過去の実例からわかるご祝儀相場の特徴や狙い方とは?

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株の世界にはご祝儀相場というおめでたい雰囲気に包まれた言葉があります。

ご祝儀相場はその名の通り私たち投資家にご祝儀をくれているような嬉しい値動きのことです。

この記事では

  1. ご祝儀相場とはどのような状況で使われる言葉なのか
  2. どういった特徴があるのか
  3. ご祝儀相場には乗るべきなのか
  4. 過去にはどんな例があったのか

という点についてご紹介しましたのでぜひご参考ください。

    

ご祝儀相場とは

ご祝儀相場とは「まるでご祝儀をもらったかのように持ち株が値上がりすること」を言い、一般的には大発会などのイベント事と関連づけられることが多いです。

大発会とはその年の最初の営業日のことで、要するにお正月明け一発目の相場を言います。

お正月と言えばおめでたい年間行事の代表格なので、そういった流れからお年玉と同じようなニュアンスでご祝儀相場という表現が使われやすいでしょう。

したがって、使い方としては大発会で上げ相場がきた場合に「今年の大発会はご祝儀相場になったね」などと言うわけです。

ただし、おそらく「お正月明けでめでたいからたくさん買いを入れよう!」なんて機関投資家も考えてはいないと思うので、色々な要因が重なった結果として上げ日になったものをご祝儀相場と呼んでいると思います。

ちなみにその他にも

  1. 総選挙後に内閣の続投が決定した
  2. 東京オリンピック開催が決定した
  3. 新元号が発表された

など「何かしら大きめなイベント事で相場にとって良い結果が得られた場合」にご祝儀相場という表現が使われ、こういった場合は意図的な買いです。

どんな特徴があるか

ご祝儀相場は基本的には後付け的にわかるものであって、あらかじめ乗っておくということはしづらいと思います。

例えば大発会が上げ相場になると見越して狙う方もいますが、

  1. 本当に大発会が上げ相場になるかはわからない(ほぼギャンブル)
  2. 年末年始中に不要な持ち株をホールドするリスクあり

という点は考えた方が良いですよね。

仮にお正月中に米国の情勢に変化があったり、中国が変なことを言い出したとすれば大発会はご祝儀相場どころかお葬式相場になりかねません。

そう考えると大発会の上げ相場は当日の雰囲気を感じ取った上でザラ場中に乗る方が無難かなと思います。

また、おめでたい雰囲気の相場は確かにするすると上がっていきやすいので乗れるなら乗った方が良いですが、長続きする相場とそうでないものがあるのでよく見定めて乗る必要はあります。

例えばお正月ムードの中で大きく上昇する大発会から翌営業日以降もご祝儀相場が継続されるかはわかりません。

2017年大発会のご祝儀相場

図の黄色枠は2017年大発会時のご祝儀相場ですが、そこから連続して下げています。

大発会はあんなに大きく上げたのに1月を通してみたら下げ相場だったなんて話もありえるかもしれませんね。

一方で後述する総選挙のご祝儀相場では、マニフェストなどへの思惑からフライング気味で上昇相場が始まった過去もあります。

こういったケースでは比較的長くご祝儀相場が続くと予想されますが、

  1. 期待のマニフェスト関連銘柄へ資金が集まると予想されるのであらかじめ中心銘柄に乗っておいた方が良い
  2. 連れ高で上げていた銘柄の中には選挙後に出尽くしとなるものもある

と思います。

こういった場合は短くてこういった場合は長いと明確には言えませんが、ご祝儀相場に乗るのであれば

  1. 上昇の流れがどのくらいまで続きそうか
  2. テーマ性がある場合にはなるべく売り圧が高まりづらい銘柄

を考えることが大事ですね。

過去のご祝儀相場の例

では過去にあったご祝儀相場の例をいくつか見ていきましょう。

2019年の新元号「令和」発表

まず2019年4月1日にあった新元号発表時のご祝儀相場です。

この時期は多くの人がどんな新元号がくるか楽しみにしていて、株式市場では

  1. 印刷関連銘柄に資金が集まる
  2. 元号に近い銘柄にご祝儀買いが入る

など色々な思惑がありました。

実際に新元号関連銘柄というテーマまで作られていて、各証券会社やアナリストが色々なレポートを出していましたね。

新元号発表以降における日経平均株価の値動きは・・・

新元号発表時のご祝儀相場

  1. 当日(黄色枠):前日比480円ほど上昇したあとに下落して上髭
  2. 発表以降:合計1000円ほど上昇したあと5月入りで下落

となりました。

1ヵ月で1000円も上がればまずまずですが、5月以降は売り圧力が強まっていることに注意です。

2017年の衆議院総選挙

2017年10月22日は衆議院議員総選挙があり、この選挙には「アベノミクスを続行し日銀の金融緩和が二人三脚で行えるか」という意味合いが込められていました。

株式市場としてはアベノミクス続行は当然として、より多くの議席を獲得してもらいたいという想いがありましたよね。

衆議院の総選挙は色々な思惑が挙がりやすく市場も活性化されやすいです。

また、その思惑は当日よりも少し前から発生するので・・・

衆議院総選挙のご祝儀相場

9月頃からご祝儀相場が始まっていました。

当時は選挙後に出尽くしで下がるとも言われていましたが、予想をかなり上回る大勝を収めたことで最終的に4~5ヵ月ほどの相場になっています。

このご祝儀相場で漁られた銘柄はやはりマニフェストに関連深い株ばかりで、例えば幼児教育無償化などが注目を集めていましたね。

ここまで長く続くとご祝儀相場というか完全なトレンド発生と言えそうです。

2013年の東京オリンピック開催決定

最後は2013年9月7日の東京オリンピック開催決定以降のご祝儀相場です。

東京オリンピック開催決定のご祝儀相場

この時期の日経平均株価はアベノミクス開始で爆上げ相場からの高値圏で揉みに揉まれている状態でしたが、東京オリンピックの開催が正式決定したことで市場のカンフル剤になったはずです。

発表直後はあまり反応しなかったものの、そこからじわじわと安値を切り上げていることがわかりますね。

市場でも建設株などオリンピック関連銘柄がより騒がれ、結果的には発表から数か月で1500円も日経平均株価が上がりました。

まとめ

いかがでしたか?今回はご祝儀相場についてご紹介しました。

ご祝儀相場とは大発会や市場にとって良いイベント事に関連付けて上昇する相場を言い、後づけ的に表現されます。

大発会のような単発で終わってもおかしくはない相場はさておき、テーマ性があって長く続きそうなものであれば乗っていきたいところです。

ただしテーマ性がある以上は、その中でもなるべく資金が集まりやすいところを狙う必要があることは覚えておきましょう。

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