【利食い千人力とは】含み益がガリガリ減った経験談と投資信託への適用

    

利食い千人力とは「利食いは千人の味方に匹敵するくらい価値のあることですよ」という意味です

株の売買を始めた頃はこの感覚があまりないかと思いますが、続ければ続けるほどこの格言の意味が重くのしかかってきます。この記事では

  1. 利食い千人力という投資格言が示す意味
  2. 類語と考えられるその他の投資格言
  3. 重要性を感じた経験談
  4. 意味合いが強まる株の特徴

などをまとめました。含み益ほど信用ならないものはないですね。

利食い千人力の意味とは

まず利食い千人力の読み方ですが、これは「りぐいせんにんりき」と読みます。冒頭で述べたように意味合いは

  1. 利食いをすることは千人の味方に匹敵する価値がある
  2. 含み益は確定させないと自分のものにはならない
  3. まだ儲かるとタカをくくっているとあっという間に無くなってしまう

といったものです。

利食い千人力の類語となる投資格言で代表的なものは「含み益は絵に描いた餅」というものがあり、「含み益は確定させるまで自分のものではなく絵に描いた餅と同じく幻である」と教えてくれています。

ちなみに「含み益は幻、含み損は現実」なんていう表現も投資家の間では有名ですが、こちらは

  1. 含み益があっても幻のように消えてしまう
  2. 含み損は自分が置かれている現実なのでしっかり対応しよう

と少し違った意味合いなのかもしれませんね。

恐怖を感じた経験談

利食い千人力の意味合いは伝わったかと思いますが、正直これだけでは本当の重みがわからないでしょう。そこで実際に私が体験した利食い千人力のエピソードをご紹介します。

今回ご紹介するのはディップという銘柄の2019年6月から2020年3月における値動きです。当時の値動きはとても安定していて、じっくり時間をかけて含み益が増えていました。とても安定感ある値動きでいつまでも持っていられそうな気がしていましたが・・・

利食い千人力

3500円の節目を境に突然売られ始めてしまったんです。実はこの上昇が始まる前にTwitterでもつぶやき割と底値付近で買い始めていたので含み益はかなり大きく、正直この程度の下げなどへっちゃらだと感じていました。

むしろどこで買い増そうかと悩んでいたくらいで、今考えれば完全に調子に乗っていたと思います。しかし、実際には売られ始めてからあっという間に底値まで落ちていったわけで、最初の買い玉の含み益が目減りするだけでなく、買い増した分の含み損も増えていきました。結局は当初持っていた含み益からかなり減った分しか利食いできず、この時に改めて利食い千人力の投資格言を痛いほど感じさせられましたね。

株式市場ではよく言われることなのですが、実は買いの勢いやスピード感より売りの方がすさまじいものがあります。また、今回の例で言うと長く上がっていた株ほど持っている人や含み益を握っている人も多いので、そういった人達が躊躇なく売り始めるとこのように一気に崩れてしまうのでしょう。

ちなみにディップは企業や業績への信頼感から買いを入れた経緯があるのですが、上昇株の中には思惑だけで上昇してきたものもありますよね。経験的にそういった思惑だけで上がってきた株ほど実体がない傾向にあると感じます。

好業績を背景に上げてくれれば企業としての実力や判断するための数字があるわけですが、思惑は単なる投資家の願いや妄想に過ぎません。不安になれば売ってくるのは当たり前で、崩れたあとに拾う人も中々少ないでしょう。

低位株は急騰後の全戻しで放置される

図のように低位株が急騰から全戻ししたあと数年スパンで忘れ去られることなどよくあることで、特に思惑だけで大相場を抱くとその傾向はより強くなります。先ほどのディップに関しては・・・

好業績であれば戻しても拾われやすい

赤枠部分で全戻しした後に業績や企業の実力を買って再度拾われる動きがありましたが、低位株ではそうならないことも多いと知っておきましょう。もし低位株で思わぬ含み益が発生したら利食い千人力を思い出して頂き、売られ始めたら躊躇なく手仕舞いすることをおすすめします。

利食い千人力は投資信託にも言えるのか

ところで昨今では投資信託を始める方も増えてきましたよね。利食い千人力は投資信託にも言える事なのでしょうか。

個人的な結論としては投資信託だけでなく配当および優待株といった長期的な視点で買った株も利食い千人力の対象外になると考えています。なぜならこういった類の投資は短期的な値動きでモノを考えないからです。

例えば投資信託では米国株式市場の成長を享受したいがためにコツコツ買いを入れている方が多いので、投資スパンとしては20年や30年ではないでしょうか。それなのに現時点の含み益が30%だからといって売るのは矛盾しています。

仮に複利効果を発揮しながら20年以上も運用すればはるかに大きな利益を得られる可能性があるので、早々に売るのはもったいないでしょう。もちろん米国株式市場がここから落ち目になっていく可能性もありますが、それなら含み益の大きさではなく米国株式市場に関連した材料で売らなければなりません。

年率リターンで明らかに上振れている分だけを利食いしてリバランスするのであれば良いですが、長期投資では理由も無く当初の投資方針を曲げるのは御法度です。やはり投資信託は利食い千人力の対象外ではないでしょうか。

優待や配当狙いで買っている株も同じくらい長いスパンでインカムゲインを受け取るために買っているので、含み益ではなく配当や優待に関する変化で売りを考えます。利食いはどちらかと言えばキャピタルゲインの話なのでその違いを意識すべきですね。

まとめ

今回は利食い千人力についてまとめました。利食い千人力とは「利食いすることは千人の味方に匹敵するほど価値がある」という意味で、含み益は欲張らず確定させていこうという投資格言です。

まだ株価が上がるかもしれないと考えると悩んでしまいますが、売りの勢いは買いのそれよりはるかに大きいもの。悩んでいるうちにあっという間に含み益が消えてしまったなんてこともあり得るので、特に低位株の急騰局面では判断を素早くした方が良いでしょう。

ただし投資信託のように長期目線でモノを考えている場合は必ずしも利食い千人力には当てはまらず、それなりの理由で判断をする必要があります。リバランスなど適切な処理以外にすぐ売るのはやめましょう。

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