オリンパスの株価暴落理由!世間を騒がせた大事件とは?

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

皆さんは国内の消化器内視鏡シェアでトップを誇る企業をご存じでしょうか?

その名もオリンパスという会社で、デジカメなどの製品も出していることから医療従事者だけでなく幅広い世代の方に周知されていますよね。

会社としてはかなり大きく立派ですが、実は過去に大きな事件を起こしていることでも有名です。

当時は株価暴落に加えて上場廃止の危機にまで陥りましたので、今回はその概要をお伝えしたいと思います。

オリンパスのイメージをガラリと変えてしまった大事件とは一体?

参照リンク:オリンパスグループ公式HP

    

オリンパスはどんな会社?

まずオリンパスという会社について簡単に述べていきます。

オリンパスは精密機器セクターに属している会社で、時価総額2兆円を超えるほどの大企業です。

セクター内の位置づけとしてもHOYAとテルモに続く3番手企業となっていて、国内でも重要な存在と言えるでしょう。

詳細な事業セグメントについては後述しますが、国内における内視鏡やデジカメメーカーとして非常に有名ですよね。

創業は1919年で当時は顕微鏡会社「高千穂製作所」として事業を行っていましたが、その技術から派生して現在の内視鏡やデジタルカメラ事業が出来上がったとのこと。

経営理念には

オリンパスの経営理念

  1. Our Purpose(私たちの存在意義)
  2. Our Core Values(私たちのコアバリュー)

という2つを掲げていて、特に「誠実・共感・長期的視点・俊敏・結束」といったキーワードを強調しています。

個人的には誠実というキーワードに込められた想いと過去に起こした事件は関係ありそうだと感じ、実際に経営者メッセージでも「生まれ変わる」という表現が用いられていました。

新社長が竹内康雄氏になってから掲げられた経営方針には

  1. 医療機器業界のグローバルリーダー
  2. 変化に挑み組織機能を高める
  3. 2023年3月期までに営業利益率20%以上達成が目標

の3つが掲げられ、具体的な施策として

  1. 医療事業を中心としたポートフォリオ
  2. 内視鏡事業の圧倒的ポジションの強化
  3. 治療機器事業への注力と拡大
  4. 次世代の低侵襲手術を牽引するための製品と手技開発

というメイン事業に関する4項目を挙げています。

事業セグメント

オリンパスは医療分野からライフサイエンス・カメラ・オーディオ機器などいくつかのセグメントに分かれた事業を行っています。

具体的な事業セグメントと2019年通期実績の営業利益率は

  1. 内視鏡事業:消化器、外科、手術室、リペア:21.4%
  2. 治療機器事業:内視鏡用処置具、泌尿器・婦人科・耳鼻科・エネルギーデバイス: 10.3
  3. 科学事業:デジタルマイクロスコープ、システム生物顕微鏡、蛍光X線分析装置など:7.8%
  4. 映像事業:デジタル一眼レフ、交換レンズ、コンパクトデジカメ、ICレコーダー、双眼鏡など:赤字

の4つで、主な稼ぎ頭は内視鏡事業と治療機器事業です。

先ほど紹介した経営方針の中には「2023年3月期までに営業利益率20%以上を達成」というものがありましたが、そのための施策に「医療事業の強化」という特徴があったのもセグメントごとの営業利益率が関係していそうですね。

特に内視鏡事業は売上高のほとんどを稼ぎ出しているだけでなく営業利益率20%以上を誇るメイン事業ですから、ここがより一層伸びてくると目標達成も可能なのかなと感じます。

ただ、オリンパスは時価総額が2兆円を超えるほど成熟した企業なので、どこまで伸びしろがあるのかわかりません。

海外売上高比率も82%まで上昇しているのでどういった材料を出してくるのか楽しみですね。

やはり新技術や新製品で新たなシェアを獲得していく流れが有力でしょうか。

業績と各種指標

オリンパスの直近業績は

オリンパスの直近業績

このようになっています。

ここ数年は売上高も各利益も増益傾向ですが、2019年3月の大幅減益が気になるところですよね。

各種指標は

  1. PER(予):35倍前後
  2. PBR:6倍前後
  3. ROE:2.1%
  4. 自己資本比率:40.1%

という状況で、特筆すべき点はありません。

ただ、直近の財務状況は

オリンパスの財務

このように有利子負債が減って利益剰余金が増えているので、かなり前から懸念されていた財務的な体力はついてきているように感じます。

配当と優待

オリンパスは

  1. 配当利回り:0.6%前後
  2. 株主優待:なし

とあまり利回りの良い企業ではありません。

ただし、ソニーがオリンパスの株式を市場放出するという材料を受けて6.2%もの自己株式取得を行っていたので考えていないわけではないようです。

株式分割について

オリンパスの株価はこれまで8000円を超える大きさでしたが、2019年3月に1:4の割合で株式分割を行ったことで2000円前後まで下がりました。

これにより多くの投資家が買いやすい株価になったのでホルダーも増えたことでしょう。

オリンパスの株価暴落理由

ではそんなオリンパスの株価が過去に暴落した理由について述べていきます。

オリンパス事件

株価暴落の歴史を語る上で外せないのは2011年に発覚した「オリンパス事件」です。

オリンパス事件とは

  1. オリンパスが巨額損失を10年以上にわたって隠蔽し、負債も粉飾決算でもみ消した事件
  2. 発覚は2011年7月で、当時の会長らは総辞任
  3. 国内屈指の内視鏡会社であるオリンパスが上場廃止寸前に追い込まれた

