どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株は業種(セクター)で分類してあげると、その中での資金の流れが見えてきます。
業種の中には必ず
- 先導株
- 出遅れ株
がありますので、チャートから資金の流れを見て出遅れ株を狙い撃つ方法は重要な考え方と言えます。
今回は2019年6月の時点で米中問題をきっかけに話題となっている「半導体セクター」を例に出遅れ株を狙い撃つ方法を解説しました。
あくまで私がなぜ半導体株を買ったのかをお話しているだけですが、ひとつの考え方として参考になれば幸いです。
株は業種(セクター)で分類すると資金の流れが見えてくる
まず半導体セクターに大きな影響を与えるSOX指数チャートと、半導体セクターと言われている銘柄のチャートを見てみましょう。
<SOX指数指数>
SOX指数についてはSOX指数とは?構成銘柄からチャート確認方法に活用例まで解説!で述べています。
今回比較するチャートは
- 東京エレクトロン
- SUMCO
- ディスコ
- SCREENホールディングス
- アドバンテスト
- ルネサスエレクトロニクス
です。見づらくて申し訳ありませんが、まず注目してもらいたいのは「各チャートの進み具合」。
半導体セクターは米中問題の影響でどれも下降トレンドを描いていますが、底値形成の過程では微妙に雰囲気が違います。
具体的には、
- 長期移動平均線の下向き具合
- アイランドリバーサルの出ているタイミング
- 6月19日時点における中期移動平均線との距離感
などが違いますね。国内の半導体業種はSOX指数の値動きによって影響されますが、
- SOX指数の上昇に素直に反応するかどうか
- SOX指数に連動したチャート形状かどうか
といったことは気になる所です。
微妙に影響度合いが違うのは、同じ半導体セクターといえど業種内で事業内容が異なってくることが関係しているのかなと感じます。
長期移動平均線に注目した理由
- 反発してきたときに下向きなほど抵抗となりやすいから
- チャート確認時点までの値動きが横ばいかすごく下げてきたかがわかるから
今回半導体という業種に着目したのは明らかに下げすぎではないかなと感じていたためです。
世界的な株安でもないのに外部環境のせいで日本株が不安定な状況が続いていて、実質配当利回りもかなり高まっていました。
半導体セクターは米中問題にもろに影響を受ける業種とのことで、下げるスピードも早かったですね。
そんな中、半導体セクターを狙うわけですから狙いは「底打ち確認からのリバウンド」です。
もし狙い通りリバウンドしたなら中期移動平均線だけでなく長期移動平均線も視野に入りますよね?
長期移動平均線を超えてくれればセンチメントも大きく変わりますので、なるべく長期移動平均線を超えやすそうなチャートが良い。
言い換えると、下向きよりは横ばい。横ばいよりは上向きの長期移動平均線が好ましいわけです。
その観点からは上段の3銘柄は横ばいに近く、下段の3銘柄は下向きですね。
アイランドリバーサルに注目した理由
- 重要な底打ちシグナルだから
- タイミングが早いほど買い気が強く、先導株となりやすいから
アイランドリバーサルは重要な反転シグナルです。その重要なサインが早く点灯するほど早く資金が向かっているということであり、買い気が強いと言えます。
同じ業種内で資金移動することもありますので、
- どこに最初に資金の流れがきているのか
- 先導株と出遅れ株の区別
を確認しておくことは重要ですね。
半導体セクターにおける実際のチャートでは
6月に入るタイミングで出たものと、6月中旬で出たものに別れていました。
厳密には5月中にもアイランドリバーサルが出たものもありますが、今回は無視。
これらから出遅れ株は上段の
- 東京エレクトロン
- ディスコ
- アドバンテスト
なのかなと感じ取りました。
中期移動平均線に注目した理由
- 同じような値動きをする中で相場の進み具合を見る材料となる
- 中期線に届いていないのか、触っているのか、超えているのかを見たい
トレンドが変わった!上昇トレンドになった!と言うためには移動平均線の並びが重要です。
最終的には上から短期・中期・長期の順に移動平均線が並ばなければなりません。
下降トレンドのときはこれと正反対の並びで、トレンドが変わる過程でローソク足はそれぞれの移動平均線を超えて推移する必要があります。
