どうも、ひげづらです。
皆さんは株式投資を始める際に一度は「配当」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
配当とはその銘柄を保有することでもらえるお金のことです。ただ持っているだけでそのときに設定されている配当をもらえるので高配当株投資は非常に人気があります。
ただし、配当で儲けようと思っても銘柄自体の値下がりによってうまく利益が乗らなかったり減配といって配当金が下げられたりすることもあります。
今回は配当狙いで株を買う際のポイントを解説しましたのでぜひ参考にしてみてくださいね。
株の配当金とは
まず株における配当の仕組みを簡単に説明します。
株における配当金とは
- 会社が得た利益の一部を投資家に分配するお金
- 1株あたり何円で周知される
- 配当回数は年1回か2回
- 配当がない銘柄もある
- 平均的な配当利回りは2%くらい
- 銀行や商社、証券、自動車などが高配当傾向
- 高配当で有名なものは人気銘柄となりやすい
- 最近の風潮としては配当金に優待利回りも足して総合的に判断している
といった特徴があります。中でも重要なのは
会社が得た利益の一部を分配している
ということです。これは裏を返せば利益が出ていなければ配当金を捻出することはできないということです。
もっと言えば利益が出ていないのに配当金を高水準で出し続けている企業というのは無理して配当を出しているということです。
1株あたりの利益よりも1株あたりの配当金が大きい銘柄は危険です。いずれ減配されたり配当をやめたりする可能性がありますので避けましょう。
また、一般的な利回りは2%ですが、最近では高配当株というと3.5%~4%以上になっている気がします。昔は3%くらいでしたが国内業績が良くなっていることで高配当の水準も上がっているように感じます。
また現在のように日経平均など地合い全体が落ち込んでいるときは相対的に利回りが上がるのでなおさらですね。
優待も併せて考えればかなりの高利回りを実現することも可能ですのでぜひこれだ!と思う銘柄を探してみてください。
高配当株の探し方
たくさんの銘柄がある中でどのように高配当株を探せばいいのか初心者さんではわからないかと思います。ここではスクリーニング機能を使って高配当株を探す方法を解説します。
一般的に各証券会社には銘柄スクリーニング機能が用意されていますのでそれらを使うと簡単に高配当株が見つけられます。
例えば楽天証券であればスーパースクリーナーという検索機能を使います。
スマホアプリの検索からも入れますし、PC版の国内株式タブからも入れます。ここに詳細条件として配当利回り3.5%とか4%くらいの値を入力すればそれだけで該当銘柄がずらーっと出てきます。
ただし、それだけでは100銘柄くらいヒットしてしまうと思います。そこで今回はよくやる方法としてサブ条件を組み合わせます。
今回組み合わせるのは
- 配当利回り(予想):4%以上
- 大型株もしくは中型株に限る
という2つの条件です。なぜ小型株を除いたかというと、時価総額は値動きの良さに直結するからです。
配当狙いで投資する場合はなるべく大きな値動きはしてほしくありません。安定した値動きほど好ましく、なんなら買値から動かなくても利益が生まれるわけです。
だから時価総額が大きい大型株や中型株にしぼりました。
これで50銘柄くらいになるかと思います。あとは気合で各銘柄を調べても良いですし、もうひとつくらいサブ条件をつけてもいいでしょう。
もしつけるならROE(自己資本利益率)が10%以上とか内需株(景気動向に左右されづらい業種)にするとかでしょうか?
