どうも、ひげづら(@higedura24)です。
2019年12月下旬から流行し始めた新型コロナウィルスによって世界的なパンデミックが起こりました。
2020年4月には日本でも緊急事態宣言が発動され、国をあげて外出自粛を呼びかける事態にもなったのは本当に驚きです。
この一連の流れによって様々なニュースが飛び交いましたが、特に国民の不安が大きいのは経済に関する内容でしょう。
外出自粛によって本当に幅広い分野の職種に影響が出ましたし、その明暗もはっきり分かれることになりました。
そこでこの記事では新型コロナウィルスによって需要が減った業種と増えた業種について考え、それに伴う株価変動について触れていきます。
私も仕事を持ち子供がいる身なので今後同じようなことは起きてほしくないのですが、株式投資の勉強として今後の糧にしましょう。
新型コロナウィルスで売上高が激減した業種
まず新型コロナウィルスによって需要が減り、売上高が激減した分野について考えてみます。
新型コロナウィルスの恐ろしい所は強い感染力や無症状でも感染拡大となってしまうことです。
当初は高齢の方にリスクがあるとされていましたが、段々と若年層の中にも重症肺炎となる例が出てきました。
全国的に感染拡大が急速に進み始めたことを受け、政府も緊急事態宣言を出し外出自粛を呼びかけたわけです。
なぜ外出自粛なのかというと、
- 密閉
- 密集
- 密接
という3つの「密」を防ぐためで、要するに人との関わり合いを一時的に断ちましょうという意味があります。
キーワードとして「不要不急の外出」が全面に押し出され、新型コロナウィルスが蔓延し始めてからの数カ月間で人が集まるような場所には
- 自治体から営業自粛の通達
- 自主的な営業停止
が見られました。
色々なニュースの中で特に影響が大きいと報じられたのは
- 外食
- 娯楽施設
- 旅行代理店
- 宿泊施設
- 鉄道
- 航空
- タクシー
- 百貨店
などで、不要不急の外出や自粛によって需要が激減したわけです。
客足が真っ先に遠のいたのは外食産業で、幅広いジャンルのお店から人が消えました。
- 営業自粛をしなければいけないが政府からの補償が弱い
- 補償を受けるにも市役所などで手続きが必要
- 個人事業主の収入源が激減して家賃に苦しめられている
など色々なニュースが飛び交ったため、消費者側も「大変な騒ぎになっているんだな」と感じたはずです。
この影響は大手企業も例外ではなく・・・
安定した業績と営業利益率で有名なハイデイ日高も
- 3月の売上高:前年同期比83.9%
- 4月の売上高:前年同期比48.9%
となってしまいました。
この裏で外食産業が取っていた行動は「テイクアウトシステムの導入」です。
店内で飲食することは難しくても、自宅で食べることは可能なため普段はテイクアウトができないお店もシステムを導入する流れになりました。
外出ができない中で消費者のお金が「食べること」に向かったこともあり、元々テイクアウトできる企業に関しては売上高への影響も少なかったようですね。
例えばマクドナルドの4月売上高は・・・
このように前年同期比で6.7%増加となっています。
これを先見するようにマクドナルドの株価は新型コロナウィルスショックからの反発が強く・・・
全戻しとなっていることも印象的です。
不要不急の外出や営業自粛の対象となったのは娯楽施設も同様で、その先陣を切ったのは東京ディズニーランドでお馴染みのオリエンタルランドでしょう。
4月初旬から臨時休園を発表し、その影響で2020年3月期は前年同期比で-31.1%の着地となりました。
新アトラクションなどを控え好調な客足だっただけに残念ですね。
ただ、株価推移としては・・・
このように反発もあるので株主に愛されている特殊な企業だなと感じました(もしかしたら長期継続保有の株主優待も関係?)。
その他の娯楽施設には映画・カラオケ・パチンコなど密集イメージが強いものが主立っています。
また、レジャー関連では旅行代理店や宿泊施設への影響も大きく、総務省が発表した3月の家計調査ではパック旅行費が前年比83.2%の減少となりました。
この結果は消費者も投資家も想定可能だったようで、大手旅行代理店のエイチアイエスの株価は・・・
このように大した反発もなく下落基調となっていますね。
