株を底打ちシグナルで買い増しするためのローソク足の見方!

    

株の底打ちをローソク足で考えたことはありますか?

私は割とローソク足を信頼している方で、これまでにもローソク足についての記事をいくつか書いてきました。そういった記事を読んでくれた方々はローソク足ごとの基本的な見方やどんな状況で発生したかによって値動きの状態が見えてくることがおわかりいただけているでしょうか?

今回は私を含めた誰もが大好きな「底打ちにおけるローソク足」をヒントに買い増しを行う例をご紹介します。似たような状況は起こりやすいかと思いますので、ぜひご参考下さい。

意識してみると意外にもローソク足に似たような特徴が表れているということは多いものだなと驚かれると思いますよ!

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ローソク足の見方を知ると底打ちシグナルがわかる

まず今回お話するにあたってローソク足の基本的な見方を知っておく必要があります。

そのため、まだローソク足における基本記事を読んでいない方は先にこちらを一読してください。

では例題銘柄の月足から見てみましょう。ちなみに実際に私が売買したチャートです。

月足の印象としては上昇後の保ち合いという感じですね。また、直近安値に近い水準であることがわかります。

週足は飛ばして、次に日足です。

現在は月足で確認できた大局的な保ち合いの中での下降期という状況でしょうか。

日足のポイントとしては

  1. A:続落中に爆発的な出来高で下ひげ優位の十字線が発生
  2. B:さらに続落するが下ひげが出始めている
  3. C:過去の安値圏に到達した段階で、直近における最大出来高かつ連続したカラカサ、十字線発生

ということでしょう。

続落中の出来高を伴った十字線は大口注文で買い支えが入ったとも言えますし、そこから下ひげがぽつぽつと出始めていることも日中の安いところは拾われている可能性があります。

安値圏で反転ローソク足が連続かつ、しっかりとした出来高を伴って出たことも保ち合いに入る可能性を示唆していそうですね。

これらのことから底打ちし始めた可能性があります。では続き。

推測通り、ローソク足は横並びになりましたね。ヨコヨコ部分を拡大してみると・・・

ポイントとしては

  1. A:ヨコヨコ推移では全体的に出来高増加傾向にある
  2. B:Aの安値を抜けてから戻すふるい落としの値動き
  3. C:久しぶりの陽線連続発生
  4. D:爆発的出来高を伴った十字線
  5. E:安値付近でのカラカサ

ということがわかります。

ヨコヨコの出来高増加は買集めの徴候ですし、ふるい落としは売り圧を弱めている可能性があります。

また、ふるい落としのあとに陽線が明らかに増えたことも怪しく、出来高を伴った十字線が出たということは日中の売りを吸収しているとも考えられますよね。

安値圏のローソク足を見ると、

  1. 最初の連続したカラカサと十字線
  2. ふるい落としの十字線(カラカサ?)
  3. ヨコヨコ最後のカラカサ

といったように反転を示唆するローソク足が短期間に頻発していると判断できます。そしてそのあとは・・・

安値から8%以上の反発となりました。この期間の日経平均はあまり状況が良くありませんでしたので、これだけ反発してくれれば十分でしょう。

以上が例題チャートでの底打ち判断のポイントとなります。

ローソク足の見方で買い増しサインを探ろう!

では改めて例題チャートのヨコヨコ部分を見てみましょう。

ここまでの解説で述べたように、「底打ちして保ち合いに入りそう」と考えたタイミングは「連続してカラカサと十字線が発生したA部分」です。まずここで最初の打診買いを入れるわけですね。

また、保ち合いということは「一定の値幅で上下動する」という意味になります。

したがって買い増しを行うのであれば「保ち合いの中での安値圏」を目安に行うべきで、とりあえずの買い増し目安はA部分の安値と考えるのが妥当でしょう。

その考えを念頭に置きつつ、

  1. Bのふるい落とし確認タイミング
  2. Cのヨコヨコ最後のカラカサ

で買い増しを入れました。ちなみに、明確な安値圏ではありませんが、D部分のヨコヨコ中の出来高を伴った十字線でも買い増しを入れています。

このように

  1. 値動きの流れから保ち合いを察知する
  2. 保ち合いの値幅を考える
  3. 安値圏で反転を示唆するローソク足が出たら少しずつ買う

といった流れで買い増しを行うのがコツですね。

買い増しは終値で行うべきか

買い増しを考える際に、

  1. 日中値動きを見て、日足安値圏にきた段階で買い増す
  2. 大引け直前の日足ローソク足の状態を見て買い増す

のどちらが良いのか悩む方も多いことでしょう。

前者はそのまま日足安値を更新するリスクがありますし、後者は日足安値で買えない可能性があります。

どちらでも良いのですが、ひとつの使い分けとしては

  1. 日足の底打ちが濃厚であれば日中値動きの中で買う
  2. まだ底打ちかわからないときはしっかり日足ローソク足ができあがるのを待って買う

というものがあります。

安値を攻めるのは怖いので、なるべくリスクがなさそうな状況を選んでいくべきでしょう。

ローソク足の基本的な見方とアイランドリバーサルを併用

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、実は例題チャートは最終的にアイランドリバーサルの形状になっています。

アイランドリバーサルについてはアイランドリバーサルは強力な反転シグナル!窓開けを見逃すな!で解説。

アイランドリバーサルは反転の重要シグナルですので、底打ちローソク足と併用して考えるとより反発への期待が高まりますよね。

アイランドリバーサル以外でも構いませんので、基本的なローソク足の意味合いと他の反転シグナルを併用して判断することは非常に有用です。ぜひ覚えておいてください。

ローソク足だけでなくテーマ性や業績なども加味しよう!

そもそものお話しですが、この銘柄を狙ったのは理由があります。それは、

  1. その時期にあったテーマ性を持っていた
  2. 現時点での業績が良い
  3. テーマ性からくる業績アップの思惑もありそう

といったことです。買う段階で少し長めに持つことになりそうだなと考えていたので、なるべくファンダメンタルズが良くテーマ性のあるものを選ぼうと意識していました。

さらに言うと米中問題など外部環境に不安があったので内需株ということもポイントです。

テクニカル分析はいくら理論的に出来ていても材料や地合いには勝てません。

そのときの状況によって

  1. 銘柄背景
  2. ファンダメンタルズ
  3. テーマ性

などを考慮したあとに、ローソク足などの分析をする必要があります。

まとめ

いかがでしたか?今回はローソク足で底打ち判断をして買い増しを行う例を解説しました。

  1. ローソク足の基本的な意味を考える
  2. ローソク足以外のシグナルも併用する
  3. 状況に合った銘柄で分析する

といったことがコツですね。

底打ち判断に必要なローソク足の見方や、代表的なパターン分析である酒田五法については

で解説していますので、ご存じない方は必ず併せてチェックしてください。

それではまた!