サブ条件のポイントは値動きの安定性を求めたり、配当の安定性を求めたりするものが好ましいですね。
高配当株を選ぶポイント
では探し方もお伝えできたことですし、いよいよ高配当銘柄を選ぶポイントを解説します。基本なのでしっかり押さえるようにしてください。
1株配当額 V.S 1株利益
先ほど申し上げたように配当金は企業の利益から投資家に分配しているものです。従って中間配当と期末配当それぞれのタイミングまでの決算期で配当を出せるだけの利益が必要なのです。
一度高配当を謳ってしまうとなかなか大幅に減配することはできません。業績最高!や上場何周年!などの記念配当が剥がれたりするならまだしも業績関連で減配するのは非常に印象が悪いですよね。
決算も悪ければ減配もするなんて聞くとその銘柄を買う投資家が大幅に減りますので、中には配当だけでも維持しようとする企業もあります。
おそらく余剰資金などから捻出されるのでしょうが、利益が出ていないのに貯金から切り崩して配当に充てるので業績が回復しない限り長くは続きません。
自己資本比率が高く、配当性向が高いことを掲げている場合は信頼としてとれることもありますが基本は高配当が出せるだけの利益がしっかり出ていることです。
未来の減配銘柄を掴まないためにも1株配当額が1株利益を下回っている銘柄を選ぶようにしましょう。
連続増配や過去の配当実績を確認
新しく配当を始めた企業は例外ですが、長いこと配当を出している銘柄に関しては過去の実績を必ず確認してください。
もう何年にも渡って同じ水準で配当を出し続けているのであればひとまずは安心です。その企業に合った配当利回りである可能性があります。
しかし、やはりここでも1株利益と1株配当額を遡って比較することが望ましいでしょう。過去に1株配当額が上回っている場合は要確認です。
記念配当やなんらかの理由で一時的に増配しているならまだ良いのですが、当時の決算がすこぶる悪い場合はそれが現在の業績まで影響が続いているか確認してください。
また、高配当株を長期投資する上では増配は非常に重要な要素です。
特に連続増配が続いている企業は
- 好業績が続いている
- 高効率なインカムゲイン
といった理由から長期保有に向いています。
増配していなくても、高い配当を長年維持している企業も高い業績が安定していると考えられますね。
また、そういった企業は配当性向も高い傾向にあります。
配当性向とは利益のうちどのくらいを配当に回すかを示した指標で、平均すると30%くらいになります。
配当性向が30%を上回るかも見ておくと良いですね。
業績の安定性
大型株では業績が成熟していることが多いです。
小型株とは違い「増益率100%!」となることはほぼありませんが、高い業績を維持しているんですね。
その中でもじりじりと過去最高益を更新したり、業績が上昇傾向にあるものは長期保有に向いています。
必ず直近の業績を確認し、安定的に維持もしくは上昇しているか見ておきましょう。
理論株価から見た割安度
高配当株を長期保有する場合、可能であればインカムゲインだけでなくキャピタルゲインも狙ったほうが良いです。
そういった観点では企業の価値よりも株価が低い位置にある方が値上がり益も狙いやすいですよね。
PERで単純に割安かを考えるのは厳しいので、そういった情報を提供しているサイトを活用するか、ご自身でルールを設けるのが良いでしょう。
参考までに理論株価を教えてくれるサイトをご紹介しておきます。
外部参照リンク:理論株価Web
チャートを確認
高配当銘柄を買うときでも、必ずチャートを確認してなるべく安いタイミングで買う必要があります。
しかし、一般的に高配当かつ業績が良い銘柄は人気があるためチャート形状も良いことが多いです。安く買おうと思っても決算に向けて上がってしまっていることもあります。
そんなときは地合いが悪い時期を利用しましょう。
地合いが悪いときはほとんどの銘柄の株価が下がる傾向にあります。それは高配当銘柄も例外ではありませんのでそういった時期を利用して仕込むのです。
ただし、中期的に配当を狙う場合は素直に下降トレンドで買ってはいけません。
下降トレンドのときは株価が下がる時期だからです。
長期目的であれば自分なりに目安を作り段階的に買い増ししても大丈夫ですが、中期の場合はそうもいかないです。
中期の場合は下降トレンドから上昇トレンドに移行するような動きを見せた段階で買うようにしましょう。
具体的なチャートで言うと・・・
この図の青丸くらいのタイミングです。下降トレンドから2回明確な底をつけた段階で買って、そのまま反発してくれれば仕込み成功です。
