どうも、ひげづら(@higedura24)です。
個人投資家の永遠の夢である株価10倍銘柄は「テンバガ-銘柄」と呼ばれ、いつの時代も多くの方が探し求めているものですよね。
テンバガ-銘柄となるくらいなので成長性が高かったり、強い思惑があったりとその特徴も様々です。
しかし、長い株式市場の歴史からテンバガ-銘柄の共通点はある程度知られていて、その共通点を銘柄スクリーニングに活用することで夢を実現できる可能性が高まります。
そこでこの記事ではテンバガ-銘柄のスクリーニング条件を紹介し、それぞれについて解説しました。
ただスクリーニング条件として活用するのではなく、どういった要素なのかをしっかりと理解することで普段の銘柄選定にも役立つはずです。
必ずテンバガ-銘柄になるわけではないのですが、共通点が当てはまるほど株価上昇を見込みやすいと思います。
どんな銘柄を買えば良いのか悩んでいる方は、このテンバガ-銘柄のスクリーニング条件を参考してみてはいかがでしょうか。
テンバガ-銘柄のスクリーニング条件とは
では早速ですが、テンバガ-銘柄のスクリーニング条件をご紹介します。
- 上場から5年以内
- 時価総額300億以下
- オーナー企業
- 社長が筆頭株主
- 業績が急拡大中
なお、これらは私が考案したものではなく色々な有名投資家や雑誌において掲載されている一般的な知識です。
個人的にはこれを抜かしてこっちを採用した方が良い・・・というものもありますが、とりあえずはこの条件で覚えた方が良いでしょう。
上場から5年以内
まず必ず言われる条件に「上場からどれくらい経過しているか」というものがあります。
そもそもなぜ株式会社として上場し、多くの投資家から資金を募るのか?
これは
- より多くの資金によって事業を拡大させる
- 収益性を向上させ、より大きな企業へと成長させる
といったことが理由として挙げられますよね。
具体的には
- ROA
- 設備投資
- 生産性
- 雇用
などが向上すると言われています。
外部参照リンク:未上場企業によるIPOの動機と上場後のパフォーマンス(PDF)
また、上記の論文に記載されているように「若くて外部資金依存度が大きな企業ほど上場後の生産性向上率が大きい」とも言われているわけです。
簡単に言えば会社上場から間もない時期に大きな資本を手にしたタイミングこそ、最も色々な要素が向上するということになるでしょう。
だからこそテンバガ-銘柄のスクリーニング条件に「上場して何年経過しているのか?」というものが必要で、基本的には5年以内と言われることが多いです。
人によっては4年や2年以内なんて方もいて、間もないという意味では2年が適切でしょうが5年「以内」の大化けを狙う意識で良いかもしれません。
ちなみに上場年月日は・・・
このように四季報の企業欄に掲載されていますよ。
時価総額300億以下
先ほど外部資金依存度のお話が出ましたが、上場前にある程度の成長をして外部資金にそこまで頼らなくても良い企業はその分だけ伸びしろが減っているのかもしれませんね。
株式会社は時価総額というものが企業の大きさを示していて、テンバガ-銘柄のスクリーニング条件には「300億以下」という目安が設けられています。
この時価総額300億以下というのは株式投資の世界では比較的小さめな水準です。
また、時価総額が小さいほど
- 株価の値動きが激しい
- 大きめな材料で簡単に急騰する
という特徴があるので、2倍や3倍程度の株価上昇であれば容易に達成できます。
ただし、この逆も然りなので高値掴みすると簡単に投入した資金が半分にもなり得るわけです。
だからこそ後述するような
- 株価が底這いしている
- 安値圏に滞在している
といった要素も重要になってくるのかなと思います。
低時価総額のリスクを株価水準(下値余地)によってカバーしているような考え方ですね。
ちなみに時価総額は・・・
証券会社アプリのサマリー欄で確認可能だと思います。
オーナー企業
テンバガ-銘柄のスクリーニング条件には「オーナー企業」というものも含まれます。
オーナー企業とは
- 創業から経営まで社長自身が行っている
- 経営陣に社長の家族が名を連ねている
といった企業のことですね。
日本は中小企業が多い背景も相まって9割以上はオーナー企業、上場会社全体としても半数以上は同族経営と言われています。
日本のトップ企業では
- トヨタ自動車:豊田家
- パナソニック:松下家
- キヤノン:御手洗家
などが知られていますよね。
ただ、株式市場に上場している企業には
- 創業家
- オーナー