また、不要不急の外出は旅行など特別な移動だけでなく普段のちょっとした外出や仕事の移動も制限されるので、鉄道・航空・タクシーなどの業界も売上高が落ちています。
同じく総務省が発表した3月の家計調査では
- 鉄道運賃:65.2%減
- 航空費:84.7%減
- バス:46.0%減
- タクシー:44.7%減
という結果です。
これを受けてANAや東日本旅客鉄道の株価は・・・
このように軟調となっています。
この他にも百貨店の2020年4月における前年比の売上高は
- 三越伊勢丹HD:81.3%減
- Jフロントリテイリング:78.1%減
- 阪急阪神百貨店:76.5%減
- そごう・西武:71.4%減
と軒並み落ちていて、この背景には食品売り場のみ営業していたことが挙げられるでしょう。
上記以外の細かな分野では卒業式や入学式延期によって礼服が売れなかったりと、自粛から波及して各種イベントに関連する分野にも影響が出ているようですね。
新型コロナウィルスで需要が増加した業種
反対に新型コロナウィルスによって需要が増加した業種にはどのようなものがあるでしょうか。
特に影響が大きく、株式市場でも注目を浴びたのは
- 防護服
- 検査キット
- 治療薬(創薬)関連
- ドラッグストア
- マスクなど感染予防品
- コンビニやスーパー
- テレワーク・遠隔授業・リモート
- 携帯や電気ガスなどのライフライン
といった分野でしょう。
前半の医療関係は当たり前ですが、ポイントとしては
- 不要不急にカテゴライズされたかどうか
- 感染拡大防止の対策となったかどうか
だと思います。
外出自粛の中でも人間が暮らすには
- 食料品
- 日用品
- ライフライン
は必要不可欠ですし、ドラッグストア・スーパー・コンビニはそれらを確保するために必要な存在です。
また、外食産業でテイクアウトや出前の需要が急激に伸びたのは「人に会わずに済むから」ですよね。
他職種においても
- テレワークによって在宅勤務ができる
- 遠隔授業によって休校の影響を緩和できる
- リモート飲み会など情報技術を使ってコミュニケーションを取る
といったことは需要が出てもおかしくありません。
新型コロナウィルスが蔓延する前はこうした遠隔技術がいまいち浸透しない背景がありましたが、これを機会に「あれ?思ったより遠隔技術ってあると便利だぞ!」と需要が継続するかもしれませんね。
- テイクアウトを導入していなかった企業が継続導入する
- 各社が遠隔サービスに力を注ぐ
- 新たなビジネス形態が誕生する
ということになれば、また違った分野が賑わいそうです。
巣ごもり消費で需要を得たもの
ところで、消費者達が外出自粛したことで「巣ごもり消費」という新たなテーマが出たことはご存じでしょうか。
巣ごもり消費とは自宅にいながら行う消費活動のことで、出前はその代表例です。
巣ごもり中の楽しみには食べること以外にも色々なものがあり、
- スマホやタブレットでマンガを読む
- サブスク(定額料金)で音楽を聴く
- ECサイトで自宅にいながら欲しいモノを買う
- HuluやAmazonプライムで映画・ドラマ・アニメを観る
- スマホゲームや家庭用ゲームで遊ぶ
などもイメージしやすいですよね。
例えば電子コミック関連ではまんが王国を運営するビーグリーや、めちゃコミックを運営するインフォコムが注目されました。
その他にもニンテンドースイッチを販売している任天堂も強い値動きでしたね。
ニンテンドースイッチ本体が転売されるほど再需要を得ただけでなく、「あつまれどうぶつの森」が若い世代の女性を中心に大ヒットしたことも要因です。
このように幅広い需要が制限されたとしても全ての需要が無くなるわけではありません。
保有している株を現金化したら、一時的にでも需要がありそうな分野に資金を移動させておくのもひとつの考え方ですね。
まとめ
いかがでしたか?今回は新型コロナウィルスによって需要が減ったものと増えたものについてお話しました。
これほど大きなパンデミックは人生で初めてのことでしたが、思った以上に経済への影響が大きく驚きましたよね。
記事執筆時点でもまだまだ収束している状況ではなく、一刻も早い解決を祈っています。
今後もしばらくは巣ごもり消費が続くと考えられるので、色々な分野に目を配ってみてはいかがでしょうか。
それではまた!
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