どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株式投資はその日勝てれば良いというわけではなく、半永久的に続けていくものですよね。
なるべく長く続けて、着実に資産を増やしていけば自然と大きな額に育っていくと思います。
コツは焦らないことだなぁと個人的には思いますが、
- 着実に増やす
- 焦らない
という意味ではリスク排除がポイントになってきます。
そこで今回は「直近10年からみたリスクの高い月」を調べてみました。
リスクが高い月とは「株価が暴落しやすい月」という意味ですね。
あくまでアノマリーですが、
- 株価が暴落しやすい月は保有株や売買頻度を少なくする
- その下げを利用して株を安く買う
という利点が生まれます。
リスクを減らしつつ、長期的に株式投資を続ける手助けとなれば幸いです。
株の暴落はいつ起きやすいのか
では早速ですが、直近10年間の日経平均チャートを月足で観察して「いつ暴落が起きやすいか」を考えてみましょう。
今回はこの月足チャートの中で陰線を探しました。
各年で弱いローソク足がいつ発生しているのかを見て、多く発生する月は株価の暴落が起きやすいとします。
とりあえず月の弱さのみにフォーカスして、その後に騰落率などから暴落がいつ起きやすいか少しだけ踏み込んで考えていくことにしました。
では結果を一覧表でご覧ください。左が対応年で、右が弱い月です。
2009年 | 1月・2月・9月・11月 |
2010年 | 1月・2月・4月・5月・6月・8月・10月 |
2011年 | 1月・3月・5月・7月・8月・9月・11月・12月 |
2012年 | 4月・5月・7月 |
2013年 | 5月・7月・8月・10月 |
2014年 | 1月・4月・8月・12月 |
2015年 | 6月・8月・9月・12月 |
2016年 | 1月・2月・4月・6月・9月 |
2017年 | 1月・3月・7月・8月 |
2018年 | 2月・3月・5月・10月・12月 |
ここから陰線が発生することが多い月ランキングを出すと・・・
- 1月:6回
- 5月:5回
- 8月:5回
- 2月:4回
- 4月:4回
- 9月:4回
- 12月:4回
- 3月:3回
- 6月:3回
- 7月:3回
- 10月:3回
- 11月:2回
こんな感じです。
陰線回数から見た暴落が起きやすい最上位月は1月の6回で、最下位は11月の2回でした。
ここからトップ3の月における平均騰落率を出していきます。
- 1月:-9.6%
- 5月:-9.94%
- 8月:-10.68%
おや?意外にも下落幅が逆転する結果となりました。
下落率も含めて考えると、8月が一番暴落が起きやすいということになりますね。
夏枯れやセル・イン・メイ(5月に売れ)は本当だった?
ところで上記の3つの月は、株式投資の世界でよく言われる弱い月です。
- 1月:年末までの上げの反動で下げやすい
- 5月:セル・イン・メイという格言
- 8月:夏枯れ相場
厳密に言えば必ずしも1月に下げるわけではないでしょうし、5月も「5月の下げに備えて売っておきましょう」という意味ではあります。
上記の結果はたかだか10年の陰線傾向を見ただけではありますが、こういったアノマリーはそれなりに信頼できるのかもしれません。
アノマリーの根拠も一応あって、これらは外国人投資家の
- ヘッジファンド売り
- 夏季休暇
などといった事情が反映されているようです。
また、5月に関してはゴールデンウィークという日本の事情も絡んでいます。
ちなみに中には「1月効果」なんて言葉もあり、これは上昇を意味するアノマリーですが直近10年の傾向からはあまり信用できなさそうですね。
いつ株価の暴落が起きやすいかから戦略を考える
いつ暴落が起きやすいのかはなんとなくわかりましたので、ここからは戦略を考えてみましょう。
というわけで、先ほどの陰線回数ランキングを時系列にして俯瞰してみます。
各月に対して先ほどの陰線回数順位を振り、
- 上位6位を青系
- 下位6位を赤系
で色分けしました。
これを見た感じでは、「月足チャートで陽線が多いのは下半期」と感じます。
これは言い換えると「上半期に株価の暴落が起きやすそう」ということでもあり、空売りがしやすい時期なのかもしれません。
ただし、買い目線としては
- 5月の下げは拾っておきたい
- 陰線回数が多く、下落幅が大きい8月は避けたい
- 8月に暴落が起きたら買いたい
という考えもあるので、
- 6月目途に短期的な売買をする
- 10月~12月にかけた中期的な売買をする
という考え方も良さそうです。
暴落がいつ起きるのかは誰にもわかりませんが、
- 上半期は買いであれば保有を短く、空売りも狙う
- 5月は買いを控え、暴落が起きれば6月目途に買う
- 8月は空売りを狙いつつ、9月以降の目ぼしをつけておく
- 10月からは少し保有期間を長めに買い、年末にかけて売る
といった戦略が月足の傾向から考えられます。
月足チャートを見た感じでは、これをベースに
- 1か月くらいのラグが生じることもある
- 対応月に暴落がこなければ、その少しあとに陰線がきやすい
といった印象もあったので微調整も必要でしょう。
大型株の傾向であることに注意
今回、いつ株価の暴落が起きやすそうか考えてみましたがこれは日経平均株価の傾向です。
したがってこの傾向は大型株に当てはまりやすいことであり、新興株はわかりません。
日経平均株価が上がっても、新興株が上がらないというのはあるあるネタなのでもっとわかりやすい暴落傾向があるかもしれませんね。
新興株についてもいつ暴落が起きそうか考えると、また面白い傾向が見つかる可能性があります。
まとめ
いかがでしたか?今回は簡単ではありますが、月足チャートから
- いつ暴落が起きやすそうか
- そこから考えられる戦略はどんなものがあるか
を考えてみました。
アノマリーもあながち無視できない結果となり、興味深い話だなと感じます。
いつ暴落が起きるかは明確にわかりませんが、ひとつの参考としてみてはいかがでしょうか。
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