これは移動平均線の性質を考えた時に必須条件。
だから、観察時点で中期移動平均線に触っているのかや超えているのかを見れば相場の進み具合がわかります。
半導体セクターはずっと監視していましたが、底打ちの雰囲気が出始めた6月19日のチャートでは・・・
中期移動平均線に触っていないのは東京エレクトロンだけでした。
また、東京エレクトロンは
- 景気敏感株ではあるが業績好調
- 有利子負債が0など、財務面が良好
- 実質配当利回りが5%を超えるほど高い
といった銘柄背景があります。以上のことから、狙い撃ちするのは東京エレクトロンを第1選択としました。
業種(セクター)内の出遅れ株を分類したら個別チェック
半導体セクターにおける出遅れ株は東京エレクトロンだと考えましたので、改めて個別チャートを見てみましょう。
個別チャートをしっかり確認する理由は、リスクが高そうな場合にその他の銘柄を狙うためです。
チャートのポイントとしては
- アイランドリバーサルにはらみ線上抜けが重複
- 直近安値を一度抜けてから戻すふるい落としの形
- ふるい落とし+アイランドリバーサルの価格は過去の安値ライン
- このとき実質配当利回り5%オーバーとかなりの上昇
といったことでしょう。
テクニカル分析で複数のシグナルが発生していることからアイランドリバーサル完成のタイミングでエントリー。
エントリー後はすぐにでもぐいぐい上がってくれるかと思っていましたが、地合いの影響で足踏みしてしまいましたね。
しかし、アイランドリバーサル後のローソク足では・・・
株価が上がろうと頑張っている傾向も感じ取れました。赤枠内の買い増しポイントは、
- カラカサの中
- 直近安値付近で止まった陰線
- 14500円の節目
です。まだそこまで大きく値上がり率は取れてはいませんが、ポジション調整しながら値戻しを待つ予定。
長期移動平均線に触ったり超えている銘柄も出てきたので、長期移動平均線をひとつの区切りとしようかなと考えています。
先導銘柄が業種を引っ張ってくれたら良いですね。
<追記>
予想通り見事に長期線まで上昇してくれました。
また、この日の寄り付き前にはTwitterで「寄りでポジション調整」ともつぶやき高値で売ることが出来ています。
寄りでポジション調整します
— ひげづら/株勉強記事 (@higedura24) June 30, 2019
<さらに追記>
先導銘柄に引っ張られて長期線の上まできました。しかし、17000円の節目を前にもみ合いが始まりましたのでここで手仕舞いです。
もう少し持っていても良かったのですが、地合いが悪化したので一度ポジションをフラットに戻しました。
底値で仕込めてここまで反発できれば上出来でしょう。
業種(セクター)内での「出遅れ株」という事実は意識しておく
今回は業種内で出遅れている株を狙っていく考え方を解説しましたが、業種内で一番強いのは当然「先導株」です。
だから無理に出遅れ株を狙う必要はないですし、ロットを大きくするのは避けましょう。
特に、今回のような「業種単位での底打ち」を狙っているケースは「下降トレンドで逆張り」に他なりません。
個人投資家は順張りするべきなので、余裕があれば実践してみるくらいでお願いします。
今回の考え方は例えば、
- 直近IPO群
- 同業他社(大手携帯キャリア銘柄など)
でも応用可能です。
直近IPOは普段は素直に強いものを順張りして、同時期にたくさん上場していたら(年末のIPOラッシュなど)まとめて動きを見るといった工夫が必要ですが。
また、デイトレでも「銘柄を業種や同業他社でまとめておいて出遅れ株の値幅取り」ができます。
とにかく、
- 投資家の認識によって同じような値動きをする株が存在する
- 出遅れたものは値動きをなぞってくることがある
といったことは覚えておいて損はないでしょう。色々と工夫してみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?今回は半導体セクターを例に、
- 業種単位で分類して資金の流れを見る
- テクニカルで資金の流れ(相場の進み具合)を見る
- 出遅れ株と先導株に分類
- 出遅れ株の値幅を取る
といった流れを解説しました。
必ず、個別チャートまで確認して複数シグナルを確認するなど入念に行ってくださいね。
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もありますのでご参考ください。それではまた!