ペッパーフードの株価暴落が継続!新株予約権発行の目的や概要とは?

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

ペッパーフードサービスは「いきなりステーキ」でお馴染みの有名企業ですね。

以前書いたペッパーフードサービスの株価暴落記事では、2019年第3四半期の決算発表にて「25億円の赤字拡大および無配に下方修正した」と述べました。

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その影響で株価は底値を割り込み、暴落継続となりそうなチャートとなっていましたよね。

決算資料にて既存店の減少や出店計画の見直しに触れていたように、そもそもの株価暴落理由は

  1. 行き過ぎた出店
  2. 既存店同士で売上高を食い合う

という点にありました。

投資家としては「今一度経営方針の立て直しを図り、どうにか既存店売上高の減少に歯止めをかけられるか」に注目している段階だったと思います。

しかし、2019年12月末に再び悪材料が発生しましたので、この記事ではその内容について書きました。

ペッパーフードサービスが新株予約権発行で暴落継続か

では最初にチャートから見てみましょう。

ペッパーフードの株価暴落

前回書いた記事は赤枠部分ですね。そこから少し掘り込み、2019年12月27日(青枠)でまた安値を割り込む形となりました。

この青枠部分で出た悪材料は「行使価格修正条項付き新株予約権の発行」です。

新株予約権の発行

まず、新株予約権とは「発行した会社に対して新株を発行させられる権利」のことですね。

新株予約権には行使価格が設定されていて、その価格を払い込むことで

  1. 新株
  2. 会社の保有株

のいずれかを受け取ることができ、大体は新株のパターンでしょう。

新株予約権の属性としては

  1. ストックオプション:役員や従業員に発行し、将来の株価上昇によるインセンティブを与える
  2. 資金調達:資金繰りに苦しんでいる場合に、社外向け発行を行う
  3. 無償割り当て:増資によって既存株主の資産価値が下がらないように、無償で新株を発行して補填する
  4. 有利発行:提携関係を築く場合など、特定の割当先に発行する
  5. 敵対的買収(TOB)対策:発行済み株式数の一定割合を取得されないように新株を発行する(ポイズンピルとも言う)。

