どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株式投資の世界には「節目」と呼ばれる価格があります。
節目は500円や1000円といった単純にキリの良い株価を指すこともあれば、直近の安値高値のこともあるでしょう。
要は株価の動きが変わってくるだろう価格を節目と呼び、市場はそこを意識するわけです。
節目が持つ意味合いは
- 売り方(売り勢力)
- 買い方(買い勢力)
で異なり、そこを考えると理解が深まるのではないかなと感じます。
そこでこの記事では、節目の理論的な意味合いを売り方と買い方の目線で考えてみました。
節目理論というほどのものではありませんが、これを機会にみなさんも節目について考えてみてはいかがでしょうか。
株における節目とは
まず節目について簡単に説明しておきましょう。
株式投資の世界では株価の動きが変わるであろう価格を節目と呼び、値動きに影響します。
例えば、日経平均が2万円に行きそうであれば多くの投資家がその状況を意識しますよね。
それによって、日経平均株価のチャートでは2万円の節目で実際に値動きが変わるわけです。
アルゴであろうとなんだろうと最終的に株の売買を行っているのは人間ですから、そういった投資家の意識する価格では値動きが変わりやすい性質があります。
節目は一般にキリの良い株価を指し、
- 株価が2~3桁であれば10円、50円、100円、500円刻み
- 株価が4桁であれば100円、500円、1000円、5000円、10000円刻み
が意識されるでしょう。
特に50円や500円もしくは1000円や10000円といった節目は他の節目と重複しているので意味合いが強いです。
900円台の株価が1000円に差し掛かると大きく下げるなんてことはよくありますね。
最終的に突破するにしても、桁替えの節目はかなり意識される株価ですので覚えておいてください。
ちなみに「キリの良い株価」という意味合いが一般的な節目ですが、その他にも、
- 直近の安値高値
- 板でよく跳ね返される価格
- 決算や材料で動意したローソク足
など色々なパターンがあります。
最初のうちはシンプルな考え方で節目を意識して、段々と「これも節目として考えられる価格かな?」と考え方を広げていくと良いですね。
株における節目は売り方と買い方で真逆の意味合いに
では節目では売り方と買い方それぞれでどんな意味合いがあるのでしょうか?
例題チャートを見た後、両方の目線で考えていきます。
こちらをご覧ください。
このチャートは安値圏から上昇トレンドに移行して、5000円という強い節目に差し掛かった状況です。
5000円は100円刻み、500円刻み、1000円刻みと重複しているので相当に強い節目ですよね。
直近高値は5000円より少し下に位置していますが、直近高値を超えても5000円の節目で値動きが変わってくる可能性はあるでしょう。
したがって、5000円の節目で売り方と買い方がどんなことを考えやすいかを意識する必要があります。
節目で買い方が考えること
こういった上昇トレンドでの買い方は2種類あります。
それは
- 新規での買いエントリー
- 空売りのロスカット
ですね。
まず新規での買いエントリーを考えている人は、
- この強い節目を超えたら相当に値動きが強いぞ
- 5000円を超えてきたらさらに株価が伸びるはずだから買いだ!
ということを節目で考えているはずです。
これはブレイクアウト手法といって、株の基本的な買い手法のひとつですね。
反対に空売りのロスカットとして買いを入れる人は、
- 5000円にまで到達するなんて強い値動きだな
- 5000円を超えたらもっと上がるかもしれないしロスカットしよう
といった考えです。
このように、節目を超えると買いポジションでも売りポジションでも買い圧力が出てくる可能性があります。
節目で売り方が考えること
上昇トレンドにおける売り方には
- 新規での売りエントリー
- 買い方の利益確定
の2種類があります。
新規で売り建てようと考えている人は、
- 5000円の節目までくるなんて、いくらなんでも上がりすぎ
- 5000円の節目で下がるだろうから空売りだ!
と考えているはずですね。
逆に買いポジションを既に持っている人は、
- 5000円の節目で下がりそうだ
- 5000円で自分も利益確定売りをしよう!
と考えているはずです。
このように、5000円の節目では買いポジションでも売りポジションでも売り圧力が出てくる可能性があります。
節目で株価が止まる意味
買い方と売り方のそれぞれに思惑があり、どちらの考えに近いかによってあなたのポジション方向も変わりますよね。
また、株価が節目に差し掛かったとき、
- ザラ場の値動きで株価が停滞する
- 日足など長期的な時間軸で株価が停滞する
といったことはよくあります。
株価が節目で停滞するのは買い方と売り方の思惑がせめぎ合っているからではないでしょうか?
また、ここで重要なことは「結果的にどちらが勝つのかはわからない」という点です。
ザラ場であれば板や歩み値からどちらに動きそうか予測できることもありますが、日足など長期的な結果は図りかねます。
したがって、
- 節目で考えなしに飛び乗る
- 結果が出ていないのに中途半端な価格で飛び乗る
といったことはリスクとリターンが合っていません。
少なくとも、
- 節目をブレイクした
- 節目で負けて株価が下がった
といった方向性が見えてから、仕掛ける戦略を出来高などと一緒に考えるべきです。
もっと言えば、節目に差し掛かる前段階で含み益を持っているに越したことはなく、節目では利益確定を悩む状況であるのが好ましいでしょう。
節目の戦略以前に、安値圏や底値圏で仕掛けるなどの下値リスクが低い時期に乗っておく意識が必要です。
節目の意味合いを利用して株価が進むことも
節目では買い方と売り方それぞれに思惑があり、これらのことは大抵の方が思いつくことです。
株式投資の世界では、こういったいわば常識的な内容は機関投資家に利用される可能性があると私は考えています。
例えば、先ほどの思惑でいくと「節目を超えたら新規の買い方が参入してくる」んでしたよね。
もし私に相当な資金があって、しかも最終的に売り目線でいきたいのであればこの買い方の思惑を利用します。
具体的には
- わざと5000円の節目で大量に買い支える
- 5000円の節目を突破して、新規の買い方が参入してくる
- そこで大きく利確売りと新規空売りを出して株価を落とす
- 新規買い方の取得単価を割り込むとロスカット売りが出る
- そのロスカット売りを燃料に利益を出す
といった流れが考えられるでしょう。
また、この角度から「節目で株価停滞」という状況を考えた場合には「買い方に買う時間を与える」といった意味合いが含まれてくるわけです。
株式投資ではこういった騙し合いが日常的に起こると言われています。
ここで騙された新規の買い方はなぜロスカットする羽目になったのでしょう。
それは取得単価が高すぎたからです。
だからこそトレンド転換が起こっている時期に買う必要があり、節目理論を適用するならそういった価格帯であるべきなんですね。
高値中の高値では買い方の思惑は利用されかねません。
今回ご紹介したような節目理論は基本的な考え方ですが、適切な価格帯で思い出したい内容です。
まとめ
いかがでしたか?今回は株の節目についてご紹介しました。
株価が節目に差し掛かると、買いでも売りでも色々な思惑が生まれます。
そういった節目理論は利用される可能性もあり、適切な価格帯で考えたいお話と言えるでしょう。
なるべくリスクが低そうな価格帯で売買を行い、節目では利益確定で悩みたいものですね。
ちなみに、高値だからといって節目での空売りが必ず成功するわけではありません。
節目を超えた場合は出来高なども考慮していきましょう。
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