どうも、ひげづら(@higedura24)です。
みなさんは「ダウ理論」という言葉を聞いたことがありますか?
ダウ理論とは1880年代にチャールズ・ダウという人が提唱した株価推移の法則のことです。
ダウ理論はその法則が様々な方によって検証・証明されているもので、現代においてもテクニカル分析の核として根付いています。
ダウ理論は全部で6つの理論から成り立っていて、それぞれが独立して有名です。
ダウ理論を知ればトレンド転換がわかりやすくなるので、この記事をきっかけにご自身でも調べてみることをおすすめします。
ダウ理論の始まりとは
ダウ理論とはウォールストリートジャーナルを発行するダウ・ジョーンズ社を創設したチャールズ・ダウが1880年代に提唱した株価理論のことです。
私たちが毎日気にしているNYダウもこのダウさんが考案した株価指数として有名ですね。
ダウ理論は後述する6つの理論から成り立っている法則で、現代においても様々なテクニカル指標や手法の根幹となっています。
その代表格として有名なのは「エリオット波動」でしょう。
エリオット波動は株価の動きは一定の法則があり、大きな波と小さな波で構成されているという考え方。
ダウ理論とエリオット波動を勉強してからチャートを見てみると、確かに理論に似た動きをしているなと感じられます。
100年以上も前から提唱されていて、しかもその有意性を謳う投資家が多いことも納得できますので1度は学んでおいた方が良い理論だと言えるでしょう。
ダウ理論でトレンド転換がわかりやすくなる
そんなダウ理論を構成している6つの理論とは、
- 株価指数はニュースを織り込んで動く
- トレンドは3つの継続期間に分類できる
- 主要トレンドは3段階に分類できる
- 複数の株価指数でトレンド確認を行う
- トレンドは出来高でも確認する
- トレンドは明確な反転シグナルが出るまでは継続する
といったものです。
これらはトレンド転換を判断し、その後のトレンドに乗るために重要な考え方になっています。
株価指数はニュースを織り込んで動く
これは「株価の先見性」や「株価のことは株価に聞け」といった言葉に代表される考え方です。
簡単に言うと、「株価は将来起こるニュースや出来事の影響をあらかじめ受けた状態で値動きをしている」ということ。
例えば、半年先に「金利が下がるだろう」という観測があったとしましょう。
通常、金利が下がる場合には「債権が下がって株は上がる」と言われています。つまり普通に考えたら、半年先に金利が下がったら株価が上がると考えてしまいがちですよね。
ところが実際には「半年先の利下げをきっかけに初めて株価が動くのではなく、半年先の事実に向けて株価が動いていく」というのがダウ理論で言われていることです。
むしろ実際に金利が下がったときには株価の上昇は織り込まれているので、
- 株価はヨコヨコで大して動かない
- むしろ利益確定の売りが出る
といったケースになるわけですね。
株は思惑で買って事実で売れという格言もあるくらいなので、ダウ理論で言われている内容は浸透しているのでしょう。
重要なことは未来のイベントがくる前にトレンド転換や株価の折り込みは始まるので、そのタイミングでトレードを始めるということです。
トレンドは3つの継続期間に分類できる
ダウ理論ではトレンドを継続期間によって以下の3つに分類しています。
- プライマリートレンド:1年以上
- インターミーディエットトレンド:3週間~3ヶ月
- マイナートレンド:3週間未満
これらはそれぞれが独立しているのではなく、組み合わさってひとつの主要トレンドを形成しているというのがダウ理論の考え方です。
また、株価は
- トレンドを継続していても必ず上げ下げを繰り返す
- 上昇トレンド:直近の安値高値を超えて値動き(安値高値が切り上がる)
- 下降トレンド:直近安値高値を超えられない値動き(安値高値が切り下がる)
- プライマリーの調整はインターミーディエットが担う
- インターミーディエットの調整はマイナーが担う
といった要素も含んでいます。横文字が出てきて少し難しく聞こえますよね。
