信用買い残が多い銘柄は上がらない?好決算でも関係なし!

    

皆さんは信用買い残を確認して株を買っていますか?今回はそういった信用取り組みと個人投資家が好きな「決算またぎ」に関するお話です。

具体的には「信用買い残が溜まりに溜まっている銘柄の決算またぎは危険なんじゃないか」という考え方について述べていきます。

最初に言っておくとこれはあくまで投機目線のお話で、長期保有目的で買った株はこの限りではありません。厳密に言えば長期保有を始めるそのタイミングで信用買い残をチェックして判断しなければなりませんが、長期保有した結果として信用買い残が溜まった場合は仕方ないのでその状態で何度も決算をまたいでいくしかありません。

また、今回の内容は何千銘柄と検証したわけではなく、「最近そういったことが多かったのでもしかしたらそうかも」程度の私見です。参考になるかはわかりませんが読み物としてお楽しみ下さい。

信用買い残が多い銘柄は上がらない?

まず信用買い残についてですが、これはまだ決済されていない信用取引の買建てがどれくらい残っているかというものです。個人投資家の多くは信用取引を使っていて、通常だと株価が上がっている時期に信用買い残は増えていきます。

そのため、例えば将来を期待されている成長株などでは信用買い残が増えやすく、それに伴って信用倍率も高まりやすいです。ちなみに信用倍率は信用買い残と信用売り残の比率を表した指標のことですね。

一方、決算またぎとはその名の通り「好決算が出てくれそうな銘柄の決算発表日をまたぐように保有すること」を言います。例えば小型成長株は毎回の決算発表で増益率50%とか100%なんて数字が出てくることも珍しくありませんので、そういった文句なしの増益率を出してくれそうな銘柄を決算発表日に保有していれば

  1. 前日に好決算が発表される
  2. 翌営業日にそれを好感した買いが入る
  3. 株価が上がったところで売る

という流れを実現できるんじゃないかという考えがあるわけです。今回はこういった決算またぎをする場合に信用買い残がたくさん溜まっていると危険なんじゃないかというお話をしていきます。

というわけで具体例を見てみましょう。こちらをご覧下さい。

上記はオイシックスという銘柄の週足チャートと業績推移です。新型コロナから発生した巣ごもり消費需要にばっちりハマったことで業績推移はかなり調子が良く、高い期待感から株価もご覧のようにかなりの水準まで昇りました。

ただしこの時の信用買い残は東証と日証協を合わせて300万株にも昇ります。普段の出来高は大きいところでも150万株ですので、そう考えるとかなりの信用買い残が溜まっていることになりますね。

一般的に信用買い残は将来的な売り圧力だと言われていて需給的に上値を重くする原因です。実際に株価が上がり続けている時期はそれほど影響がないように感じますが、ひとたび勢いが落ちると信用買い残が多い銘柄は動きが鈍り上がらない印象があります。

オイシックスの場合は上記週足チャートの終盤にある高値保ち合い期間に決算発表がありましたが・・・

このように赤丸部分で出した決算内容が「前年同期比460%増加」という好決算にも関わらず株価がダラダラと下がる結果になりました。この銘柄は私自身も保有していた銘柄で、売買理由は

  1. 高値の保ち合いにて多少なり需給調整がされる可能性(実際には全くそんなことはなかった)
  2. 好決算で株価が多少なり動くだろう(動いたけど下方向だった)

というものです。したがって決算発表後にすぐ売却しましたが、今考えれば普段なら買わない水準の信用取り組みだったので安易な決算またぎだったように思います。

ちなみにその他の銘柄でも同じような状況下で下落するケースをこの直近でいくつか確認していました。新型コロナ後の市場はとても調子が良かったためか、こういった「好決算+信用買い残増加」というケースは多かったのかもしれませんね。

信用買い残と市場の期待

肝心なのは信用買い残が多い銘柄はなぜ好決算でも上がらないのかという点です。おそらくですが、こういった信用買い残が積み重なって下がる状態というのは

  1. 決算発表の前々から期待買いがかなり入っていた
  2. 好決算はむしろゴールである
  3. 前々から期待買いしてゴールで売る人と、直前に買ったのに思惑通り動かないから売る人が重なる

といった状態なのではないでしょうか。もはや好決算が出てくることなど明白になっている銘柄であればロットをある程度張った信用買いをしてくる人も多いでしょうし、上値が重たくなれば信用取引も循環しづらくなると思うのです。

投機勢であればなおさら利益が出たところで信用買いを利食いして、またあるところで新規インするということになるのではないでしょうか。それなのに高値で止まってしまうと信用買いは溜まる一方でどんどんしこりが大きくなってしまうのかもしれないですね。

その状態で株価が思うように動かなければ、ある程度の段階で売って違う銘柄に移る人が出てもおかしくないので・・・いくら好決算とは言えひとつの区切りにされてしまうのでしょう。

<関連記事>

信用買い残が多いことの定義

とりとめのない話になってしまいましたが、ここまでの要点としては

  1. 信用買い残が多い状態の決算またぎは上値が重く良い反応をしづらい可能性がある
  2. いくら好決算でも需給が悪い状況で決算またぎはしない方が良いかもしれない
  3. 信用買い残が大きくなっているということはそれだけ思惑が先行している
  4. 需給が重しとなり思惑通り株価が動きづらくなると決算をトリガーに売られやすくなる?

といったことでした。

ところで上記の「信用買い残が多い」と言うための定義はどのようなものでしょうか。前述のように普段の出来高を見ながら考えることが大前提ではありますが、それにしても目安が欲しいところですよね。個人的には

  1. 直近で大きく突き出ている出来高水準はどれくらいか
  2. 25日や50日を基準とした出来高移動平均線の推移

を目安に東証と日証協の信用買い残合計がどれくらいになっているかを見ています。また、その需給のしこりがどのあたりの価格帯に関わってきそうかを考えるためには価格帯別出来高も大事です。そして台頭する価格帯がどの時期に多く売買されていそうかを考え、そこから制度信用の期限である6ヶ月後がどの辺の時期になりそうかを推測します。

それぞれの意味合いとしては

  1. 信用買い残の大きさ:エネルギー
  2. 平均出来高:エネルギーの物差し
  3. 価格帯別出来高:作用しそうな価格帯と信用取引の返済期限

という感じでしょうか。この考え方は好決算銘柄に限らずざっくりと状況を把握するために役立つのでおすすめです。

まとめ

今回は信用買い残が多い銘柄はいくら好決算でも上がらないという説を述べました。検証をしていないので定かではありませんが、上記のような理由から好決算が効かなくなる可能性を考えています。

  1. 信用買い残が積み重なることで上値が重くなる
  2. 鈍ったところに直近の良いイメージから新規インされる
  3. また需給のしこりと期待が大きくなる・・・

という悪循環が置き、最終的には好決算で出尽くしというパターンはあるあるかもしれませんね。対策としては保有する前にちゃんと信用取り組みを確認する以外にありませんが、今回述べた内容が全例というわけでもなければ保有を見送った時に限って上に動いたりもするので・・・株って本当に難しいです。

<関連記事>

スポンサードリンク