日経平均の25日移動平均線乖離率を基準に強弱を考える方法

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株式投資の世界には「移動平均乖離率」というものがあります。

これは任意の移動平均線からどれくらい離れているかを教えてくれるもので、一般的には逆張り指標として扱われることが多いでしょう。

ただ、個人的には逆張り指標以外にも使い道があると考えていて、この記事ではそのひとつをご紹介します。

簡単に言えば地合いと個別銘柄を比較する考え方ですので多くの方が使えるものでしょう。

単純なお話ではありますが、何かの参考にしてくださいね。

    

25日移動平均線と乖離率

まず実際に日経平均を使って移動平均乖離率を見てみましょう。

日経平均の25日移動平均乖離率

チャートの下に描かれている緑線が移動平均乖離率というものですね。

図では「25日移動平均線に対してどれくらい日経平均株価が離れていますか?」という意味にしてあります。

25日移動平均線よりも日経平均が上にあればプラス乖離、下にあればマイナス乖離として表示されるわけです。

それがぐにゃぐにゃと日を追うごとに変化して、1本の線として時系列がわかる仕組み。

逆張り指標として機能するのは「移動平均乖離率が一定以上までくると株価が逆戻しとなる可能性が高い」と言われているからです。

5日移動平均乖離率であれば15%くらいから意識され始めますし、25日移動平均乖離率なら20%以上が目安となるでしょう。

この例では25日移動平均乖離率がマイナス20%のところでリバウンドしていて、いわば教科書通りの展開となっています。

設定期間が長いほど乖離率も大きくなる可能性が高いので、目安が設定値によって変化するのはひとつのポイントです。

個人的には移動平均乖離率は25日以上の設定値の方が信頼性があると思うので、逆張りに使うのであれば「25日移動平均線から20%以上乖離し始めたら注目」程度に覚えておくと良いでしょう。

日経平均株価の25日移動平均乖離率は地合いの目安となる

上記の内容は移動平均乖離率の基本的なお話ですが、今回言いたいことは「日経平均株価の25日移動平均乖離率は地合いの目安」ということです。

先ほどの説明の中に「25日移動平均を上回っていればプラス乖離、下回っていればマイナス乖離となる」というものがありましたよね。

この内容がまさに答えで、日経平均株価が25日移動平均線を基準としたときに強いか弱いかが数字でわかるわけです。

例えば「今日の値動きによって25日移動平均乖離率がマイナス10%になったな」とか「マイナス乖離率が日に日に拡大しているので弱いな」とか思いませんか?

先ほど見せた日経平均株価のケースでは、それを追っていくと、

  1. 暴落の流れによって25日移動平均乖離率が大幅にマイナスとなった
  2. マイナス20%までくるとリバウンドが始まり、段々と収束し始めた
  3. リバウンドがうまくいき、プラス10%近いところまで回復した

という流れがわかります。

その日だけの数字で考えても良いですし、つなげれば流れがわかるのは興味深い点ではないでしょうか。

個別株の推移と比較

25日移動平均乖離率の単独数値と時系列変化は、個別株でも同様のことがわかります。

例えば・・・

個別株の25日移動平均乖離率

これは日経平均株価を構成する大型株の1つです。

25日移動平均乖離率を日経平均株価と同様に表示していますが、その流れは

  1. 暴落相場でマイナス30%まで到達
  2. そこからリバウンドするもののプラス5%にとどまっている

と少し違った流れですよね。

数字があることで暴落の影響も大きいことが明確にわかりますし、リバウンドが弱いこともわかります。

何より、「暴落の影響が大きい」とか「リバウンドが弱い」というのは文章の前に「日経平均株価に比べて」というフレーズが隠れているわけです。

リバウンドの結果、「日経平均株価はプラス10%まできたけどこの銘柄は5%にとどまっている」のであればその個別株は弱いと言えます。

言い換えると

  1. 日経平均株価の25日移動平均乖離率が基準となっている
  2. 25日移動平均乖離率をフィルターとして個別株の強弱感がわかる

ということですよね。

色々と述べてきましたが、つまり「日経平均株価と個別株の25日移動平均乖離率を比較すれば強弱感を数字で把握できますよ」ということが言いたかったんです。

強い個別株と弱い個別株をばーっと確認していって、その結果として

  1. どのような共通点があったのか
  2. いま注目されている銘柄はどんな分野か
  3. 弱い個別株が追い上げてくるのはいつか

など考えを広げていくことも可能ですね。

個別株の直近推移も加味しよう

ただし、個別株がどういった推移を辿ってきたかも考慮した方が良いでしょう。

例えば・・・

図のように明確な下降トレンドを描いているケースを考えてみます。

いくら上記のように25日移動平均乖離率がマイナス10%でリバウンドしたからと言って「この銘柄は強いね!」とはならないです。

そういった見方よりは「それまでの下げである程度織り込まれていたんかな」というイメージが強いと思います。

他にも新興株はマザーズ指数を基準にしてみるとか、単純に日経平均株価の25日移動平均乖離率だけを見るのは難しい面もありますね。

うまく言えませんが、25日移動平均乖離率をフィルターとした時に「自分が腑に落ちる解釈ができる工夫」が必要です。

まとめ

いかがでしたか?今回は日経平均株価の25日移動平均乖離率を使って強弱感を考える方法をご紹介しました。

25日移動平均乖離率は逆張り指標以外にも地合いと個別株を比較するためのフィルターという役割があると思います。

基本的には日経平均株価と個別株の数値を比較するだけですが、それまでの経緯なども重要でしょう。

ぜひご自身なりの見方を考えてみてはいかがでしょうか。

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