株式市場には季節性を持って物色される銘柄があります。冬には毎年のように騒がれるテーマがあり、それに関連する銘柄をウィンターストック銘柄と呼ぶのはご存知ですか?
この記事では
- ウィンターストックと呼ばれる鉄板セクター
- 冬に向けて上がる株7選
についてご紹介しました。鉄板テーマですので、納得した銘柄の先回り買いをしてみてはいかがでしょうか。
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ウィンターストックは冬に上がる株?
皆さんは「冬に関連する銘柄は?」と聞かれたらどんなキーワードを思い浮かべますか?
冬に関連する株には色々なキーワードがありますが、私なら
- インフルエンザ(マスク、ワクチン)
- 暖房(器具、燃料、衣類)
- スタッドレス
あたりが万人に共通しているテーマかつ毎年物色されやすい銘柄だと感じます。
(本当はまだあるのですが、時価総額などを考えて自粛することにしました。)
特におすすめは「インフルエンザ関連銘柄」ですね。
インフルエンザは毎年必ず話題に挙がりますし、流行具合などの情報も手に入りやすいです。
ワクチン接種はほぼ固定の需要があり、新薬の材料も出てきますよね。
関連してマスク銘柄も抑えておけば比較的利益を得やすい印象です。
ただし、これらは冬のテーマだからといって冬に買ったのでは遅い特徴があるでしょう。
例えばヒートテックでお馴染みのファーストリテイリングの月足を振り返ってみると・・・
このように
- 赤矢印(8月)で買う
- 青矢印(1月か2月)までに売る
という感じで一定のリズムがあるので、8月に買って年末あたりに手放すと良さそうです。
冬だと認識されるような11月や12月に買ったのでは遅いことがわかりますね。
ファーストリテイリングは日経平均への寄与率が大きいので、違う例も見てみましょう。
こちらはタイヤ関連会社大手のブリジストンの月足です。
冬は路面凍結が起こるので、スタッドレスタイヤに履き替えなくてはなりません。
また、スタッドレスタイヤは消耗品で毎年一定の需要があると予想されます。
ただし、スタッドレスタイヤのシェアははっきりとした情報がないためある程度の想像が必要ですね。
おそらくトップシェアはブリジストンで間違いないので、冬に上がる株とすれば狙い目ではないでしょうか。
そんなブリジストンの月足もやはり、
- 赤矢印(8月)で買う
- 青矢印(1月か2月)までに売る
というイメージで売買すれば利食いタイミングはくるようですね。
ウィンターストック銘柄は冬に上がる株・・・というよりは冬に向けて上がる株なのでしょう。
夏枯れを利用してウィンターストックを買う
先ほどの実例を見てわかるように、「冬に向けて上がる株は夏を目安に買うと比較的低リスクで保有できそう」です。
ところで国内株式市場のアノマリーの中に「夏枯れ相場」というものがあります。
夏枯れ相場を簡単に言うと「5月か6月あたりから相場低迷期に入り、夏場は株価が下がりやすいですよ」というもの。
実際に夏枯れ相場は訪れやすく、夏が終わりかけか終わったくらいに底打ち始めます。
もし冬に向けて上がる株を仕込むのであればこういった時期が最適で、
- ウィンターストックのテーマ性
- 年末にかけて上がりやすい地合いのアノマリー
が相乗して利益を得やすいでしょう。
冬に向けて上がる株7選!
では冒頭で紹介したファーストリテイリングとブリジストンに加えて、冬に向けて上がる株5銘柄をお伝えします。
なるべく時価総額が大きな銘柄にしておきましたので、ご自分の資金やリスク許容度に合わせてご検討ください。
インフルエンザ関連銘柄
インフルエンザ関連銘柄でおすすめなのは
- ワクチン
- マスク
に関連する企業でしょう。
まずインフルエンザワクチンですが、国内で使用されている抗インフルエンザ薬には
- タミフル(中外製薬)
- ラピアクタ(塩野義製薬)
- ゾフルーザ(塩野義製薬)
- イナビル(第一三共)
などがあります。
有名なのはタミフルですが、2018年に後発品が出ましたよね。
そういった背景も考慮して、市場シェア的にも狙い目は
- イナビル
- ゾフルーザ
だと感じます。
特にゾフルーザは賛否両論ありつつも、一気にシェア拡大しているのでインフルエンザ薬関連では「塩野義製薬」を要チェックです。
ただし、塩野義製薬には耐性ウィルス問題があるのでその動向には注意が必要でしょう。
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次にマスク関連銘柄について。
マスクはインフルエンザだけでなく、様々な感染症予防に役立つ商品ですよね。
したがってインフルエンザ以外の流行などでも物色されやすい特徴があります。
夏ごろに拾って、何かしらの流行ニュースが出れば利食いタイミングが訪れるでしょう。
関連銘柄としては
- ユニ・チャーム:家庭用マスクシェアのトップ企業
- ウエルシアHD:ドラッグストア最大手
などが挙げられます。
マスク市場のシェアトップと、それが売られる場所の大手を抑えておくと良いですね。
ウエルシアHDはドラッグストアなので、マスク以外の需要増加も期待できそうです。
暖房関連銘柄
冬は暖房器具の売上高が上がると考えられます。
したがって暖房器具のトップシェアを誇るような企業を狙うことが有効ですね。
冬はスポット的な暖房器具の使い方をするケースも多く、石油ファンヒーターはその中でも人気です。
また、石油ファンヒーター事業の年間需要期に大きな波があることも重要でしょう。
冬に需要が集まりやすいので、なおさら株価に影響する可能性があるわけですね。
そんな国内の石油ファンヒーターシェアの55%を占めているのは「ダイニチ工業」。
また、その商品が売られるであろうホームセンターの大手として有名なのは「DCMホールディングス」。
暖房関連ではこの2銘柄が人気ですので抑えておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は冬に向けて上がる株7選をご紹介しました。
まとめると
- ファーストリテイリング:ヒートテック需要増加狙い
- ブリジストン:スタッドレスタイヤ需要増加狙い
- 塩野義製薬:抗インフルエンザ薬のシェア拡大狙い
- ユニ・チャーム:マスクシェアトップ
- ウエルシアHD:マスクなど関連商品需要増加狙い
- ダイニチ工業:石油ファンヒーターのトップシェア
- DCMホールディングス:ホームセンター業界最大手
という感じですね。月足などの特徴を見た上で先回り買いしてみてはいかがでしょうか。
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