どうも、ひげづら(@higedura24)です。
冬になると必ず話題になるのが「インフルエンザ」ですよね。
国内株式市場でも毎年のようにインフルエンザ関連銘柄が物色され、株価が反応する時期でもあります。
昨今ではインフルエンザ薬も複数あり、
- タミフル:中外製薬
- ゾフルーザ:塩野義製薬
- イナビル:第一三共
が有名です。
特に塩野義製薬が開発した「ゾフルーザ」は従来と違う機序でインフルエンザの治療を行う薬のため、かなり話題になりました。
しかし、そんなゾフルーザにはある問題点があるんです。
それは「耐性ウィルス問題」というもの。
簡単に言えば、「ゾフルーザを使用することで耐性力が上がったインフルエンザウィルスが発生する可能性がある」ということですね。
ゾフルーザの耐性ウィルス問題は医療業界でも関心が高まっていて、その動向が株価にも影響を与えています。
ゾフルーザの耐性ウィルス問題と塩野義製薬の株価
2019年11月26日にこんなニュースが飛び込んできました。
「ゾフルーザ服用の子供の3割から耐性ウィルスを確認したと東大チームが発表」
外部参照リンク:日経新聞|インフル新薬の耐性ウイルス、感染能力変わらぬまま
このニュースをもう少し詳しく解説すると、
- 治験の段階からゾフルーザには耐性ウィルスの発生症例があった
- 他の治療薬よりも高い確率で耐性ウィルスができるので問題視されていた
- 子供の場合、より耐性ウィルスができやすい
- 東大チームが実際に研究したところ、対象の3割から耐性ウィルスを発見した
- 耐性ウィルスの感染力は通常ウィルスと同程度を維持
- ゾフルーザを服用していない子供からも耐性ウィルスを発見した
- 耐性ウィルスは感染することがわかり、さらに問題視
といった感じですね。
ゾフルーザは2018年に塩野義製薬が開発したものですが、当初から
- 軽度な外来患者に服用させるべきではない
- タミフルなど従来の薬が効かないケースのみ使うべき
- 耐性ウィルスで治療期間が延長したり、感染拡大する可能性がある
と言われていました。
実際に日本感染症学会でもゾフルーザの使用方針について策定すると決めていて、塩野義製薬はどう動くのかが注目されていたんです。
外部参照リンク:日経新聞|耐性ウイルス発見のインフル薬 「通常」での使用避けて
今回の研究発表もこういった流れを受けてのものであり、東大チームが学会誌に提出したことは話が進展した可能性がありますね。
これを受けて、翌日の塩野義製薬の株価は・・・
前日比1.5%マイナスという結果になりました。
朝一の大陰線が印象的で、大引けにかけて軟調なムードが漂っていますね。
こういった副作用的な問題はマザーズ上場の創薬ベンチャーならストップ安でしょうが、時価総額に助けられたようです。
今日の下げは偶然でしょ?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが・・・
塩野義製薬以外のインフルエンザ関連銘柄は軒並み上昇していることからも、ほぼ合っているかなと思います。
個人的には寄り付き前に「タミフルの中外製薬に資金移動がくるかなー」と考えていましたが、意外にも大幸薬品に大きく流れてびっくり!
ちなみに大幸薬品は正露丸でもおなじみですが、「クレベリン」という感染管理商品でインフルエンザ関連銘柄となっています。
また、明治ホールディングスは「R-1」という乳酸菌飲料にインフルエンザ予防効果があるので、関連銘柄となっています。
治療薬からこういったインフルエンザ感染予防銘柄に資金が流れたのは勉強になりましたね。
明治ホールディングスはもう少し時価総額が低ければ良かったのに・・・とは思います。
ゾフルーザ問題で塩野義製薬の株価はどうなる?
今回のゾフルーザにおける耐性ウィルス問題は以前から言われていたことではあります。
しかし、徐々に流れが強まっているのかもしれませんね。
こういったインフルエンザに関するニュースはテレビでも取り上げられやすいですし、それ次第ではさらに下落するかも?
個人的には塩野義製薬の株価を見る時期も手放す時期もなんとなく決まっているので、また来年考えればいいやとは思っています。
ただ塩野義製薬の株価水準は、最高益なのにそこまで割高じゃなさそうですよね。
インフルエンザ関連銘柄で比較しても
- 中外製薬:38.6倍
- 塩野義製薬のPER:14.4倍
- 第一三共のPER:49.7倍
なので差が開いています。
ちなみに中外製薬も第一三共も業績は調子良いようです。
ゾフルーザが売上高のうちどれくらいの割合を担っているかにもよりますが、こう考えると下がったら押し目になるのかな・・・とも思います。
インフルエンザ関連の目線ならもはや感染予防銘柄を見た方が良さそうですが、割安株目線なら拾って良いのではないでしょうか。
いずれにせよゾフルーザの耐性ウィルス問題は頭に入れておき、インフルエンザ関連の話題では連想できるようにしておきたいですね!
まとめ
いかがでしたか?今回は塩野義製薬が開発したゾフルーザの耐性ウィルス問題についてご紹介しました。
ゾフルーザは耐性ウィルスが発生する恐れがあり、使用制限がかかる流れにあるようです。
他の治療薬関連銘柄に影響も出そうですが、感染予防関連銘柄も見ておくと良いでしょう。
塩野義製薬の株価が下がるかもしれませんが、現状で既に割安なのかもしれません。
押し目をうまく拾えば、事態収拾につれて戻す可能性もあるでしょう。
耐性ウィルス問題は、今後もインフルエンザシーズンで話題になることがありそうなニュースです。
今回の関連銘柄内における資金の動き方は覚えておきたいですね!
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