とは
それでは実際にRCI3本をチャート上に表示させてみましょう。こちらをご覧下さい。
ローソク足や移動平均線の下に表示されているRCIのうち、
- 短期RCI:赤
- 中期RCI:緑
- 長期RCI:青
となっています。短期RCIと中期RCIは通常の2本手法と同様の設定なので前回記事で見慣れた動きですね。
新たに追加した長期RCIを見てみると、かなり動きが緩やかで天井に到達しては底に向かい・・・という割と規則正しい動きをしています。
この規則正しい緩やかな動きこそ、大局的なトレンドを表しておりこれ単体でも状況判断の材料として使いやすいです。
図は日足チャートで、横軸の1区間が数ヶ月を表しています。日足で考えたときに長期RCIは数ヶ月スパンで天底をつける動きとなりますので覚えておきましょう。
個人的には、長期RCIと合わせて中長期の移動平均線を観察しています。
中長期の移動平均線は直接的なトレンドを教えてくれるものなので、その方向と長期RCIの方向が合致している期間ほど値幅が取りやすいからです。
RCIのみで考えた場合には、
- 同じ時間足の中で、中長期のRCIが同じ方向を示している(その時間足におけるトレンド)
- 異なる時間足の中で、両者の中長期RCIが同じ方向を示している(複数時間足によるトレンド強化)
という考え方が重要だと考えています。
RCI3本手法の3重天井と3重底シグナルとは
RCI3本手法では、短期~長期RCIの方向でトレンドを見ることができるだけでなく有名な売買シグナルもあります。
それは鳥居さんが色々な書籍や取材、セミナーで述べている「3重天井・3重底」です。
こちらをご覧下さい。
黄色枠の部分で短期~長期RCIが全て天井に張りついていますね。厳密に言えば100%でずーっと推移しているわけではなく天井付近のゾーンです。
ここから株価が押し目を形成すると、黄色丸部分のように短期RCIが反応して落ち込みます。
この「中長期RCIは天井に張りつき、短期RCIが深めのボトムを形成するタイミング」が絶好の押し目買いポイントです。
3重底ではこの逆の動きになります。
長期RCIの特性上これらの場面がくる頻度は低いと感じますが、無駄な売買を減らして自分が望む状況をひたすら待てば良いということでもありますね。
個人的には、3重天井や3重底は初動を掴むというよりはトレンドが明確になってから押し目を拾うイメージです。
そのため、もう少し初動付近で拾いたいなというときは「天底付近での中長期RCIのクロス」を併用するのがおすすめですね。
実際のチャートで言うと・・・
こんな感じの状況です。ローソク足が底這いから少し上昇したタイミングで中長期のRCIがゴールデンクロスしていますね。
RCI2本手法と同様にクロスを見てあげれば転換タイミングを掴みやすく、うまくいけばその後の3重天底で押し目買いや戻り売りも可能となります。
RCI3本手法は複数時間足を活用する
RCI3本手法では基本的に以下のような複数時間足を組み合わせて使います。
- 4時間・1時間・15分
- 1時間・15分・5分
ただしこの組み合わせはデイトレに特化していますし、株で頻繁に使われる時間足ではありませんよね。
そのため株でスイングトレードをする場合は、週足・日足を組み合わせて活用すれば良いでしょう。
ザラ場に拾うことを考えるのなら、ここに1時間足・15分足・5分足のどれかを追加します。
複数時間足を活用する際のポイントとしては
- 複数時間足における中長期RCI方向が合致しているか確認
- 合致していればトレンドの関連性が高く、短い時間足を見ながら同じ方向に売買しやすい
ということが挙げられると感じます。
メインで観察する時間足を決め、方向性が合致する局面がくれば期待値は高まるイメージですね。
RCIを複数時間足に渡って何本も確認することがストレスなのであれば、例えば
- 長期と短期の2つの時間足をどれにするか決める
- 短期のトレンドが長期時間足にも伝わってきているか確認する
- 長期時間足にトレンドが伝わっている状況で、短期時間足を監視
- 短期時間足でRCI3本手法を使い売買シグナルが出るか確認
という感じに、RCI手法を活用する部分を限定してあげるのもひとつの手でしょう。
トレンド転換はまず短期時間足で初動の値動きが出て、それが徐々に長期時間足にも伝わっていくものです。
長期時間足のトレンドに対して、短期時間足に押し目や戻り売りのタイミングがきているかRCIで確認するのがポイントというわけですね。
実例としては・・・
こんな感じ。この例では
- 左:週足
- 右:日足
を表示しています。左側の週足では、日足の上昇によってトレンドが上向いていることがわかりますね。
その中で、週足の黄色枠を切り取ってきたものが右の日足期間です。
日足期間の後半には3重天井から短期RCIが深いボトムを形成しており、ここは週足の黄色枠内における陰線に合致します。
週足を普通に見ていてはこの陰線が押し目かは判断しづらいですが、トレンド確認をしつつRCI3本手法を活用するとわかりやすいですね。
RCI3本手法のみで売買しても良いのか
ここまでRCI3本手法についてご紹介してきましたが、チャートを総合的に判断することが重要です。
私は基本的にはローソク足や移動平均線を併用して・・・というかそちらをメインにしつつ判断が難しいときにRCIを活用しています。
鳥居さんもRCIだけでなくその他のテクニカル指標を組み合わせて売買していらっしゃるようです。
鳥居さんがどのような手法でトレードしているのかは
などをご参考にすると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?今回はRCIの応用編として、RCI3本手法をご紹介しました。
実際に使ってみるとわかりますが、長期RCIの方向性は信憑性が高いです。
売買シグナルとしてだけでなく相場の状況を考える際にもシンプルな武器となってくれるでしょう。
その上で3重天底などの売買シグナルを活用できたら良いですね。
ちなみに、ボリンジャーバンドとの併用手法は「RCIとボリンジャーバンド併用手法!それぞれの役割を解説!」で解説しています。
併せてご参考ください。
その他、RCIと組み合わせて活用していただきたいローソク足や出来高分析に関しては
などで解説してますので、併せてご参考下さい。それではまた!