わかりやすく言えば「1年続く大局的なトレンドが上昇方向だった場合には日柄調整の押し目局面があり、その中でも細かい期間の反発が見られる」というイメージで私は考えています。
このダウ理論の活用方法としては
- 大局的なトレンドが長く続く中で訪れる調整期間で売買をする
- 保有期間中に訪れる調整期間は自然なものなのだと考える
といった感じでしょうか。
主要トレンドは3段階に分類できる
ダウ理論では先ほどのプライマリートレンドを「主要トレンド」と考えた時に、
- 先行期:動きの早い投資家の買いが確認できる期間
- 追随期:先行期を見た投資家が追随して買い始める期間
- 利食い期:動きの遅い投資家(初心者など)が買い始める期間で、先行期や追随期の投資家が利食いをする期間でもある
の3段階の流れで構成されると考えられています。
これをわかりやすく表現すると、大体の投資家(特に初心者さん)がフットワークの軽い投資家の「利食い受け皿」として利用されているという事実ですね。
ダウ理論的にも、トレンド転換の初動と呼ばれるような時期に買い始めるのが勝てる投資家で、上昇しきってから買うのは利益も少なく負けやすい投資家ということなのでしょう。
できれば先行期に買い始めるか、少なくとも追随期には買わないといけないと感じます。
複数の株価指数でトレンド確認を行う
ダウ理論的には「平均株価はお互いに確認し合わなければならない」という書き方ですが、わかりやすく言うとこんな表現でしょう。
これは、「本当に景気が良くなっているのであれば、工業系企業で構成された指数であろうとそれ以外の指数であろうと上昇に向かわなければおかしいですよね」という考え方です。
株式市場全体のトレンドはひとつ市場や特定の業種だけで確認はできず、複数の平均株価を活用して判断する必要があります。また、時期によって
- 日経平均とNYダウの相関が高い時期
- 日経平均とドル円の相関が高い時期
など特徴があれば、相関の高い指数同士のトレンドが合致しているか確認しましょう。
どれかひとつだけ高値更新をして、それ以外は出来ていない状態なら全体的なセンチメントは弱いと判断するわけですね。
トレンドは出来高でも確認する
ダウ理論では上昇トレンドにおける出来高に
- 上昇時に増加
- 下落時に減少
という特徴があるとされています。
また、下降トレンドではこの反対になり、株価と出来高の組み合わせがどうなるのかによってトレンドの判断ができるというわかりやすい考え方ができます。
さらに言えば、トレンド中にこれらの組み合わせでない値動きがあっても「それは一時的なもので押し目買いや戻り売りのチャンス」ともされているのがポイントです。
上昇トレンド中に出来高を伴った下落が生じた場合には、トレンド転換の可能性を考える必要もあるのではないでしょうか。
トレンドは明確な反転シグナルが出るまでは継続する
ダウ理論ではトレンドはどこまで続くのかわからないので、明確な反転シグナルを確認するまでは継続するべきであると考えられています。
前述のようにダウ理論では、安値高値の切り上げや切り下げが続くかどうかでトレンド判断をするんでしたよね。
個人的には明確な反転シグナルに関してもう少し自分で考える必要があるとは感じますが、上記のような判断に従ってトレンドの終わりを見届け、それまではトレンドに従うというわけです。
また、トレンドが終わるということは新たなトレンドが始まるということにもつながるので、新しいトレンド方向に乗ってトレードをしていく流れになります。
まとめ
いかがでしたか?今回は本当に簡単にではありますが、ダウ理論でどんな原則を説かれているのかをご紹介しました。
「あ、この考え方は聞いたことがあるぞ!」というものも多かったのではないでしょうか?
また、自分の手法に組み込まれた考え方もあったのではないでしょうか?
ダウ理論は現代のテクニカル分析にしっかりと根付いた理論です。ぜひご自身でも書籍などから情報を得てみてくださいね。
ダウ理論で重要なトレンド転換や出来高分析については
で解説していますので、こちらもご参考ください。
それではまた!