人気銘柄は地合いに先行して底をつけたりするのでうまくいけば地合いが良化することでトレンドまで変わることもあります。
大事なのは配当利回りではなく銘柄の値動きを優先することです。
配当は権利確定日(厳密に言うと権利付き最終日)に保有して初めてもらえるもの。
権利落ち日には売りが出る可能性も考えられるのでなるべく安いときから目をつけて買うのが好ましいです。
中期の場合はロスカットの兼ね合いが非常に難しいですが、なるべく買値より下がらないようなタイミングで買って、うまくいけば配当利回りも手に入るなーくらいの気持ちで投資してみましょう。
高配当株の注意点
高配当株を買うときの注意点は以下です。
- 現物で買うこと
- 一回で集めようとしないこと
- 減配リスクを忘れないこと
現物で買うこと
配当金は信用買いでも配当金相当額を得ることができます。逆に信用売りの場合は配当金相当額を支払うことになります。
すなわち優待と違ってクロス取引では配当金を得られません。
配当金(もしくは配当金相当額)を得るためには現物か信用買いを行う必要があります。どちらでも良いのですができれば現物での投資をおすすめします。
理由は「予定数保有して配当受け取り権利を得る」という過程の間に、地合いがすこぶる悪くなったとしても長期保有に切り替えられるからです。
通常の塩漬けとは違い、配当目的の投資では長期的に保有しながら買い増すことで資産としての扱いができます。
買値をちょっとやそっとでは下げられないところまできてしまった場合はロスカットの選択肢を取ることもありますが現物であれば選択肢が増えます。
可能であれば現物で保有することがおすすめ。
一回で集めようとしないこと
例えば100万円の資金で高配当株を集めようとした場合に、いくら株価が安いからといって一度に100万円分買うのは得策ではありません。
通常は買値をなるべく下げるように何回かに分けて仕込むのが普通です。
100万円でも20万円ずつ分割購入すれば5回に分けられますし、銘柄の株価が小さければ数万円ずつや10万円ずつ買うことだって可能です。
投資信託のように毎日や毎週少しずつ買うことも可能ですのでなるべく買値を下げるチャンスは取っておくようにしましょう。
スクリーニング時の条件に最低購入金額を設定するのもひとつの手ですね。
減配リスクを忘れないこと
高配当株には減配リスクがつきものです。高配当だから買っていたのに減配されたことで失望売りが出ることも考えられますので余力管理や適度な銘柄分散も考えておきましょう。
資金が100万円程度だとなかなか銘柄分散も難しいかもしれませんが、自分のお財布と相談して可能であれば2~3銘柄に分散するのも悪くないですね。
高配当銘柄で有名なもの
では最後に高配当で有名な銘柄を紹介して終わります。
キャノン【7751】
高配当銘柄としてかなり有名なキャノン。2019年1月時点の1株益が232.5円に対して配当は160円となっています。
現在は株価が下落中ということもあり予想利回りは5.29%です。
現在のマイナス金利政策の影響で預金金利は限りなく0%に近い中5%超えはすごいですね。
執筆時点では1単元30万円ほど必要ですが投資妙味あり。
GMOフィナンシャル
高配当+優待で有名です。業績も伸びていて株価も小さいので手を出しやすいですよね。
現時点では1株益が65.9円に対して1株配当額が32円の予想です。予想利回りは6.23%でかなり高いですね。
丸紅
商社の中でも配当利回りが高い丸紅。双日などもそうですが、商社は株価が安くて配当利回りが高いのが特徴です。
景気動向に左右されやすい印象がありますが、丸紅は高業績を叩き出しており1株益も伸びていく予想となっています。
1株益が144円に対して1株配当額は34円の予想で、配当利回りは4.53%です。
株価が小さいので細かく仕込めて嬉しいですね。
景気敏感株なので、ずーっと持つのではなく配当をもらいつつ適度な利益で手仕舞いしていくのが良いかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?今回は高配当銘柄を選ぶポイントやおすすめ銘柄をご紹介しました。
この地合いの悪さをうまく使って安く高配当銘柄を仕込みたいですね。
高配当株の売り時やコツについては
- 高配当株の売り時がいつかわかってますか?ルール作りに役立つポイントを解説!
- 細々と高配当株を安定させる唯一のコツは意外にもこんな簡単なことだった?
- 高配当大型優良株に長期入金投資するシミュレーションで3つのコツが判明!
で解説していますので、あわせてご参考ください。それではまた!