利益確定目安の種類を羅列して解説!利食い判断の参考にどうぞ!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株式投資の世界では利食い千人力という格言があるのをご存じですか?

含み益の状態では自分の資金になったとは言えず、利益確定は継続的な投資を行う上で非常に重要な要素です。

そこで今回は私が考える利益確定の目安をご紹介します。

利益確定目安の選択肢が増えると、様々な利益確定戦略をとることが可能です。

記事を参考に、ぜひご自身でも利益確定ポイントについて考えてみましょう。

    

利益確定の基本的概念

今から利益確定の目安をお伝えしますが、その前に利益確定の基本的な考え方を知ってもらいます。

その基本的な考え方とは

自分が満足できれば自由にやってよい

ということです。

ロスカットの場合、エントリー理由にそぐわない状況になったらルールに忠実に決断しなければなりませんでした。

しかし利益確定の場合、判断基準はルールではなく自分が満足できるかどうかです。

これだけ勝てればいいかな!

まだまだ利益は伸びそうだ!

そういった感覚で利益確定のタイミングを自由に決めて良いです。それが利益確定の基本概念であり醍醐味。

その区切りや判断材料として使うのが、これからお話する目安達というわけですね。

ただし、利益確定のタイミングを引っ張る場合はその理由を説明できなくてはなりません。

例えば、デイトレで含み益を伸ばす状況なら

  1. 上昇スピードが速いのでひとつ上の高値も狙えそうだ
  2. 日足の流れから考えて、今日は上昇日になりそうだ
  3. この価格の出来高がこれだけあるのだから安値は割れないはずだ
  4. 板から考えて、もっと上を目指してくれそうだ
  5. この銘柄はこの時間になると急騰することが多い

といったことなどを自分なりに考えなくてはなりません。

これらは全て推察であり、確信はないことです。当てが外れた場合は含み益がガリガリ削られることもあるでしょう。

したがって、利益確定を引っ張る場合には分割決済やトレーリングストップなどリスク低減策を講じるとなお良いですね。

利益確定の目安

利益確定の基本的な考え方がわかったところで、判断基準となる目安を解説します。今回お伝えするのは

  1. 目標%
  2. 出来高
  3. ローソク足
  4. 節目
  5. 高値
  6. 価格帯別出来高(VWAP含む)
  7. 移動平均線
  8. 板・歩み値
  9. 銘柄のクセ
  10. 材料変化

です。

もちろん、これ以外にも目安はあるでしょう。

ですので、「こういったことを見ているのか」という視点で読み進めて下さい。

目標%

利益確定においてもっともポピュラーな判断材料です。

個人の好みによって

  1. 資金全体に対する利益率
  2. 売買金額に対する利益率

の2パターンがありますが、個人的には②の考え方でよいと考えます。

そもそもトレードの規模を決める枠組み自体に「総資金に対してどのくらいの割合を設定するか」という考え方を用いる必要があります。

 

そのため、利益確定では売買金額の%で考えるのが妥当でしょう。

目標%を10%と設定して、20万円規模のトレードを行ったとすれば2万円の含み益で確定するという具合です。

出来高

出来高の推移も利益確定の判断材料となります。

例えば、こちらをご覧下さい。

f:id:higedura:20190330160902p:plain

このチャートは寄り付きから大きく下げたあと、急反発したチャートです。

押し目から反発した場合、まず最初に確認しなくてはならないのが「出来高が伴っているか」という点ですね。

このチャートでは赤枠部分の反発時の出来高に増加傾向が確認できていません。

したがって、

  1. ここから高値を伸ばしていく可能性は低いのかな?
  2. ブレイクしたとしても見せかけで終わる可能性があるので利益確定しておこうかな?

と考えることができます。

このチャートの反発後の値動きを見ると、予想通り失速してしまいました。

このように出来高から値動きの流れを読むことで利益確定の判断が可能です。

ローソク足

ローソク足もかなり精度が高い利益確定基準です。

こちらをご覧下さい。

f:id:higedura:20190330161338p:plain

このチャートは上昇トレンドを描いていますよね。高値における赤丸部分のローソク足と赤枠部分の出来高を見てください。

高値をつけて下げるときはこのような弱いローソク足が発生することが多いんです。すなわち

  1. トンカチ
  2. 十字線

ですね。

こういったローソク足が出来高を伴って発生した場合、一旦下げそうだなと考えて利益確定をすることが可能です。

ローソク足で押し目を察知する詳細はこちらを参考にしてください。

節目

節目は投資家達の共通の目印です。

例えばこちらのチャートをご覧下さい。

f:id:higedura:20190330161846p:plain

これはある銘柄の5分足チャートです。このチャートにこんな風に印をつけてみましょう。

f:id:higedura:20190330161941p:plain

3300円や3500円の節目で価格が切り返していることがわかりますね。

また、3400円の節目でも価格が保ち合っていることもわかります。

これは投資家達の心理として

  1. キリの良い価格で手仕舞いしよう
  2. キリの良い価格でロスカットしよう
  3. キリの良い価格で指値を入れておこう

といった思考に至りやすいからです。

心理的な理由から節目と呼ばれる価格では値動きが変化する可能性が高いので、これも利益確定の目安となります。

高値

高値も利益確定の十分な理由となります。頻度的にはかなり多い方ではないでしょうか。

安値高値の重要性はこちらの記事に書いてあります。

簡単に言うと、過去に高値を形成した価格というのは

そこで下落をくらってしまい、含み損を抱えた投資家がいる

ということに他なりません。そういった投資家は

  1. 今は含み損だけど、買値まで戻ってきたら売ってしまおう
  2. 買値まで近づいて含み損がだいぶ減ったから売ってしまおう
  3. 買値近くに指値を入れておこう