が異なるため両者が対立し、円滑な経営が難しくなるケースもあるのです。
また、親会社と子会社で経営方針が異なるケースや、創業の父親と後継者の子供が対立するケースもありますね。
この「親子対立」の有名なケースには大塚家具があります。
最終的には創業者の父親が会社を出る結末なだけでなく、その後の経営がうまくいかずに身売りすることにもなってしまいました。
創業家とオーナーの対立は上場後の成長を妨げる可能性があるので、テンバガ-銘柄のスクリーニング条件としてはオーナー企業である方が望ましいとされています。
また、昨今では親子上場を解消しようという動きもあるので、株式市場全体のテーマと言えるでしょう。
社長が筆頭株主
オーナー企業にも関係する条件ですが、テンバガ-銘柄のスクリーニング条件には「社長が筆頭株主である」という点も大事です。
これは社長自身や首脳陣が筆頭株主になるほどの自社株を保有することで
- 会社の成長が経営陣の資産向上につながる
- 配当収入など経営陣のモチベーションを上げる
- トップダウンで経営を行える(円滑な経営)
- 買収対策となる
といった要素があるからですね。
単純に株価が倍になれば社長の保有株価値も倍になるので、頑張って自分の会社を大きくするだろうと想像できます。
個人投資家としてもこの勢いに便乗していけば儲かる確率は高く、成長性の高い企業であればテンバガ-も狙いやすいという考え方です。
ただし、社長の経営手腕や性格などはしっかりと見極めておくべきでしょう。
例えば、企業の公式ホームページや経営者インタビューは非常に参考になります。
- 公式HPの社長挨拶で腕組みをしていたり、わけのわからないことを話している
- インタビューで実現不可能なことを述べていたり、高慢な返答をしている
といったケースは要注意ですね。
逆に言えば自分の投資資金を任せられると感じるような印象を受ければ、この人が筆頭株主で経営してくれる会社に投資したいと思えるわけです。
投資家からの印象が良く、着実に成長させてくれる社長かどうかもテンバガ-銘柄のスクリーニング条件には大切でしょう。
筆頭株主や経営者の名前は・・・
四季報の株主欄などで確認可能です。
業績が急拡大中
いくら上場後まもなく時価総額が小さくて、社長が筆頭株主かつ好印象でも実績が伴わなければいけません。
したがって、テンバガ-銘柄のスクリーニング条件には業績伸び率が最重要でしょう。
この業績伸び率は個人の考え方が大きいですが、一般的には経常利益や純利益よりも
- 売上高:利益の源泉となるもの
- 営業利益:本業の善し悪しを表すもの
が重視されます。
これらの伸び率が前年同期比で20%以上、できれば30%以上伸びていくようなら急成長と言えるでしょうね。
新興企業では50%や100%以上の成長率をたたき出す企業もありますが、目安としては30%前後だと思います。
ちなみにこういった成長株の株価水準はPERという一般的な割安性指標では測りづらいです。
そのためPSR(株価売買高倍率)という割安性指標を用い、2.0~2.5倍以下を割安目安とします。
ちなみに、PSRは成長企業にとって重要な売上高を基準に割安性を測る考え方で、
- PSR=時価総額÷売上高
- PSR=株価÷1株あたり売上高
という計算式で求められます。
また、PSRのメリットは
- 赤字企業であっても売上高さえあれば算出可能
- 時価総額に対して大きな売上高を持つほど割安となる
- 株価や時価総額が成長しても、売上高が伴えば割安判断できる
といったことですね。
PSRに加えて手持ちキャッシュや有利子負債の状況も加味すれば、財務安全性も加わり倒産リスクが減ると思います。
成長企業でテンバガ-を狙う場合にはご参考下さい。
テンバガ-銘柄のサブ条件
テンバガ-銘柄のスクリーニング条件には上記以外にサブ的な位置づけの条件もあります。
それは
- 所属セクターがサービス・小売り・情報通信・バイオ・ゲームのどれか
- 安値圏で底這い推移している
- 旬のテーマや話題性を持っている
- 潜在的なマーケット規模が大きい
といったことです。
所属セクター
過去のテンバガ-銘柄を色々な方が調べた結果、
- サービス
- 小売り
- 情報通信
- バイオ
- ゲーム
のといった業種が多かったという情報があります。
したがってテンバガ-銘柄のスクリーニング条件に「セクター」というものを追加して、該当業種に絞り込めばより確度が上がる可能性があるでしょう。
ただし、どのセクターへ資金が流れやすいのかは時期によって変動があります。
ITバブル相場は有名なセクター集中の例ですし、その他にも
