どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株式市場では年に数回ほど大きな急落場面がありますよね。
ひどい場合はたった一日で日経平均株価が1000円以上も下がり、そこから大きな下落が断続的に続く暴落相場となります。
そういった局面ではスイングポジションや中長期ポジションに大きなダメージを与え、多くの個人投資家が悲鳴を上げるわけです。
また、大ダメージを負った個人投資家が考えることのひとつに「デイトレやスキャをやっている人はうらやましいなぁ」というものがあります。
そこでこの記事では「株価暴落時はデイトレやスキャが有利なのか」というテーマで考えを述べました。
確かに有利な点もありますが、個人的には失敗した経験もたくさんありますよ。
失敗談を交えて書いてみたのでぜひご参考ください。
デイトレやスキャの特徴
では株価暴落時のデイトレやスキャが有利なのか順を追って考えていきましょう。
まずはデイトレやスキャの特徴からです。
メリットは宵越ししないことと心理面
デイトレード(略してデイトレ)やスキャルピング(略してスキャ)はその日に完結させるポジションを持つトレードのことですね。
両者をひっくるめてデイトレと呼ぶこともありますが、個人的には保有時間が
- スキャ<デイトレ
だと考えていて、似て非なるものかなと思います。
デイトレは数十分から数時間単位で利益を出すイメージで、スキャはもっと短いスパンで繰り返すイメージです。
保有時間が短いということはポジションの作り方も変わってくるので、そういった意味でも違ったものかなと思います。
ただ、共通のメリットとして
- 宵越しのポジションがないので明日以降の相場状況は関係ない
- 暴落に巻き込まれていないため心理的に優位
- 値幅が拡大する局面で利益を出しやすい
という点があるでしょう。「値幅が拡大する」とは文字通り「値動きが大きくなる」という意味ですね。
翌営業日の相場が大きく暴落しようとも、日をまたいで保有している銘柄が無ければなんの影響もありません。
また、宵越しのポジションを持っている人たちが慌てて売っている横で冷静にトレードできますし、一方向に動いている銘柄に乗った時の恩恵も大きいです。
デメリットは利益の伸ばしづらさと値幅リスク
ただし、デイトレやスキャにはデメリットもあります。
まず1日に取れる値幅には市場の仕組み的にも限界がありますよね。
ザラ場のほんの数時間の上昇を切り取るのと、数日間の上昇を切り取るのでは利益の大きさが変わってきます。
デイトレとスイングを比較した時に、どちらもトレンドにしっかりと乗れているのであれば保有期間の長いスイングの方が大きな利益になりやすいでしょう。
これは宵越ししないことのメリットと表裏一体ではありますが、立派なデメリットだと思います。
また、あまりにショッキングな株価暴落時は値幅が拡大しすぎだろというケースもありました。
例えば新型コロナショックで市場が大パニックになっている時もそうでしたが、
- 寄りから下げたと思えば大きく反発した
- 大きく反発したと思えばまた下げた
ということが数百円以上の値幅で起こるわけです。
例えば・・・
図の黄色丸で囲った日の相場は
- 寄りから途中までは陰線で直近安値を更新
- ある時間から切り返して長い下髭に転換
- そのまま始値や前日終値以上まで上昇
という流れが1000円以上の値幅で行われました。
私は途中まで「なんだ今日も安値を更新する流れか」と売り目線でいたところを大きく戻されたので、空売りの買い戻しを余儀なくされてしまいました。
専業投資家になってバリバリ利益を上げているような方にとっては値幅天国だったのかもしれませんが、私にとってはあまりに拡大した値幅はリスクでしかなかったようです。
こういったケースでは下手に手を出せば上でも下でも損切りさせられ兼ねないので、一日を通して流れが変わらない急落局面くらいがちょうど良いのかもしれません。
私のように値幅が拡大した状況で流れを読み誤ると、それがリスクとなって降りかかるので気をつけた方が良いですね。
株価暴落時はデイトレやスキャが有利か