といったことを考えるものです。

こうした「含み損で捕まっている投資家達の売り注文」が、再度値動きを下方向に持って行くことが多々あります。

過去の高値における出来高が多ければ多いほどこうした投資家の数が多く、利益確定の必要性が高まるのは言うまでもありません。

ちなみに節目と同じような考え方で、含み損でなくてもあらかじめ高値に売り指値を入れてしまう投資家もいます。

もっと言うと、その抵抗帯(過去の高値)を超えた場合にはそれらの売りをこなしたと考えられるので

  1. ブレイク手法の投資家の参入
  2. 値動きの強さ

などの考え方が大きくなり、一段高になる場合もあります。

価格帯別出来高(VWAP含む)

高値の考え方と価格帯別出来高の考え方は似ています。

高値形成の出来高を考慮するように、過去に大きな商いを繰り広げた価格帯を利益確定のタイミングと考えることが可能です。

過去に大きな商いを繰り広げた結果として下落した経緯であれば、その価格まで戻った場合に抵抗帯となる可能性があるからですね。

価格の物差しはその銘柄内で共通事項のため、これはどの時間足でも同様に考えることが可能。

週足や日足で確認した厚い価格帯別出来高に、日中足で突入した場合も抵抗帯となります。

突破するのが難しそうな価格帯であれば、利益確定を念頭に置きましょう。

ちなみに、VWAPは日中値動きの売買動向を忠実に表した価格帯別出来高のようなものです。

VWAPはレジとサポどちらの作用もありますので、利益確定の判断材料となり得ます。

移動平均線

中長期の移動平均線よりも下でポジションした場合におすすめの利益確定ポイントです。

例えば、こちらをご覧下さい。

f:id:higedura:20190330162716p:plain

こちらは下降トレンドから反転上昇したチャートです。

中期線を越えてから一度押した、図の赤丸部分でエントリーしたとしましょう。

続きを見てみると・・・

f:id:higedura:20190330162830p:plain

長期線まで延びたものの、抵抗を受けて下落していますね。利益確定のタイミングとしては長期線が最適だったようです。

このように下向きの移動平均線は上値を抑える作用がありますので、利益確定の判断材料となり得ます。

ちなみに長期線に当たったローソク足は十字線で弱さを示すローソク足になっていますよ。

つまりこの例はローソク足と移動平均線で利益確定判断ができたということですね。

板・歩み値

これはデイトレで言える話ですが、板や歩み値の状況でも利益確定の判断ができます。

板や歩み値についてはこちらの記事を参考にしてください。

板を確認したときに、買い板をわざと厚くしているパターンはそこから大きな売りが出てくることもあります。

どちらかと言うと利益確定よりはポジション形成のタイミングで起こりやすいですが、デイトレの際は気をつけましょう。

銘柄のクセ

こちらもデイトレで言えることですが、売買に慣れてくると銘柄のクセがわかるようになってきます。

例えば、

  1. この銘柄は毎回ボラが大きく、急騰と急落を繰り返すことが多い
  2. この銘柄は毎回この価格で下げ始める
  3. この銘柄はこのテクニカル指標がこうなったときに反転し始める

といった具合です。

銘柄のクセを見抜くことは非常に大事なことで、エントリーにも利益確定にも有利になります。

材料変化

材料を理由に買った場合、その材料の変化が利益確定の目安になり得ます。

例えば「今年はどの企業も中国市場での売上が調子よさそうだ」という思惑で、ある銘柄を買ったとしましょう。

しばらくすると評判通り、中国市場で商品を展開している色々な企業の売上高が好調だったため、自分の保有銘柄の株価も上がってきました。

しかし、いざ保有銘柄の決算が近づいてくると「保有銘柄の業界では中国市場がいまいちらしい・・・」というニュースが流れました。

今までは

中国市場の売上高によって業績が底上げされる

という材料に乗っていたわけですから、この知らせは当初の考え方とは違ったものですよね?

こういうニュースは正直デマも多いのですが、市場は情報の真偽に関係なく大抵株価が下がります。

そこから下げの展開が続いていくことも多いので、こういった場合は一度利益確定をした方が無難です。

どうしても欲しければ、一度フラットな状態に戻してから下げ止まりを確認して買い戻せば良いだけのこと。

個人投資家は好きなときに手放して、好きなときに買い戻して良い特権があります。

その特権をうまく活用して上手に材料と付き合って下さいね。

利益確定目安とエントリー

利益確定目安について解説してきましたが、実はこれらの目安は応用するとエントリーポイントとして活用できます。

例えば、

  1. 高値目安に利益確定
  2. 利益確定後に高値突破(ブレイク)
  3. ブレイクで上昇基調が強まると判断
  4. ブレイク後の初押しを狙ってエントリー

といった流れで、利益確定の裏を返せばエントリーポイントの理由につながることがあります。

  1. どういった理由で利益確定を行うのか?
  2. それを覆した場合にどんな値動きに変わりそうか?
  3. そこからエントリーポイントにつなげられないか?

こういったことを考えるのも良い経験になると思います。

まとめ

いかがでしたか?今回は利益確定目安について解説しました。

利益確定の判断基準を複数持つことで柔軟な対応が可能となります。

ぜひ記事を参考に、ご自身でも利益確定目安を考えてみて下さいね。

それではまた!