どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株式投資の世界には「上方修正」という言葉があります。
上方修正とは「企業側が元々出していた業績予想をより高い数字に引き上げる」という意味です。
上方修正は株主にとってポジティブな材料であり、材料として出れば嬉しいものでしょう。
しかし、上方修正が出たと同時に株を買っても高値づかみともなりかねません。
そのため、「上方修正を事前に察知して保有しておき、実際に材料として出て株価が上がったところで売る」というのが理想です。
そこで今回は上方修正を事前に察知するための方法をご紹介しました。
どれも有名なものではありますが、知っておいて損はないと思います。
上方修正のタイミングとは
冒頭でも少し触れましたが、上方修正とは業績予想をより高い数字に引き上げることです。
外部参照リンク:Wikipedia|業績予想の修正
企業の業績は決算期が開始された時点で通期業績予想や次期業績予想を出しています。
それは「その年を通してどれくらい利益が出そうですよ」という意味で、一般に国内企業は控えめな数字を出していることが多いと言われているんです。
もし従来の予想よりも一定以上の乖離が見られそうな場合は、業績修正を株主に知らせなければならないという決まりがあります。
具体的には
- 売上高:10%以上の乖離
- 営業・経常・純利益:30%以上の乖離
という目安ですね。
この目安を超えるようなら確実に出さなければいけませんが、これ以下でも上方修正が出る可能性はあります。
また、上方修正ではその理由として考えられるものを併せて明記しなければなりません。
この理由次第では、後述するような連続的な上方修正の要因となり得るでしょう。
上方修正のサプライズは前期の業績のタイミングで出ることも多く、そこで株価の流れが変わったりトレンドが発生するケースもあります。
総合的に判断しながら、上方修正が株価上昇要因として働いていきそうな銘柄を選んでいきたいものです。
上方修正を先回りする方法とは
上方修正に先回りする方法としていくつかの観点がありますので、ひとつずつ紹介していきます。
上方修正が出そうか業績の進捗具合から考える
結論から言うと、業績の進捗がすこぶる良くてまだ上方修正が出ていない銘柄を選べば先回りできることも多いです。
ただし、そういった場合では「本来なら上方修正後にで上がる分まで株価が先行上昇している」という状況も少なくありません。
したがって、上方修正銘柄を先回りする際には株価位置や人気度も考える必要はあるでしょう。
一般に、上方修正は良い材料ですが必ずしも株価上昇につながるわけではありません。
ここが株式投資の面白いところでもあるのですが、
- 前期業績が出そろう前から、上方修正が濃厚だと言われている
- 上方修正が出たものの、思ったより大した内容ではなかった
などの場合では「出尽くし売り」や「失望売り」という名目で下がることもあります。
そのため、先回りしたい上方修正銘柄は
- 認知度がなるべく低そうな銘柄やセクター
- 株価が先行して大きく上昇していないもの
- 上方修正が出そうになかった銘柄
が狙い目だと思います。
3番目に関しては狙えるものではないかもしれませんが、一番サプライズ感が強くて上がりやすい印象ですね。
また、チャート的には上昇トレンドにあるよりは、横ばい推移を見せていてポジティブサプライズで上に飛んでくれそうなものが魅力的です。
自分で現状の株価位置を考え、上方修正で売ってきそうなホルダーさんがどれくらいいそうか考えましょう。
四季報の独自増額やニコちゃんマーク銘柄に注目
上方修正が出そうな銘柄は四季報の
- 独自増額
- ニコちゃんマーク
に注目することで察知できるケースもあります。
四季報の独自増額とは「四季報担当者が独自目線で調査した結果、会社予想から利益が上振れる可能性が高い銘柄」に対してつく言葉です。
四季報の銘柄コメントで【独自増額】と記載されているのを見たことありませんか?
独自増額はいわば四季報側が出している上方修正予想のようなものです。
四季報の銘柄コメントには独自増額に代表されるような見出しがつけられていて、
外部参照リンク:四季報|見出し
このように
- 過去業績との比較
- 四季報前号との比較
- 会社計画との比較
という目線でプラスマイナスのイメージがパッとわかるように工夫されています。
独自増額以外にも、表の左側に記載されているような見出しには要チェックですね。
また、ニコちゃんマークとは紙媒体の四季報に記載されている強気予想の印です。
1つないし2つつけられている銘柄は、その銘柄の担当者が強気予想をしている意味になります。
ニコちゃんマークに加えて、前述の見出しとしても強気になっている銘柄は上方修正を先読みする上で重要なヒントとなるでしょう。
ただし、四季報を読んでいる投資家は多く、同時に買っても高値掴みとなりかねません。
「この銘柄は独自増額銘柄だ」という意識は忘れずに株価が落ちてくるのを待つのも一つの手です。
先回りしたい気持ちを抑えながら巡り合わせを確かめ、自分のタイミングと折り合えばそこで手を出せば良いかと思います。
また、株価が落ち着くのを待つ間に自分でも銘柄分析を行うと良いですね。
- 競合の業績やセクターの状況はどうか?
- 過去号からの業績イメージはどうか?
- 業績の伸び率は鈍化していないか?
- 実際に今後も業績が伸びていきそうな材料は出ているか?
など総合的に判断していきましょう。
上方修正が既に出ている銘柄にも注目
株式投資の世界では、二度あることは三度あるといった風潮があると思います。
これはダブルトップやトリプルボトム、二番底などの考え方に代表されるでしょう。
上方修正も例外ではなく、通期を通して複数回の上方修正を行うケースもあるんですね。
例えば、四季報の独自増額の引き上げ幅がかなり15%とか20%以上のケースは考えやすいかもしれません。
四季報の銘柄コメントが強気で、「まだ保守的」といった内容であれば追加の上方修正が出てくることも大いに考えられます。
いつぞやのトヨタ自動車も何度も上方修正を繰り返して株価が上がった時期もありましたよね。
大企業でもそういったことがあり得ますので、四季報コメントの変化は大事だと思います。
まとめ
いかがでしたか?今回は上方修正銘柄に先回りする方法についてお話しました。
上方修正は材料が出た時点での状況によって大きく流れが異なります。
すでに株価が大きく上昇してしまっているケースでは注意が必要で、調整を挟んでからゆっくりエントリーすることも考えたいですね。
関連記事には
がありますのでご参考ください。それではまた!