デイトレやスキャはメリットとデメリットがありつつも、株価暴落時では有利な立ち位置にあります。
ただし、いくつか前提条件もあるのではないでしょうか。
デイトレやスキャ専門ほど有利
デイトレやスキャは株価暴落時に有利な立ち位置ですが、完全に有利な立ち位置だと言えるのはデイトレやスキャ専門でやっている人だと思います。
株価暴落局面で最も心理的に参ってしまうのは「相場が始まる前から大きな含み損が生じることが目に見えている」という点です。
もし金曜のNYダウが大暴落したのであれば土日を通して憂鬱というケースもありますし、月曜の寄り前もどれくらいの気配値かドキドキしますよね。
デイトレやスキャ専門でやっている人が恵まれているのはこういった心理面に陥らず、フラットな状態で相場に向き合えることでしょう。
したがって、大量の含み損を抱えている状態で「デイトレやスキャで少しでも損失を埋めよう!」なんて考えるのは危険だと考えられます。
正直申し上げて、こんな事を書いている私もデイトレで損失を埋めようとしてしまう側の人間なんです。
大型株の長期ポジションがあるので毎回必ず暴落の影響を受けますし、損失を埋めようと無駄にロットを張ってしまった経験もたくさんあります。
調子に乗って大きく順張り売りした日に限って大リバウンドが起きてしまい、長期ポジは多少なり回復したもののデイトレで損失を出したというパターンでは本当に自己嫌悪に陥るんですよね。
ちなみに、株価暴落時に
- 下げに対して順張り
- リバウンド狙いの逆張り
のどちらをするべきか、どちらが自分に合っているのかも大事だと思います。
私は普段は買いばかりしている人間なので、そういった意味でもいけなかったのかなと感じました。
値幅が大きいということはリスクも大きくなっているわけで、
- なぜリスクを度外視して無駄なことをしてしまったのか
- もっと様子を見るべきだったか
- 冷静なつもりでもパニックだったのかな
と後悔しないようにデイトレそのものに慣れておく必要があります。
暴落要因と関連するものを狙う
株価暴落時にデイトレやスキャが有利な点に「相場状況によって方針を変えられる」という点があり、
- 寄りから少しだけ様子を見て、見立てが合ってそうなら突撃しよう
- 地合いが悪化した原因のど真ん中にある銘柄を狙うようにしよう
という戦略などが可能です。
例えば、日経平均株価には戦争懸念で地合い悪化するケースが多発する時期がありました。
当時はミサイル関連のニュースで必ずと言って良いほど防衛関連銘柄に注目が集まり、寄りから特買い気配になることもあったくらいです。
私も防衛関連銘柄でデイトレしましたし、その時期は良い利益源となったことを覚えています。
これは特買いでも関係なく買えということではなく、その時期の傾向として「特買いだろうと構わず上昇継続してストップ高」というケースが多かったからデイトレしたわけですね。
このように株価暴落背景によって適切な銘柄を狙うことができるのであれば、デイトレやスキャは有利な立場にいられると思います。
ただし、防衛関連銘柄が急騰やストップ高の連チャンから突然急落したように、いつかは逆手に取られるので逃げ足と利食いの落としどころは潔くした方が良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は株価暴落時にデイトレやスキャが有利かというテーマでお話しました。
株価暴落時のデイトレやスキャには、心理面に大きなアドバンテージがあります。
ただしそこには宵越しのポジションがあるかどうかなども関係していて、完全に有利な立場と言えるのはデイトレ専門でやっている人達です。
株価暴落のダメージを少しでも補填しようと焦ってデイトレをするのはアドバンテージが薄くなっているので、私も注意したいと思います。
また、株価暴落の局面では適切な銘柄選択が求められ、なるべく流れが読みやすい所を狙うべきでしょう。
値幅拡大はデイトレで利益を出しやすい反面、リスクも高まっている状態なのでしっかりと様子を見る判断も賢明ですね。
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