どうも、ひげづら(@higedura24)です。
スバルは2020年3月期決算を同年5月に発表し、会見にて「新型コロナの影響で日米の減産規模が15万台超えになる」という見通しを述べました。
スバルの世界販売台数は100万台ほどですので、この減産規模は全体の15%にもなります。
2020年5月は新型コロナウィルスの影響が数字として表れてくる時期だと多くの投資家が考えていて、スバルの決算は百貨店の既存店売上高などに続く流れでした。
個人的にも自動車関連への影響はどれくらいのものか気にしていましたが・・・恒例のあの流れになりそうです。
この記事ではスバルの2020年3月期決算で感じたことを述べましたので、そんな意見もあるのだなくらいに読んで下さい。
決して「スバルを買え」とか「日本株を買え」という意見ではありませんのでご承知くださいね。
スバルが新型コロナウィルスで15万台減産
まずスバルの2020年3月期決算の内容について簡単に触れておきます。
最終的な当期純利益は前年同期比で7.9%増の1525億円でした。これは従来予想の94.4%の進捗率であり、コンセンサス情報と同水準です。
来期予想は
- 新型コロナウィルスの影響がどこまで続くのか
- そしてどの程度の規模になるのか
が合理的に算定できないという理由で「未定」とし、前期末配当は従来の72円から28円に大幅減配としました。
また、合わせて日米の減産規模は15万台超えとの見通しを示し、
- 米国市場は楽観視できない
- スバルの販売網が強い地域で感染レッドゾーンが広がっている
- 販売店の6割が制約を受けている状況
とも述べています。
スバルは販売台数の70%ほどを米国に依存している企業なので、これらは市場に不安が広がってもおかしくない発言ですね。
スバルのチャート
これを受けてスバルの株価は下がるかと思いましたが・・・
むしろ前日比47円プラスという結果です。
ちなみにスバルの直近値動きは
- 日足で逆三尊形成
- 週足・月足で下げトレンド
という特徴で、同時期の日経平均株価チャートは・・・
このようにトレンドラインに沿ってリバウンドしている最中ですね。
日経平均の上昇に支えられつつ逆三尊で底固めしているのかもしれませんが、通常ならもっと悪材料に反応しそうな気がしますよね。
それなのになぜそうならないのか理由を考えてみましょう。
株式市場恒例の悪材料出尽くしと織り込み済み
やはり最も考えやすいのはすでに3月の暴落で悪材料をある程度織り込んでいたという流れでしょうね。
(スバルの場合は月足レベルで下降トレンドが続いていることも関係ありそう)
百貨店なども散々な月次売上高発表に大して株価が反応しませんでしたし、市場全体として「これくらいの影響は織り込んでいるよ」という姿勢が多い可能性はあります。
暴落前のスバルの状況としては
- 株価:2800円
- EPS:212.6円(2020年予想)
- PER:13.2倍
というものでしたが、仮にEPSが2割減となった場合には170円ほどになります。
その状態でPER13倍固定すると
- 株価 = PER × EPS
- 株価 = 13倍 × 約170円 = 約2200円
という計算になるので、現在株価とほぼ同水準ですね。
スバル側が今後の発表で「やっぱり減産が25万台になりそう」などさらなる悪材料を出してきた場合にはわかりませんが、とりあえずは15万台程度の減産なら織り込み済みということなのでしょう。
ちなみに2020年3月期発表ではEPS実績が198.99円でした。
2021年3月期がここから20%減益となるようならEPSは160円で、PERが
- 15倍:株価2400円
- 13倍:株価2080円
- 11倍:株価1760円
となります。
決算が出揃った初夏はどうなる?
こういった織り込み済みの流れにつきものなのが「悪材料出尽くし」というものですよね。
5月の決算シーズンが過ぎてまもなくすればもう初夏です。
毎年のアノマリーとしても株価が上がりやすい時期に入りますが、
- 市場全体のあく抜けが済んだとして戻りが進む
- 予想を超える経済悪化が浮き彫りになる
のどちらになるか見物ですね。
私は今回の暴落で買わないと決めてあまり買ってこなかったのですが、ここからもうひと下げくるのであれば買ってしまいそうです。
まぁもうひと下げきたら含み損どうなっちゃうのという感じもしますが、もし買うとしても暴落中に狙いをつけた大型株のみに留めてなるべく利回りが安定的なものですかね。
ただ、買い待ちの時ほど下がらず、そしていざ下がると尻込みするという矛盾が株の世界。
気持ち的にはこのまま株価が戻ってくれるならそれが一番で、もう一段階下げたときに買うのはかなり勇気がいるなと思っています。
まとめ
いかがでしたか?今回はスバルの減産材料から感じたことを述べました。
とりあえずは新型コロナの影響をある程度織り込まれていることが感じ取れ、今後もこういった流れが続くかもしれません。
とはいえ、すんなり上がるかもさらに過酷な状況になるかもわかりませんので、あくまで当初の視点は変えずに慎重に見守りたいと思います。
個人的には新型コロナ級の暴落でも関係なく株価が戻るのであれば、今後いかなる暴落相場も全て買い向かって良さそうだなとも。
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