といったものがあり、ペッパーフードサービスの場合は「資金調達」の名目です。

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今回の新株予約権発行では

  1. SMBC日興証券を割当先
  2. 最大520万株(69億円)の資金調達
  3. 発行数は株価によって調整し、下限は666円

を想定していますが、これは増減する可能性があります。

調達した資金の具体的な使用用途は

  1. 既存店施策失敗で増加した負債の返済
  2. 売上高改善のための広告宣伝費など新施策資金

で、要するに経営を立て直すために新しく株を買ってもらいたいというわけですね。

ペッパーフードサービスにおける現状の自己資本比率は、いきなりステーキ事業が予想以上に悪化したことも影響し・・・

ペッパーフードの自己資本比率

なんと4.8%です。一昔前は30%程度だったような気がしましたが、かなり悪化している様子。

また、利益剰余金の欄はマイナスで資金繰りに苦しんでいる状況が想像できますね。

今回の新株予約権が将来においてうまく行使されれば、有利子負債が減って自己資本比率の改善が見込めるというお話だと思います。

これだけ聞くと「なんだ好材料じゃないか!」と感じますが、実は新株予約権の発行にはもちろんデメリットが潜んでいることも知っておきましょう。




新株予約権の発行で株価が下がる理由

新株が発行されるということは発行済み株式数が増え、1株あたりの価値が希薄化するということです。

今回発行される予定の520万株は6月末における発行済み株式数の24.74%となっています。

理論上はこの分だけ1株当たりの価値が薄まる計算で、これこそが既存株主におけるデメリットであり株が売られてしまう原因でしょう。

ただし、ペッパーフードサービスとSMBC日興証券の間では「新株予約権の行使を停止する期間を設けられる」という条件が取り付けられています。

その他の条件によって新株予約権も第三者に譲渡できませんし、ペッパーフードサービス側で段階的に希薄化を進める判断ができることがポイントです。

この条件によって急激な希薄化を防ぐ狙いがあり、ペッパーフードサービス側で既存株主の利益に注意しながら一時的に資金が調達できるわけですね。

新株予約権発行の目的は段階的に希薄化を進めつつ事業立て直し資金を手に入れるといった悪い話ではないですが、市場では悪材料と取られています。

これは

  1. もともとの路線で事業がうまくいっているのであれば資金繰りは苦しくならないはず
  2. 今回の施策がうまくいくかも半信半疑
  3. 第三者割当では割当先が見つからない可能性あり

という状況なのかもしれません。

根本的な投資家からの信頼が薄れていると考えられ、いきなりステーキが好きな私としてはこの点が非常に残念です(もう少し値段下げてくれとは思っていましたが)。

ほとんどの新株予約権発行は悪材料として取られがちではありますが、その目的がもっと投資家の好奇心をくすぐるようなものだったら株価は上がっていたのかも?

さらに言うと、ペッパーフードサービスが発行する新株予約権は「行使価格修正条項付き」となっています。

これは新株予約権行使の株価を一定割合で減額し、行使してくれる人に対して利益を約束する条件です。

今回のケースでは92%の株価とあるので、8%のディスカウント価格ですね。

行使者はディスカウント価格で保有する権利がもらえる一方で、既存株主からすると割に合わない施策だと言えます。

SMBC日興証券が新株を一気に放出することはないですが、将来的には売り圧力となるのかもしれません。

財務健全性の重要性

ペッパーフードサービスは事業の立て直しを図るために新株予約権発行を行うと発表しましたが、どの会社も同じように事業が苦しくなれば新株にて資金調達を行うのでしょうか?

もちろんそんなことはなく、

  1. そもそも有利子負債が少なければ資金繰りは苦しくなりづらい
  2. 豊富にキャッシュがある企業は自力で新しい施策を打てる

という側面があるでしょう。

ペッパーフードサービスにおける元々の自己資本比率は30%でしたが、これでも低めの水準だと思います。

一般的には50%以上が安全圏であり、セクター的に有利子負債が膨らむようなケース以外はこのラインに入っているかどうかがひとつの目安となるでしょう。

優等生であれば70%以上の自己資本比率や、有利子負債が0という東証一部企業もあるくらいです。

確か、中には銀行との関係性を構築するためだけに少額の有利子負債を残している企業もありました。

いずれにせよ財務健全性が保たれていれば、有事の際には選択肢が多く、なにより既存株主の利益が阻害されることはないわけです。

豊富なキャッシュを残し続けている企業も

  1. 能動的に事業を大きくするための投資を行っていない
  2. 収益性を高められていない

という理由で嫌われますので、収益性指標と併せて財務健全性を考える事は大事だと思います。

ちなみに財務の安全性を図るための指標には

  1. インタレストカバレッジレシオ
  2. キャッシュフロー有利子負債比率
  3. 利益剰余金

などが自己資本比率の他にありますよ。

それぞれの解説はページ上部のファンダメンタルズ分析カテゴリーにありますので、よろしければそちらもご参考下さい。




まとめ

いかがでしたか?今回はペッパーフードサービスの株価暴落理由の続報をお伝えしました。

いきなりステーキの事業を立て直すために新株を発行し、自己資本の回復や新施策を行うという材料が株価に影響を及ぼしたようです。

既存株主からすると1株当たりの価値が希薄化しますが、これは企業側の判断で段階的に行われると考えられます。

こういった新株予約権発行の話題は珍しい話ではないので、覚えておいてはいかがでしょうか。

企業的に問題がなければ過度な下落を拾うこともアリだと思います。

その他の株価暴落における関連記事には

がありますのでご参考ください。それではまた!

    

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