好決算で値下がり株になる4つの理由とは?安易にギャンブルしてはいけません。

    

株式投資をやっていてよく感じる疑問にはどんなことがありますか?

「自分が買ったら株価が下がる」など色々なあるあるネタをお持ちでしょうが、その中でも特に言われることが多いものがあります。

それは「好決算にも関わらず株価が下がるのはなぜだろう」という疑問です。

株式投資の基本的な流れとして、最終的には企業業績に収束するという話は有名ですよね。

基本知識に則った場合、株価が上がってくれないと困るわけです。

それなのにどうして決算が良いのに値下がり株になってしまうのでしょうか。

この記事ではそんな素朴な疑問についての考察をいくつか挙げてみました。

一応言っておきますが、株の世界には色々なケースがあるので全てに当てはまるわけではないですよ。

正解かどうかもわかりませんが、何かの参考にしていただければと思います。

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決算が良いのに値下がりする理由とは

株式投資の世界には決算発表というものがあり、四半期ごとに企業業績を株主達に報告してくれます。

通期の予想はあらかじめ出ていて、四半期ごとの進捗率によって株価も影響を受けるわけですね。

わかりやすく言えば通期業績で100憶円稼ぎますと言った企業が、四半期ごとに決算発表を行い

  1. 第1Q:25憶円
  2. 第2Q:60憶円
  3. 第3Q:90憶円
  4. 第4Q:110億円

と通期予想を超えてフィニッシュした場合は好決算と言えるでしょう。

100憶円より10%以上も稼いだわけですから、株価が値下がりすることはなさそうです。

しかし、株式投資の世界ではあながちそういうわけでもないケースもあります。

コンセンサス予想に届かなかった

例えば、ある銘柄Aが通期で100億稼ぎますと言っても、企業業績を予想するアナリスト達が「150憶はいける!」と言う場合もあるわけです。

一般に国内企業の業績予想は届かなかったら困るという考えのもと、多少なり割引いた数字を出してきます。

会社の性格によっては毎年通期より多く稼ぐ場合もあったり、逆に毎年届いていないどうしようもない会社もありますね。

そういった傾向や業界内の状況などを加味しながら(修正しながら)出されるのがコンセンサス予想です。

コンセンサス予想を簡単に言うと、「アナリスト達の予想数値を掛け合わして導き出した業績予想」と言えます。

アナリストの予想に信ぴょう性があるのかどうかはさておき、投資家達がコンセンサス予想に届くかどうかを見ていることは確かです。

したがって、いくら通期業績が良くてもコンセンサス予想に届いていない場合には値下がりするケースもあり得るでしょう。

決算発表とコンセンサス

新興株では業績予想が出ていないこともありますが、有名企業であればコンセンサス予想が出ていることは多いです。

業績に対するテンプレ的なコメントにおいて、コンセンサスと比較してどうかについて記載されていることからも注目度が高いとわかりますね。

とはいえ最終的にはコンセンサスより自分の考えが大事だったりもします。

短期売買(投機勢)の売り

先ほどのコンセンサス予想も関係しますが、好決算を出すだろうと言われている株には投機勢がへばりついている可能性は高いです。

例えば好決算を予測して決算ギャンブルを考える個人投資家は多いですが、そういった方々は株価が上に反応したら売ってやろうと考えていますよね。

決算内容が良いと容易に想像できる銘柄ほどその傾向は強く、短期売買を考える人(売ろうと考えている人)が多いほど好決算で値下がりする可能性はあるでしょう。

最近は本当にこのパターンが多くて、せっかく安いところで仕込めていても決算発表のあとに寄り天してしまい、ひと調整しないといけないこともしばしばあります。

正直言って長く持とうとしている側からすれば迷惑極まりないのですが、誰でも簡単に好決算企業を知ることができる時代なので仕方ないですね。

  1. 根強い人気がある
  2. 今まさに成長途中
  3. 決算前に調整局面があった

といったケースではそうならないこともありますが、私のレベルではまだ読めません。

ただし、流れ的には

  1. 決算前に短期勢が集まる
  2. 実際に良い決算が出たら利食いが入る
  3. そこから調整し、売りたい人は売る
  4. 売りがある程度落ちたら好決算に合わせた上昇

ということは考えやすいでしょう。

したがって長く持つものは

  1. 一度売るかヘッジしておく
  2. 決算後の値下がりは無視して保有する
  3. むしろ買い増しタイミングと考える

と考えても良いと思います。

ただし、ヘッジや手放して買い戻す場合は配当メリットが無くなるので注意してください。

株価の先見性によって業績は織り込み済み

成長株に多いパターンで、すでに好決算が株価に織り込まれていたというパターンがあります。

そこまで単純には言えないでしょうが、わかりやすく言うと

  1. 業績予想を出したときの株価が1000円
  2. 業績予想は10%の増益
  3. 決算前に株価が1200円まで上昇
  4. 実際に予想通りの好決算が出る
  5. 株価が適正値である1100円(予想前株価から10%上昇)に値下がり

という感じでしょうか。

順調に成長している株を見ると、上昇トレンドになっていることは多いです。

しかし、それが良い決算が出てくる日に向けて動いているとしたらどうですか?

今の株価は将来の業績を織り込んでいるわけで、もしそれ以上に株価が上がっていたら危なそうですよね。

連続して好決算予想が出ていれば上がり続けるかもしれませんが、それが途絶えたら?

株価の巻き戻しが生じて、あっという間に適正価格まで値下がりする可能性もあるわけです。

良い決算内容が出たのに売り込まれるパターンには気を付けた方が良いですね。

来期分の決算内容で値下がりする株もある

ところで、企業が出す決算予想には通期と来期の2種類があります。

例えば今期の業績が良くても、来期以降の雲行きが怪しい場合には売られてしまうこともあるでしょう。

通期分を織り込んで推移していればなおさらで、どこかで来期を織り込み始める流れになると考えられます。

心理的にも決算発表はそのタイミングとして想像しやすく、「どうせ来期は微妙なんだから決算前に売ってしまえ」なんて思うことは私もありますね。

対処法としては年を重ねるごとに利益が伸びていかないような株は買わないということです。

これは長期投資を前提に言っているので、投機はその限りではありません。

ただし、投機であっても決算前の難しい時期に売買することは控えた方が良いと思います。

思わぬ早売りに巻き込まれる可能性も考えられるので、不要な値下がりリスクは取らないことが一番ですね。

まとめ

いかがでしたか?今回は好決算でも値下がりする株についてお話しました。

今回紹介した理由が全てではないですが、原因として考えられるものではないでしょうか。

決算発表ではコンセンサス予想や短期勢、業績の折り込み具合に注目してみてください。

また、来期の業績予想も投資家の心理に影響するので、なるべく継続的に成長している株を買うことが値下がりリスクを避けるコツです。

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