どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株のデイトレードでは板情報を見ることが重要です。
板には市場心理や機関投資家の思惑が詰まっていて、それを読み解くことが利益につながります。
板には通常のものとは別に「フル板」というものが用意されているのはご存じでしょうか?
今回はこのフル板について簡単にご説明します。
馴染みのない方も知っておいて損はないものですので、ぜひ覚えておきましょう。
フル板とは
フル板とは東証アローヘッドのFLEX Fullに対応した板情報サービスです。
実際のフル板は・・・
このような見た目になっています。
通常の板よりも縦横に大きく、情報が何列にも渡って羅列されていますね。
簡単に特徴を言うと
- 値幅上限から下限までの注文状況を見ることが出来る
- 通常の板には表示されない注文も表示される
- 価格に対する注文件数を表示できる
- 引け成りなど大引け価格の把握が可能
- 証券会社によって板上にローソク足や出来高を表示
といったことが挙げられます。
通常の板では単純に
- 価格
- 売り注文数
- 買い注文数
を狭い範囲で表示していましたが、フル板を活用することで色々な付帯情報を知ることがきるわけですね。
以前は機関投資家のみが扱っている仕組みでしたが、最近では個人投資家も使えるようになった経緯があります。
フル板の見方とは
では初心者さん向けにフル板の簡単な活用方法についてご紹介します。
より広い範囲で値幅を把握する
例えばこんな板があったとします。クオリティは気にせず、
- グレー部分:通常の板で見られる範囲
- ブルー部分:フル板で見られる範囲
と考えて下さい。
グレー部分だけ見ると、155円の2000株の売り注文が目立ちますね。
しかし、フル板で見ると
- 144円にも厚い注文がある
- 155円を抜ければ板が薄くなるので160円までは早いかも
- 140円・160円にもっと分厚い注文がある(想定レンジ)
ということがわかります。
通常の板で見られる範囲の外側でどこが厚くてどこが薄いのか、さらに値動きの想定レンジも把握できるのがミソです。
狭い範囲でしか値動きを見ていない場合にはわからない情報も、フル板なら入ってきます。
また、レンジが把握できると
- 利益確定
- 損切り
の目安も掴めるはずなので、トレード範囲の決定にも役立ちます。
これはチャートだけ確認してもできないことでしょう。
注文件数で大口注文を見抜く
例えば、こんな板があったとします。
板のクオリティは気にせず、155円の5000株の売り注文を見て下さい。
あなたは買いポジションを持っています。
極端な話ではありますが、この5000株の売りが消えるか食べられれば嬉しいわけですよね。
しかし、問題は「この5000株の売り注文がどんな意図で出されているか」です。
機関投資家が「個人投資家に売りポジションを作らせてやる!」と意図しているならば、この注文はひとつの大きな注文のはずですね。
もしたまたまそこで売りたい個人が多ければいくつもの注文が重なっているでしょう。
そこで「注文件数」をフル板で確認します。
注文件数とは・・・
図の赤枠部分にある数字のことですね。
ここを見てあげると厚い板の内訳がわかり、それによってどんな意図の注文か想像しやすくなります。
累計表示で注文数を考える
フル板には「累計数」という表示があります。累計数とは
図の赤枠部分にある数字で、気配に表示されている注文数を順番に足していったものですね。
累計表示も見てあげることで、
- 予定の注文数でどんな約定の仕方をするのか
- 注文が板に残らず約定できるか
- それができるのはどこの価格か
といったことがパッとわかります。
例えば・・・
あなたが1000株の売り注文を出したいとき、こんな板だったとします。
できれば149円、無理なら148円までに1000株約定させたいとしましょう。
しかし、この板では148円までの買い注文累計は400株で、147円まで許容しても800株しかありませんね。
累計数を見ることで、
- 小分けにして売り注文を出す
- 気配状況が変わることを警戒して累計数が貯まるのを待つ
など選択肢を考える流れになるわけです。
このように「この状況で1000株成り売りしたら予定より大幅に下で売ることになってしまう」と瞬時にわかることが考察を早めるメリットになります。
フル板を使ってみよう!
フル板を使える証券会社はいくつかありますが、おすすめは楽天証券のマーケットスピード2です。
マーケットスピード2のフル板は今回ご紹介したような機能に加え、
- ローソク足
- 価格帯別出来高
も表示できます。
板を見ながら視覚的に
- 当日の安値高値
- 前日比(陰線か陽線か)
- 値動きが重くなりそうな価格
がわかるため、歩み値と併せて見ると効果的です。
また、お好みで売り板と買い板を別々に表示したり、レイアウトを編集できることも特徴ですね。
フル板に興味が出た方はぜひご活用ください。
まとめ
いかがでしたか?今回はフル板についてご紹介しました。
フル板は通常の板よりも情報量が多く、色々なことがわかります。
初歩的なことしか述べていませんので、ぜひご自身でも活用方法を考えてみてはいかがでしょうか。
関連記事には
がありますので、ご参考ください。それではまた!