- 景気が良くなれば外食産業に資金が集中する
- 住宅バブルで不動産業界が盛り上がる
- 技術革新で半導体株が注目される
など時代の変化とともに注目されやすい業種はありますよね。
セクターの中でも特にバイオ・ゲームは個人投資家から絶大な人気があり注目されやすいでしょう。
バイオやゲーム専門で投機している方がいるくらいなので、テンバガ-とは行かないまでも大きな値幅を生むと予想できます。
ただし、個人投資家から人気があるということは
- 機関投資家からターゲットにされやすい
- 少しの悪材料で暴落しやすい
というリスクは段違いに高まり注意が必要です。
個人的には小売業やサービスなどがおすすめで、優良企業だと言える株も多い印象があります。
この記事を書いている2020年1月にもたぶん株価が倍くらいにはなるだろうなという銘柄がごろごろしていますよ。
株価水準
テンバガ-銘柄は最安値から株価が10倍になったという意味なので、値幅を大きく取るという意味では「優良企業の現在価格が安値圏に近ければ近いほど良い」と考えます。
いわば割安成長株を狙うイメージで臨み、なるべく将来的に安値だったと言える位置で保有しなければなりません。
安値圏で保有できれば、人気化したあとの激しい値動きにも耐えやすく利益を伸ばしやすいメリットがあります。
その最たる例が「安値圏での底這い推移」であり・・・
このような長期間において一定の価格帯に滞在するような銘柄です。
注目されてからでは遅いので、底這いで安値放置されている銘柄にも意識を注ぐことが重要だと思います。
箸にも棒にもかからない銘柄も多く含まれますが、
- 優良株の売り枯れ
- 機関投資家の買い集め徴候
が隠れているかもしれませんよ。
ちなみに上記の銘柄は業績好調で、底値推移から約株価2倍となっている持ち株です。
時価総額300億以下で比較的若い銘柄がこういった時期にある場合には、積極的に企業内容を見た方が良いでしょう。
底値から上がってくると注目度が上がり、簡単に時価総額も上昇するので動きの少ない時期に飛び乗っておくことですね。
旬のテーマや話題性
テンバガ-銘柄のスクリーニング条件に組み込むことは難しいのですが、ヒットした銘柄で気になるものは「旬のテーマや話題性」があるか考えた方が良いです。
必須条件ではないでしょうが、資金流入が容易に見込めるという意味では大きなメリットがあるでしょう。
また、テーマや業種全体に資金流入が起これば自分の銘柄だけ外れるということも少なくなります。
できればそのテーマの中でも本命に投資しておきたいところですが、テンバガ-銘柄の条件に時価総額が組み込まれると中々難しいケースもありますよね。
イメージするテーマは国策や世界的に問題となっている話題など
- 注目される可能性が高い
- 比較的長期のテーマ
が望ましいと思います。
潜在的なマーケット規模
テンバガ-銘柄のスクリーニング条件には成長性が含まれているので、その源泉となる「売上高」が伸びていく必要がありますよね。
そのためには売上高を稼いでいるマーケット規模が大きいほど、その後の伸びしろが大きい(企業の潜在価値が高い)と考えられるでしょう。
個人でマーケット規模をリサーチすることは難しいのですが、企業がホームページや決算資料で提供している情報に含まれているケースもあります。
- なるべくマーケット規模が大きい
- 現状の売上高がまだまだ小さい
- 競合が少ない(寡占的)
といったことを意識しながら企業分析をしていくとなお良いです。
ちなみに、マーケット規模を広げるという意味では海外進出も視野に入ってきますね。
まとめ
いかがでしたか?今回はテンバガ-銘柄のスクリーニング条件についてご紹介しました。
一般的なものからサブ的なものまでご紹介しましたが、なるべく多くの条件に当てはまる銘柄ほどテンバガ-になる可能性が高いと思います。
テンバガ-銘柄にはなれなくてもダブルバガーやトリプルバガーも狙いやすくなるので、ぜひ銘柄選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
特に重要なことはやはり業績成長率で、ここだけは欠かせない部分だと思います。
また、株価が何倍にもなるためにはそれなりの時間が必要なので「待つ」という作業も重要ですね。
優良企業に安く投資して、あとは寝て待つくらいの考え方がちょうど良いと思いますのでじっくりと取り組んでいきましょう。
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