どうも、ひげづら(@higedura24)です。
持ち株の値動きを見ていて「この銘柄の適正時価総額や目標株価はどれくらいなんだろう?」と感じることはありませんか?
例えば持ち株の目標株価がわかれば
- 適正時価総額を導ける
- ひとつの節目として考えられる
- チャート上で注目するラインが見えてくる
といったメリットがありますよね。
また、それを目安に
- 目標株価までは保有して、達成したら売ろう
- 目標株価にかなり近い水準なので買いは見送ろう
なんて戦略も考えやすいです。
そこでこの記事では
- 経常利益予想もしくは予想EPS
- 発行済み株式数
- 適正PER
- テクニカル分析
などを活用しながら目標株価を考える方法についてご紹介しました。
ちなみにこの方法は中大型株に適した方法で、その点についてもお話しています。
目標株価とは
目標株価とはその名の通り、自分が目標とする株価のことです。
目標株価があることによって、
- 節目と組み合わせて転換点を考える
- 売買判断の参考にする
- 複数設定することで段階的に強さを考えられる
といったメリットがあります。
理論株価という類似した言葉があり、どちらも同じような意味です。
ただ、どちらかと言えば理論株価の方がより詳しく企業内容を加味して計算しているのかもしれません。
どちらの言葉を使っても良いですが、もしかしたら人によっては若干の認識差がある可能性はあるでしょう。
ちなみにこの理論株価や目標株価は色々なサイトで公開されているものです。
例えば、トレーダーズウェブは市場で注目されている銘柄の目標株価を公表してくれています。
有料会員でなくても大引け後には確認できますので、持ち株が掲載されているか確認してみるのも良いですね。
外部参照リンク:トレーダーズウェブ|レーティング
目標株価の計算をPERから行う
まずは時価総額の計算式からおさらいしておきます。時価総額は
- 時価総額=株価×発行済み株式数
で算出できるんでしたよね。
また、株価は
- 株価=PER×EPS
で計算できます。
PERは株の割安度を表す指標で、株価収益率と言います。
EPSは1株あたりの利益を表し、どちらも証券アプリの四季報欄で確認可能です。
二つの計算式を合算すると、
- 時価総額=PER×EPS×発行済み株式数
となりますが、この時のEPSと発行済み株式数はどちらも固定された値ですよね。
EPSは企業が出している実績値や来期予想を使用できますし、発行済み株式数も増資などがなければ早々変わるものではありません。
一方、PERはセクター内もしくは日経平均株価などの平均値が存在します。
例えばセクター別の平均PERはJPXが公表してくれていますので、それをそのまま使用できるわけです。
外部参照リンク:JPX|平均PER
業種別平均PERは
- 市場別
- 単純
- 時価総額加重平均
で算出してくれているので、あなたの持ち株に最も合った数値を使うのがおすすめです。
もしあなたの持ち株が
- 東証一部の食品株
- 現状のPERが15倍
- 業種別の食品株PERが約20倍
という状況に置かれているのであれば、現状からおよそ30%ほどはPERの上昇余地があるということですね。
したがって、
- 適正時価総額
- 目標株価
も現状より3割増しが目安となってきます。
ただし、これはかなり簡易的な計算式ではありますので、もしPERだけでなくEPSももう少し考慮したいのであれば「5年平均成長率」や「予想EPS」を使えば良いでしょう。
計算式で言うと、
- 適正時価総額=(平均PER÷現状PER)×(予想EPS÷実績EPS)×発行済み株式数
- 適正時価総額=(平均PER÷現状PER)×5年平均成長率×発行済み株式数
という感じです。
平均成長率は四季報の業績欄から自分で計算して平均値を出してください。
ちなみに、前述の通り株価はPERとEPSの掛け算で計算できますので、目標株価も
- 目標株価=(平均PER÷現状PER)×(予想EPS÷実績EPS)
で算出可能です。
成長株はあてにならないデメリットも
この平均PERを活用する方法はある程度企業価値が定まっている中大型株に有効ですが、小型成長株ではあまりあてにならないケースもあります。
なぜなら成長株の場合、PERの割高性など無視して株価が動くからです。
特に時価総額が小さい場合は平気で株価が倍になったり、半分になったりしますよね。
PERも100倍になったりするので、業種内PERなど意味がないわけです。
そういった場合は後述するテクニカル分析による目標株価をその都度算出するなど工夫が必要だと思います。
目標株価の計算をテクニカル分析で行う
次に目標株価の計算をテクニカル分析で行う方法についてです。
前述のPERによって目標株価を計算する方法は、業績成長率なども加味しているため中長期目線と言えます。
一方、テクニカル分析で目標株価を計算する方法は比較的近い将来の値です。
また、当然ながら100%そうなるわけではないので注意してください。
目標株価をテクニカルで計算する場合、「押し目の深さによって4段階で計算値を設定する」という方法が有名です。
- V計算値:BからCの押し幅の2倍反発する
- N計算値:押し目Cを基点に、AからBの上昇幅だけ反発
- E計算値:高値Bを基点に、AからBの上昇幅だけ反発
- NT計算値:押し目Cを基点に、AからCの上昇幅だけ反発
という意味になります。
手順としてはまず押し目から明確に反発している箇所を見つけて、そこからの伸び率を見るイメージです。
全てをがっちり計算してチャートの縦軸に並べる考え方が理想ですが、最もシンプルなN計算値のみ使用しても構いません。
例えば・・・
直近の日経平均株価では、
- A:20173円
- B:22255円
- C:21277円
という状況でした。
目標株価のN計算式に当てはめると、
- N計算値=(22255 - 20173)+21277=23359円
という結果になります。
投資家が意識しやすい節目まで伸びたとすれば、大体23500円くらいが目標株価と考えることができそうですね。
実際に日経平均株価は23500円の節目で一度折り返す流れとなり、調整後は24000円まで到達しました。
このN字を描くような値動きは割と見かけるパターンで、目標株価も近い値を示すことは多いです。
テクニカル分析で計算する考え方はあくまで1つの目安ですが、シンプルに目標株価を設定するために覚えておいてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?今回はPERやテクニカル分析で目標株価を計算する方法をご紹介しました。
業種別PERや業績成長率を考慮して、現状からどれくらい株価が伸びそうかを考える方法がひとつ。
株価の押し目具合から計算し、比較的近い将来の反発を考える方法がひとつ。
どちらもあくまで目安ですが、シンプルに目標株価を考えるためにご参考いただければと思います。
目標株価は企業価値がある程度決まっている銘柄ほど計算しやすく、小型成長株のような価値を測りかねている銘柄では通用しないこともあるので注意してください。
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