どうも、ひげづら(@higedura24)です。
人間の生活において欠かせないもの、それは衣食住ですよね。
株式市場にもこれらに関する企業は多数上場していて、未来永劫無くなることはないでしょう。
そのうちの「衣」に関する企業で、特に有名な企業といえば「ZOZO」です。
ZOZOの創業者である前澤氏は色々な意味で有名人で、それに伴ってZOZOの知名度も向上したことと思います。
そんなZOZOは株価がぐんぐん伸びた時期もあれば、一気に暴落した時期もある銘柄です。
この記事ではZOZOの株価暴落理由やその結末、そこから考えられる教訓について書きました。
投資家に刺激を与え続けた有名銘柄の株価推移で勉強させてもらいましょう。
ZOZOの株価高騰時代
ZOZOは
- ファッション通販サイトの「ZOZOTOWN」
- ファッションコーディネートの「WEAR」
- ブランド古着モールの「ZOZOUSED」
などのサービスを運営している会社です。
創業時から2018年の商号変更までは「スタートトゥデイ(スタート・トゥデイ)」という名称で親しまれ、大元のルーツは前澤元社長がバンド活動の傍らで始めた輸入レコード・CD販売でした。
今でこそファッション業界のECサイトは当たり前のように存在していますが、実はその先駆けとなったのはZOZOだとご存知でしょうか。
インターネット上のセレクトショップというコンセプトの「EPROZE(イープローズ)」に始まり、複数のセレクトショップをネット上で集結させた「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」へとつながっていきます。
このアパレルのECサイトというビジネスモデルがヒットしたことで、会社は急成長しました。
2007年にはマザーズへ上場、そこから
- メーカー自社EC支援事業
- ZOZOTOWNアプリの開発
- ZOZOTOWNグローバルサイト
- 2012年東証一部昇格、ZOZOUSEDの開始
- 2013年WEARの開始
- 2015年スタートトゥデイ工務店の発足
- 2017年ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)の発表
- 2018年プライベートブランド「ZOZO」の販売開始
と次々に新事業や新サービス、新商品を展開していきました。
外部参照リンク:ZOZO|会社沿革
2019年の商品取扱高は3200億円を超え、上場時の時価総額366億円から1兆円を超える企業にまで成長したのです。
当然、ZOZOの業績は大きく伸びました。
それに伴いZOZOの株価は・・・
上場時の始値100円から、上場来高値4875円にまで成長することとなりました。
仮に上場日に10万円分の株を保有していれば、480万以上の価値になっている計算ですね。
メイン事業であるZOZOTOWNは、今では多くの方に親しまれているサービスとなっています。
私たちの生活に定着し、それはZOZOの業績にもしっかりと反映されたということでしょう。
ZOZOの株価暴落理由
そんなZOZOでしたが、突如2018年8月から株価暴落が始まりました。
そのきっかけは「2018年4月期の決算発表で営業利益が大幅減益となった」ことです。
営業利益は本業の良し悪しを測るものですから、ここが大きく落ち込んだことは個人投資家だけでなく機関投資家にとっても大きなネガティブ材料だったことでしょう。
プライベートブランド関連からさらなる減益の思惑
通常、ここまで順調に来た銘柄であれば、ある程度の急落・暴落で押し目買いが入り底堅くなってもおかしくはありません。
実際にZOZOも何度か押し目買いが入りましたが、それ以上に売り圧力が高かったため中期移動平均線から上に中々進めなかったのです。
この暴落理由は2017年から話題になっていたゾゾスーツの影響があると思います。
ゾゾスーツとは水玉模様でデザインされた黒い全身スーツのこと。
このゾゾスーツを着て全身を採寸することで、ユーザーの好みのサイズで商品を提供するという狙いがありました。
また、ゾゾスーツには後に発表されたプライベートブランド「ZOZO」をオーダーメイドで提供するという流れもあったのです。
革新的な採寸方法で話題性もあり、しかもプライベートブランドの売り上げへつながるという思惑は株価にも影響しました。
しかし、ゾゾスーツがユーザーに浸透しなければ意味はありません。
ZOZOはスーツを無料で配布することにしました、しかも大量に。
無料配布発表から申し込みが殺到、そして受注生産が追い付かずに発送遅延が長引きました。
それだけではなく、オーダーメイドスーツ自体も発送遅延が起こったのです。
これにより、「あれ?もしかして新事業がうまくいってないの?」と投資家達もなるわけですね。
SNSでもゾゾスーツに対する書き込みが乱立しましたが、ネタにしていたりとあまり良い意見ではなかった印象があります。
本業関連のお話で、しかも前澤氏の計画では業績に大きく貢献するという話だったのに蓋を開けてみたら・・・というのが暴落した理由ではないでしょうか。
その後の決算もあまり振るわず、有料会員への割引サービスが有名出店ブランドから反発を受けるなどネガティブな話題が続きました。
その結果、4800円あった株価は2000円を切るまでの大暴落に。
株価暴落後、衝撃の結末へ
ZOZOは暴落後、株価2000円前後で底値を形成し始めます。
何か月も同じ価格帯で推移し始め、やっと暴落も止んだかと感じていた方も多かったのではないでしょうか。
そして、2019年9月にポジティブサプライズが出ました。
「ヤフーによるZOZOの子会社化発表」です。
なんと、ヤフー(現:Zホールディングス)がZOZOに対してTOB(株式公開買い付け)を行うと言い始めました。
その額は最大で4000億円を超え、発行済み株式の50%を買い付けるという内容に私を含め多くの方が驚きましたよね。
また、同時にZOZOの発行済み株式のうち約36%を保有する前澤氏は大量に株を売却して経営を退く意向も伝えられました。
EC事業を強化したいヤフーと、新たな顧客層を獲得したいZOZOの想いが一致し、両社の今後に期待できる形でZOZOの暴落劇は執着したわけです。
ZOZOの株価暴落で感じた教訓とは
ZOZOが株価暴落からTOBという結末を迎える中で感じたのは、
- 投資家は本業に対するニュースに大きく反応する
- 本業に対する思惑は強い分、崩れたときは怖い
- 株価暴落中は手を出さず、底値が見えたら入る
という教訓です。
そもそもZOZOの株価が崩れたのは「本業の高成長が止まったのか?」という思惑でしょう。
そしてそれ以前から、良くも悪くもプライベートブランドに対する期待感がありました。
それが崩れた結果、株価暴落の引き金が引かれたという見方はあるかと思います。
また、中期移動平均線すら明確に超えられないような強い下落に手を出すべきではないですね。
出すのであれば、
- 中期線と長期線の間隔が縮まった
- 段々と長期線も超え始め、底値を形成し始めた
という下げ止まりの段階でしょう。
毎回ZOZOのようにきれいな底値形成が見られるわけではないですが、逆に言えば底値が明確なのであればそこを基準に入れるということです。
ECを強化したいヤフーの思惑と、株価がだだ下がってきたZOZOがくっついてTOB・・・なんて予想できる人も少ないでしょう。
しかし、チャートの底這いを理由に入ることは十分可能です。
有名企業が暴落したあとはチャンスになることも多いので、今後も下げ止まりに注目していきたいなと感じます。
まとめ
いかがでしたか?今回はZOZOの株価暴落からTOBという衝撃的な結末までをご紹介しました。
監視はしていたので「下げ止まりで買っていればTOBに先回りできたのにな」と少し悔しい気持ちがあります。
株価暴落はチャンスにもなり得るので、底値が見えたときは要注目ですね。
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