というものですね。

この事件によって株式市場はもちろんのこと医療業界にも大きな激震が走りました。

オリンパスが巨額損失を隠した方法は「飛ばし」と呼ばれるもので、

  1. 含み損や債務を抱えた資産を他社に売却することで帳簿外損失とする
  2. 決算期を過ぎた段階で買い戻すことで一時的に損失を隠すことができる
  3. 売却先の企業はペーパーカンパニーのケースもあり

という手法です。

オリンパスの場合は飛ばしによって

  1. バブル崩壊時の多額損失
  2. M&Aによる多額損失

を繰り返し隠蔽したと報道され、火ぶたを切った報道をしたのは月刊FACTAという雑誌です。

これがきっかけで2011年4月に社長就任したばかりのイギリス人経営者マイケル・ウッドフォード氏が社内調査を行い、最終的に当時の会長および副社長に辞任を促しました。

しかし、なぜか逆に取締役会議でウッドフォード氏が解任されたため、ウッドフォード氏自らが一連の流れを公表したわけです。

この公表により当時の株価推移は・・・

オリンパス事件で株価暴落

このように大暴落となっています。

上記は当時の週足チャートで、株価が複数回にわたり大陰線を引いているのは月刊FACTAが

  1. 8月号
  2. 10月号

の二度にわたり報道したことに起因していると思われます。

正直、リーマンショック以降はオリンパスの株価が下げに下げていましたが、そこに粉飾決算を報道されたことで最安値106円(修正株価)まで落ちてしまいました。

結果的にはあわや上場廃止というところで踏みとどまりアベノミクスの波で大復活劇という結末ですが、それにしてもなぜ2007年の高値1330円から92%という大暴落にも関わらず盛り返せたのでしょうか?

おそらくオリンパス側としては明確な理由がないのかなと思います。

強いて言えばオリンパス側が虚偽の記載をしたということが証明されず、上場廃止基準も明確でなかったからではないかと。

例えば虚偽記載ではカネボウなども上場廃止に追い込まれた企業ですが、SMBC日興証券(当時の日興コーディアル証券)はセーフという判断です。

この差は東証の上場廃止基準において明確な基準が設けられていないためだと言われていて、オリンパスが監理銘柄になったものの最終的にセーフとなったのもあいまいな上場廃止基準に助けられたからでしょう。

「上場廃止になるかも!」となっていた銘柄が「上場廃止は間逃れそうだぞ?」となればじわりじわりと株価が平穏を取り戻しても不思議ではありません。

東芝も監理銘柄から復活上昇した経緯がありますが、それは市場が報道に右往左往しながらも最終的に安心したからこそですよね。

オリンパスも同じようなことが言えて、本当にオリンパスが生まれ変わるかが確定していなくても相場力学的に復活する流れだったはずです。

オリンパスや東芝ほどの企業であれば「もし上場廃止にならなければ大チャンスだぞ!」と考える人はたくさんいたでしょうし、東証としても国内における企業立場を加味したのかもしれませんね。

中国子会社の贈賄疑惑

実はオリンパスが不正疑惑を報道されたケースはもうひとつあります。

それは2016年にこれまた月刊FACTAが報道したもので、中国子会社が贈賄関連法令に違反しているのではないかという内容でした。

この件はオリンパス側が適時開示にて否定したものの割と長く引っ張られていて、2018年にも同一内容について開示を出しています。

2016年および2018年におけるオリンパスの株価は・・・

オリンパス中国子会社贈賄で株価暴落

このように急落していますが、結局は高値更新のための踊り場となったようですね。

株価推移としては暴落も急落も乗り越えているオリンパスですが、個人的には度重なる報道で隠蔽体質というイメージを投資家に持たれてしまったことが残念でなりません。

オリンパス側としてもこういったイメージを払拭すべくコーポレートガバンス体制を強化している最中です。

例えば15名の取締役のうち9名を独立社外取締役として任命していて、社内の一存で多数決を取れないようにしています。

また、本社と子会社の内部統制システムにおいて基本方針を掲げ、コンプライアンス意識を高める運動も行っているようですね。

投資家としては、いくら立派な会社でも不正を行うような会社に資金を預けたくはないのでこういった動きは望むところでしょう。

医療機器分野において重要な立ち位置にいるオリンパスですから、ぜひ今後はネガティブな報道をされないようにしてもらいたいです。

オリンパス株の購入時期はいつか

オリンパスの株を購入する時期はいつか考えましたが、やはりマイナスイメージが強く気が進まないと感じてしまいました。

ただ、株価推移としては・・・

オリンパス上場来高値更新

このように上場来高値を更新しているので欲しいと感じる投資家も多いのでしょう。

ちなみに青枠がオリンパス事件の株価暴落部分で、黄枠が中国子会社贈賄関連の下げです。

直近高値を意識するのであれば赤線を引いた1200円あたりが節目となっていそうなので、株価が下がるのを待つならこのあたりかなと思います。

また、営業利益率を上げようと頑張っている経営方針を意識するなら2023年を目途に実現できそうかを見定めるのが良いでしょう。

ただし、実現してから買うのでは遅そうなのである程度はフライング気味に買わなければならないでしょう。

業績よりも株価が先見的に上昇するケースも多いので、株価に勢いが出てきている今のうちに買い場を見つけたいですね。

まとめ

いかがでしたか?今回はオリンパスの株価暴落理由をご紹介しました。

最も大きな要因としてオリンパス事件が挙げられ、それによりオリンパスの不正イメージがついてしまったことは残念です。

ただし2019年の大幅減益を除けば増益傾向で、会社としてもより高い営業利益率を目指している段階と言えるでしょう。

私は個人的なイメージから買うことに抵抗がありますが、上場来高値更新したばかりのこの時期に買い場を探している人もいると思います。

その場合は過去の上場来高値である1200円が節目として意識されやすいので、なるべく良い形で買いたいですね。

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